風紀19:朱雀の正体と悪化した事態
 葉月は左足を負傷し、膝をついていた。



葉月「ぐっ・・・」
朱雀「意外と頭もいいんだな・・・、とっさにあの勢いの攻撃をかわすとはな・・・」
葉月「・・・・」
朱雀「致命傷は免れたが、それではまともに歩けまい・・・」
葉月「う・・・」
朱雀「貴様はこれで終わりだ・・・死ねぇぇぇぇぇいっ!!」
葉月「いややぁぁぁぁぁあああああああああああっ!!!」
シャキ〜ン!!!
葉月「・・・・・・・・え!?」
朱雀「き・・・貴様は・・・・ハヤト!?」
ハヤト「ちっ・・・・」


風紀19:朱雀の正体と悪化した事態

とっさに乱入したハヤトに助けられたのだった。
ハヤト「しゃらぁ〜!!!」
げしっ!
朱雀「くっ!」
ハヤトは剣で防御しながら蹴りを入れた。
葉月「あんた、確か・・・駄菓子屋の・・・」
ハヤト「まさか、あんたが自力であいつの正体を暴いてしまうとは思っていなかったぜ・・・」
葉月「でも、何でウチが・・・」
ハヤト「あいつはあんたを危険人物と見なしていたのさ、わざわざ護衛から遠ざけてやりやすくしてな」
葉月「な・・・何やて!?」
ハヤト「俺は何かあっては困るという理由で奴の監視をやっていた。あと1歩遅ければ、最悪の事態だったぜ・・・」
朱雀「おしゃべりはそこまでだ!」
ハヤト「まったくその通りみたいだな・・・」
そこに、
豪醐「無双突きっ!!」
バキッ!
朱雀「ちっ!嘉納豪醐まで来たか・・・」
豪醐「ハヤト!お前ははづ坊を連れてこの場を離れろ!俺はここで奴と闘い、時間を稼ぐ!」
ハヤト「そうかい・・・。じゃぁ、お言葉に甘えてこの場は任せるぜ!」
ハヤトは葉月を抱きかかえて去った。
豪醐「それじゃ、3年前のリベンジマッチと行くか・・・」
朱雀「フン・・・」

ハヤトは葉月を抱いて自分のバイクまで走りエンジンを掛けた。



ハヤト「傷、痛むか?」
葉月「だ・・・大丈夫や!」
ハヤト「後で応急処置くらいはするから、「かんなや」まで我慢してくれ」
葉月「駄菓子屋の兄ちゃん・・・」
ハヤト「それと、俺は新條ハヤトだ。名前くらいは覚えといてくれよ」
葉月「有難な、ハヤト兄ちゃん・・・」
ブロロロロロロ〜!!

その頃、鬼石大自然高校。
ゴリ「天狗投げでごわすっ!」
グシャ!
ぴくぴくぴくぴく・・・
相手の大将は虫の息になっていた。
審判「一本!」
ゴリ「一応手加減はしたでごわす、すぐにタンカーで運んでおくでごわすよ」
堀塚「田中先輩!素敵っした!」
ゴリ「これで主将どんの仇も取れたでごわしょ?」
堀塚「勿論ッス!」
結果は細野、堀塚、ゴリの3人が勝ち、華水神高校の勝利で幕を閉じた。

そんな頃・・・。
♪ピロロロロロロロ〜
あすか「はい、こちら神崎あすか」
ハヤト『あすかか!?ハヤトだ!』
あすか「あ〜、ハヤトか。どったの?」
ハヤト『危なく最悪の事態になりそうになった』
あすか「な・・・何ぃ!?」
ハヤト『リョウは近くにいるか!?』
あすか「え?リョウならあおいとゴリと一緒に鬼石に行ったよ」
ハヤト『今も鬼石にいるのか?』
あすか「う〜ん、ちょっと聞いてみるね」
ハヤト『頼む!』
ピ!
あすかは携帯を切った。
あすか「一体何が起こったって言うんだろ・・・ハヤトの奴・・・」
ピ!ピ!ピ!プルルルルルルル・・・ガチャ!
リョウ『はい、こちら神崎亮』
あすか「リョウ、今何処にいるの?」
リョウ『あぁ〜、聞いてくれよ。ゴリがさぁ・・・』
あすか「あんたの話は後で聞くから、早く教えて!」
リョウ『どうしたんだ?』
あすか「よく解らないけど一刻の猶予もないらしいの!」
リョウ『何!?』
あすか「ハヤトが危ない状況とか・・・」
リョウ『そうか・・・。今は烏丸駅に着いた所だ。歩いて20分で家に着くぜ』
あすか「解った!」
ピ!
あすかは携帯を切り、ハヤトにかけ直した。
あすか「今烏丸駅だって!」
ハヤト『そうか、恩に着る!』
あすか「ところで何があったっての?」
ハヤト『咲崎葉月が襲われたんだ・・・』
あすか「えぇ!?」
ハヤト『俺と豪醐が駆けつけなかったら手遅れだったぜ・・・』
あすか「そうだったの・・・」
ハヤト『情報、有難な。後で礼させてくれ』
あすか「あたしも今から行っていい?」
ハヤト『そうだな・・・、こっちも猶予がないからな・・・。奴の正体くらいは後で教えてやるよ』
あすか「約束だからね!」
ピ!
あすか「そうと決まれば速攻で行かなくちゃ!」
さくら「どうかしたの?」
あすか「さくら、留守番宜しく!」
さくら「あ〜、またハヤト君とデート?」
あすか「違うわよ!!」
ガチャ!パタン!
あすかは部屋を飛び出して行った。

烏丸駅、あおい・リョウ・ゴリが部員と別れ、駅を出た。
あおい「どうしちゃったの?あすか・・・」
リョウ「俺にも解らない・・・。何か物凄くよくない事が起こったらしい・・・」
あおい「えぇ!?」
ゴリ「でも、誰かが襲われるなんて事は考えられんでごわすよ・・・」
リョウ「・・・・」
あおい「リョウ?」
リョウ「なぁ、ゴリ・・・。今日、家にいるのって・・・」
ゴリ「お嬢1人でごわすよ」
リョウ「ちっ!そういう事か!!」
あおい「え!?」
ゴリ「どうしたでごわすか?」
リョウ「俺の直感だが、はづ坊が何者かに襲われたかもしれない・・・」
ゴリ「な・・・何ですと!?」
そこに、
あすか「リョウ〜!!!」
あすかが現れた。
リョウ「あすか!!一体どういう事だ?」
あすか「あたしも詳しくは解らない・・・。でも、ハヤトが・・・」
ブロロロロロロロロ〜!!!
ハヤトがバイクに乗って、葉月を乗せて参上した。
あすか「ハヤト!」
ハヤト「ふぅ・・・何とか合流出来たな・・・」
あおい「!!葉月ちゃん、どうしたの?その包帯?」
あおいは葉月の左足の応急処置用の包帯に気付いた。
ハヤト「・・・悪い、あんたちょっと葉月の傍に居てやってくれ」
ハヤトはあおいの肩を叩いて言った。
あおい「う・・・うん・・・」
あおいは葉月の傍に行き、ハヤトは無言で歩き出した。
ハヤト「・・・・馬鹿野郎っ!!」
バキッ!!
ゴリ「ぐぉぉおおおっ!?」
ハヤトはゴリを殴り飛ばした。
あすか「は・・・ハヤト!?」
ハヤトはゴリの胸倉を掴んだ。



ハヤト「ゴリ・・・てめぇ!!それでも護衛か!!」
バキッ!バキッ!バキッ!
ハヤトはゴリの顔面を殴りまくった。
リョウ「ハヤトよせっ!!」
ハヤト「てめぇは、葉月を守るのが仕事じゃねぇのか!?何で葉月に護衛付けたか解ってんのか!?」
バキッ!バキッ!バキッ!
ハヤトの拳は止まらない・・・。
ハヤト「それを、ただ代理を頼まれたからと言って、柔道部の味方して・・・。てめぇは葉月が大事じゃねぇのか!?」
バキッ!バキッ!バキッ!
ハヤトの怒りの鉄拳は止まらない。
ハヤト「葉月は命を狙われてたんだぞ!!葉月の事はてめぇがいるから安心していたが、てめぇみたいな馬鹿に護衛なんか勤まるのか?」
あすか「やめて、ハヤト!!」
ハヤトは拳を止めた。
ゴリ「・・・っぐ・・。ど、どうしたでごわすか?」
ハヤト「これ以上殴っても無駄だ・・・」
リョウ「今、あすかの声に反応して拳止めたな・・・」
あおい「間違えなくあすかの一声だね」
ハヤト「うるせぇ!叩き斬るぞ!てめぇ!!」
ハヤトはリョウに向かって怒鳴った。
ゴリ「いずれにせよ、おいどんの詰の甘さが原因でごわす・・・。何発でも殴って欲しいでごわす・・・」
ハヤト「これ以上やっても何も生み出しはしねぇ・・・。てめぇは今やらなきゃならねぇ事があるだろ!」
ゴリ「え?」
ハヤト「ここは確実にあの野郎の配下かもしれねぇ・・・。京都の実家に連れていって、そこの病院まで連れてってやれ!」
ゴリ「は・・・ハヤトどん・・・」
ゴリは葉月を抱き上げた。
葉月「あちゃ〜、酷い顔やなぁ・・・」
ゴリ「お嬢・・・、おいどんの所為でこんな怪我をさせてしまって・・・何と言っていいか解らんでごわす・・・」
葉月「ゴリ・・・」
ゴリ「だが、おいどんの最後の仕事はお嬢を無事に京都まで送る事でごわす」
葉月「・・・任せるで!用心棒!」
ゴリは葉月を抱いて駅へ向かった。
ハヤト「さてと・・・。あすか、ちょっと付き合ってもらうぜ・・・」
あすか「いいよ」
リョウ「俺も・・・」
ハヤト「てめぇは、委員長さんと先帰ってろ。豪醐の奴が心配だしな・・・」
リョウ「解った。後で知らせてくれよ」
リョウとあおいは家に帰った。

河原家。
リョウ「おい!あそこ!!」
あおい「あ〜!!」
リョウは割られた窓を発見。
リョウ「あれだけ派手って事ははづ坊か、相手の奴が体当たりでもしたか・・・」
あおい「あ〜!高いのにぃ〜!!」
リョウ「だから、何でそっちの心配するんだよ!」
あおい「う・・・。でも、そういえば父さんと母さんはどうしたんだろ・・・」
リョウ「はづ坊の話では眠らされてるって話だぜ」
あおい「・・・心配だ、急ぐよ!」
リョウ「おう!」
あおいとリョウは家に入った。
あおい「あたしは父さんと母さんの様子見てくるから、あんたは部屋見てきて!」
リョウ「おう!」
リョウは部屋に向かい、あおいは居間へ行った。
あおい「父さん、母さん、大丈夫?」
父「・・・・」
母「・・・・」
あおい「・・・・返事がない・・」
あおいは首筋を触れてみた。
あおい「・・・・・」
ドクンドクン・・・
あおい「よかった・・・。生きてる・・・。傷もなかったみたいだ・・・」
リョウ「あおいっ!!大変だっ!!!」
リョウは血相を変えて戻ってきた。
あおい「ど、どうしたの?」
リョウ「ゴ・・・ゴウが・・・」
あおい「ゴウくんがどうかしたの!?」
リョウ「・・・誘拐された・・・」
あおい「え・・・えぇ!?」
リョウはあおいに朱雀からの置手紙を渡した。
リョウ「ちくしょ〜・・・どうしたらいいんだ・・・」
あおい「とりあえず、ゴウくんの知り合いとかに・・・」
リョウ「そうだ、ハヤト!!あいつなら・・・・・・・・・・・・・」
リョウは黙った。
あおい「ん?どうしたの?」
リョウ「う・・・、あいつの携帯番号知らないんだった・・・」
あおい「ふぅ・・・。あ!!あすかと一緒にいるんじゃない?」
リョウ「そうか、あいつあすかと話し合うって言ってたからな!!」
リョウはあすかに電話を掛けた。

その頃・・・。
あすか「・・・そうか・・・。あの男だったのね・・・」
ハヤト「そういう事だ・・・」
あすか「あんなに身近にいたのに、気付けなかったなんて・・・」
ハヤト「とりあえず、リョウの奴には知らせておきたいが・・・」
あすか「あおいか・・・。いいわ!あたしが何とか時間を稼ぐから、あんたはリョウと・・・」
ハヤト「そうだな・・・」
その時だった。
♪ピロロロロロロロロ
あすかの携帯が鳴り出した。
あすか「ん?リョウからだ・・・」
ピ!
あすか「は〜い、美人なお姉さんですよ〜」
リョウ『あぁ?お前の何処らへんが美人だってぇ?』
あすか「うるさいっ!」
リョウ『って、そんな場合じゃねぇ!近くにハヤトいないか?』
あすか「いるよ?」
リョウ『悪ぃ、代わってくれ!』
ハヤト「どうかしたのか?」
あすか「あんたに代わってくれって」
ハヤト「俺に?」
ハヤトはあすかから携帯を受け取った。
ハヤト「俺だ。何かあったか?」
リョウ『ハヤト、大変な事になっちまった・・・』
ハヤト「何だと!?何があったんだ!?」
リョウ『ゴウが・・・あいつ、誘拐されちまったんだ・・・』
ハヤト「嘉納が誘拐されただと!?」
リョウ『家に帰ったら、奴からの置手紙があったんだ・・・』
ハヤト「解った、今すぐそっち行くから待ってろ!」
ピ!
ハヤトはあすかに携帯を返した。
あすか「あの番長さん何かあったの?」
ハヤト「最悪だ・・・。あの野郎が誘拐されやがった・・・」
あすか「えぇ!?あんな体格のいい男が!?」
ハヤト「体格はどうでもいいって・・・」
あすか「でも、何で・・・」
ハヤト「俺は、葉月を助ける時に時間稼ぎで嘉納が逃がしてくれたんだ・・・」
あすか「つまり、それで1対1になった時に誘拐されちゃったんだ・・・」
ハヤト「そうらしいな・・・」
あすか「どうする?」
ハヤト「とりあえず、河原家に行くぞ!冗談抜きで猶予がないぜ!!」
ハヤトはあすかにヘルメットを渡し、バイクで河原家まで向かった。

ブロロロロロロロロロ〜キィィィイイイイイイッ!
ハヤトはバイクを飛ばし、河原家に到着した。
ピンポ〜ン!
あおい「あ!来たよ」
ガチャ!
あすか「お邪魔しま〜す」
ハヤトとあすかは上がった。
ハヤト「嘉納が誘拐されたって話は本当か?」
あおい「間違いないみたいだよ。はい、例の置手紙」
ハヤト「これが例のヤツか・・・」
ハヤトは手紙の内容を読んだ。
ハヤト「この字は確かにあいつの字だ・・・」
あおい「どうする?」
ハヤト「あすか、お前は河原と両親に付いててくれ」
あすか「あんたは?」
ハヤト「俺はリョウと話を付ける」
ハヤトはそう言って部屋に向かった。

ガチャ!
ハヤト「よぅ・・・」
リョウ「来たか・・・」
ハヤト「話は河原あおいから聞いたぜ」
リョウ「そうか・・・」
ハヤト「とりあえず、まず葉月が言ってた監視カメラを見つけるか・・・」
ハヤトは金属探知機を2つ用意した。
ハヤト「いいか。こいつで金属でない物に反応したら、言ってくれ」
リョウ「おう・・・」
ピーピーピ!
リョウ「お?中々の性能だな・・・」
ハヤト「遊んでねぇで探せ」
リョウ「悪ぃな。初めて使うんで、試してみたかっただけだ」
10分後
ピーピーピーピー!
リョウ「へ?」
ハヤト「どうした?」
リョウ「いや、何故かこの猫のぬいぐるみに反応した・・・」
ハヤト「ぬいぐるみだと!?」
リョウ「こいつは確か中は綿だけの筈なんだが・・・」
ハヤト「そいつだ!そのぬいぐるみを調べてみてくれ!」
リョウ「お・・おう・・・」
リョウはそのぬいぐるみをあさってみた。
リョウ「おい、あったぜ・・」
監視カメラはそのぬいぐるみの目の中に隠されていた。
ハヤト「随分の事をしてくれたぜ・・・。しかも、これは俺が奴の部屋に仕掛けてたヤツだ・・・」
リョウ「何だって!?」
ハヤト「俺も一歩間違えば、葉月と同じ目に遭っていたって事か・・・」
リョウ「さて・・・、もういいだろ・・・。奴の名前・・・、聞かせてもらうぞ・・・」
ハヤト「いいぜ・・・・」
リョウは静かに聞いた。



ハヤト「奴の正体は・・・・華水神高校の生徒会長・・・志村ジンだ・・・」
リョウ「な・・・何だって!?か・・・会長さんが朱雀だと!?」
ハヤト「あぁ・・・、俺と嘉納とジンは中学からの親友だったんだ・・・」
リョウ「そうだったのか・・・」
ハヤト「俺とジンは修行時代も剣術を学んだ仲でな・・・。偶然、中学で再会した・・・」
リョウ「でも、会長さんのまぶたには傷は無かった筈だぜ・・・」
ハヤト「そりゃそうだろうよ。前髪で隠してるんだからな・・・」
リョウ「あぁ!?」
ハヤト「ジンが前髪を伸ばし始めたのも、丁度3年前の事件後だった・・・」
リョウ「あの傷がバレるとややこしい事になるからか・・・」
ハヤト「あぁ・・・。何とか高校入試前までには隠せる様になったみたいだがな・・・」
リョウ「という事は・・・まさか・・・!!」
ハヤト「生徒会は俺達の敵だ!!」
リョウ「やっぱりそうか・・・。三銃士って言い方が怪しいとは思っていたんだ・・・」
ハヤト「お前は知らんだろうな・・・。あの中村元洋に美川玲子、それに佐藤雄太。3人とも格闘技の達人クラスの人間だ」
リョウ「何てこった・・・。ところで、お前には何の恨みがあったんだ?」
ハヤト「生徒会の副会長は誰の妹だと思う?」
リョウ「あぁ!まさか、副会長を取り戻す為に・・・」
ハヤト「そういう事だ。凛自身はジンに惚れたとか言ってるが、俺にはそうは思えない・・・」
リョウ「なるほどな・・・。それで?これからどうするんだ?」
ハヤト「とりあえず、俺には気になる事が1つ残ってるんだ・・・。それを突き止めたい・・・」
リョウ「あおいの事か・・・」
ハヤト「あぁ・・・。ジンの奴、何故か中学の時からずっと河原を付きまとってるんだ・・・。恐らく、あの2人の間には何かある筈なんだ・・」
リョウ「ただ単純に、会長さんの片思いじゃないのか?」
ハヤト「表向きはそう見せてるけど、ジンは何故か配下にしたがっていた。理由が解らないんだ・・・」
リョウ「でも、1つ言える事は・・・。これ以上、あおいと会長さんを接触させてはならないって事か・・・」
ハヤト「あぁ、ジンは河原を欲しがってる。だから、こっちで河原を匿って行くしかないって事だ・・・」
リョウ「でも、お前が言う様に・・・あおいに、何かあるのは解るかもな・・・」
ハヤト「この間のアレだな・・・?」
リョウ「あぁ・・・。四神流に詳しい人間はそうそういるもんじゃない・・・。あおいに何か関係はあると考えて問題ないよな・・・」
ハヤト「俺もそう思うぜ・・・。とりあえず、河原の方はお前に任せる。後は生徒会に殴りこみに行く隙を見つけるまでだな・・・」

その頃、あおいとあすかは両親に付いてやっていた。
あおい「葉月ちゃんが来た時から何かあるとは思ってたんだ・・・」
あすか「うん・・・」
あおい「ゴウくんを監視する為だったんだね・・・」
その時だった。
玲子「は〜い、お二人さん。動かないでね!」
あおい「玲子ちゃん!?」
玲子「両手を頭の後ろに回して!」
あすか「あんた!何の真似!?」
玲子「怪我したくなかったら、言う事聞きなさい!」
あおい「あすか!」
あすか「解ったよ・・・」
あおいとあすかは頭の後ろで手を組んだ。
玲子「はい、有難さん!」
ガチャ!ガチャ!
あすか「痛っ!何したの!?」
玲子「指錠架けさせてもらったわ」
あおい「こんな事して、何する気なの?」
玲子「会長様の命令でね、あんた達4人の動きを拘束しろって言われたのよ」
あおい「か・・・会長!?」
あすか「なるほどね・・・。ハヤトの言ってた通り、あんたらはあたし達の敵だったんだね」
玲子「少なからず、そうね。特に、あおいさんは会長のお気に入りだから手も出せなかったのよ」
あおい「そういう事だったんだ・・・。ハヤトが恨みを持つ理由が解ったよ」
玲子「何がよ!」
あおい「妹が生徒会ナンバー2になってるからねぇ・・・。しかも、会長に惚れて・・・」
玲子「あおいさんには一生解らないわ!会長様程いい男はいないわ」
あおい「でも、会長は凛ちゃんをナンバー2にした・・・」
玲子「だから?」
あおい「所詮は生徒会三銃士ってのは捨て駒なんじゃないの?」
玲子「う・・・うるさいっ!あんなガキいつでも下ろせるわ!!」



あおい「でも、会長には逆らえないんだよねぇ〜」
玲子「うぐ・・・」
あおい「所詮、捨て駒は強ければそれでいい。彼の考えそうな事だね・・・」
玲子「黙れ!私達は捨て駒じゃないっ!!」
玲子はあおいにナイフを向けた。
あおい「いいの?あたし達には傷1つ付けるなって言われてるんでしょ・・・」
玲子「ぐ・・・・」
玲子は返す言葉もなかった・・・。
玲子「もういい!車に乗りなさいっ!!」
玲子は家の前のトラックまで案内し、中に閉じ込めた。
玲子「中村!あおいさんとあすかは捕獲したわよ」
中村『了解!』

同時刻
リョウ「解った・・・。チャンスを待つとするか」
その時だった。
中村「動くなっ!!」
リョウ「な、中村!?」
中村「後ろを向いて両手を頭の後ろに組みな!」
リョウ「何のつもりだ!!」
ハヤト「てめぇは生徒会か・・・」
リョウ「まさか、こいつまで・・・・」
中村「ふ・・・、風紀委員長さんもあんたの姉ちゃんも既に捕まったぜ」
リョウ「何!?あおいに何をした!?」
ハヤト「てめぇ、あすかに変な事したらただじゃ済まねぇぞ!!」
中村「手は出してねぇよ。会長さんの命令でな。お前らを無傷で捕獲しろとの事でな」
ハヤト「やはり、志村ジンか・・・」
中村「解ったら、大人しく言う事聞きな!」
リョウ「おい、どうする?」
ハヤト「しょうがねぇ、従うしかないみたいだ・・」
リョウ「あすかはどうでもいいけど、あおいに何かあったら大変だしな」
ハヤト「姉想いじゃねぇな。あすかだって何かあったら困るぜ」
中村「うるせぇ!さっさとしろ!」
リョウとハヤトは後ろを向いて両手を頭の後ろに組んだ。
カチャ!カチャ!
リョウ「な、何だ!?」
中村はリョウとハヤトに指錠をした。
中村「車を待たせてある。付いて来い!」
ハヤト「いくぞ」
リョウ「お・・・おう」

中村がリョウとハヤトに指錠を付けて出てきた。
中村「よし!こいつらも乗せるぞ」
4人はトラックの荷台に閉じ込められて、隔離させられてしまった。

あおいは身を乗り上げた。


あおい「ねぇ、何処連れてく気?」
玲子「適当な遠い所よ」
中村「とりあえず、距離はおいておかないとな・・・」
あおいは体制も戻した。
リョウ「まいったなぁ・・・。手錠ならまだしも指錠をこんな形で付けられたら、外せないぜ」
あすか「これじゃぁ、携帯も使えないよ」
ハヤト「しっかし、暗いなぁ・・・」
あすか「紫電刀は?」
ハヤト「こんな手で持てるかよ」
あすか「はぁ・・・困ったわね・・・」

その頃のゴリと葉月。
ガッタンゴットン・・・
ゴリ「おいどん、お嬢を運んだら護衛を辞めるでごわす・・・」



葉月「え?」
ゴリ「お嬢に怪我させたのはおいどんの所為・・・。おいどんが柔道部の助っ人をやってしまった所為でごわす」
葉月「ゴリ・・・」
ゴリ「辞表を出したら、一旦鹿児島に戻って畑仕事でもやるでごわす・・・」
葉月「・・・あんた・・、それでええんか?」
ゴリ「ん?」
葉月「ゴリ、あんたなぁ・・・。逃げる気かいな!」
ゴリ「に・・・・逃げるなんて事は・・・」



葉月「あんたはウチを置いてきたら、学校に戻りぃや。志村ジンを潰す為にもな・・・」
ゴリ「お・・・お嬢!!」
葉月「ジンは強いで。それなりの覚悟はしときや!」

その頃、
凛「さっき、中村と玲子から連絡が入りましたよ」
ジン「何と言ってた?」
凛「河原あおい、新條ハヤト、神崎亮、神崎あすか。4人全員捕獲完了したそうです」
ジン「そうか、奴らには礼を言っといてやれ」
凛「はい、了解しました」
ジンは前髪をかき上げた。



ジン「凛よ、これから楽しいパーティーが始まるな・・・」
凛「そうですね・・・ハハハ・・・」
ジン「あおい君を隔離した今、レッドとブルーは間違えなく来るだろう・・・」
凛「いよいよですね!」
ジン「さぁ、いつでも来い!レッド!ブルー!!貴様らの為の素敵なパーティーを開いて待っているぞ!」
凛「楽しみですねぇ!ハハハハハ!!」
ジン「全くだ!フフフフフ・・・・・ハハハハハハ・・・・ハァーハハハハハハハッ!!!」

四神流・朱雀の正体は志村ジンだった・・・。
一体これから何が始まるのだろうか・・・。
あおい・リョウ・あすか・ハヤトは何処まで連れて行かれてしまうのか?
誘拐された豪醐はどうなってしまうのか!?
そして、レッドとブルーとは一体!?