ピ〜ンポ〜ン!
神崎姉妹の家・・・。
さくら「は〜い!」
ガチャ
カイ「やぁ」
さくら「魁斗くん!いらっしゃい!」
カイ「あれ?あすかさんはいないんですね」
さくら「さっき、あおいちゃん家に行くってハヤト君と出掛けた所だよ」
カイ「へぇ・・・」
さくら「あ、こんな所じゃなんだから上がって!」
カイ「お邪魔します」
風紀20:何も染まらない白
カイとさくらは仲良くお茶をしていた。
カイ「あ、そうでした」
さくら「何?」
カイ「兄さんから、ダンスパーーティーの招待状を預かってきたんですよ」
さくら「わぁ!そういえば、今年が始めてだよね?」
カイ「でも、気掛かりになる事があるんですよね」
さくら「気がかり?」
カイ「最近の兄さんの様子がおかしくて・・・」
さくら「ジンさんの様子が?」
カイ「何か最近前髪を上げたまま外を歩いてる事が多いんですよ」
さくら「何かマズいの?というか、見てみたい」
カイ「兄さんが前髪をかき上げてる時はいつもよくない事が起こるので不安なんです・・・」
さくら「そういえば、何かハヤト君とお姉ちゃんが変な事言ってたなぁ・・」
カイ「え?」
さくら「嘉納とかいう番長さんが誘拐されたとか・・・」
カイ「な・・何ですって!?」
さくら「うわっ!どうしたの?」
カイ「嘉納さんと言えば、あおいさんの家の居候の嘉納豪醐さんの事ですよね?」
さくら「そうじゃないかなぁ・・・。あおいちゃん家に行くって言ってたし・・・」
カイ「良くない予感がしますね・・・」
さくら「どうかしたの?」
カイ「彼は兄さんの昔からの親友なんです・・・。それに、この所・・・彼を語る兄さんが険悪な顔をしてるんですよ」
さくら「じゃぁ、絶対何かあるね」
カイ「最悪の事態に備えてあおいさんの家に行ってみましょう!」
カイとさくらは出掛けた。
カイとさくらは河原家まで来た時だった。
カイ「誰か出てきます。隠れて!」
カイとさくらは物陰に隠れた。
さくら「(お・・・お姉ちゃん!?)」
あおいとあすかが玲子に指錠を掛けられ、トラックに収容されている所だった。
さくら「(どうしよう・・・お姉ちゃんが・・・)」
カイ「(待って、まだ誰か出てきます!)」
その後に続いてリョウとハヤトが中村に指錠を掛けられ、トラックに収容された。
さくら「(お兄ちゃん達まで・・・!?)」
中村と玲子はトラックに乗り遠くへ行ってしまった。
さくら「どうしよう!魁斗くん!」
カイ「とりあえず、中に入って見ましょう!」
ガチャ!
カイ「お邪魔しま〜す・・・」
さくら「返事がないよ?」
2人は居間で眠らされたあおいの両親を発見した。
カイ「おじさん!大丈夫ですか!?」
父「・・・・ん?」
あおいの父は目を覚ました。
カイ「目が覚めたみたいですね?」
父「君は確か・・・」
カイ「あおいさんの友人の志村です」
父「そうか・・・」
カイ「一体、何があったんですか?」
父「私も解らないが、いきなり背後からクロロホルムが染み込んだタオルを嗅がされて眠らされていたんだ・・・」
カイ「そうですか・・・」
父「何かあったのか?」
カイ「今さっき、僕が家に入る直前にあおいさんとリョウとその友達2人、それと嘉納さんが誘拐されたんです・・・」
父「何だって!?あおいが・・・」
カイ「そういえば、他に誰かいませんでしたか?」
父「そういえば、ゴリ君が部活の助っ人で鬼石に行くとか言って、家は我々2人と葉月ちゃんだけだった筈だが・・・」
カイ「葉月さんですか・・・」
さくら「そういえば、あおいちゃん達が家に居たって事は一緒に居たゴリも帰ってる筈だよね?」
カイ「ちょっと葉月さんを探してみます」
さくら「待って!携帯で知らせてみたら?」
カイ「そうですね・・・」
カイは葉月の携帯に電話を掛けた。
プルルルルプルルルルル・・・ガチャ!
カイ「あ!葉月さんですか?」
葉月『その声は志村先輩やな?』
カイ「今何処ですか?一体何があったんです?」
葉月『だぁ〜ほぉ!!』
さくら「何!?どうしたの?」
カイ「さぁ?何か怒ってます」
葉月『あんた何様のつもりや?ウチに怪我までさせて・・・』
カイ「怪我!?」
葉月『そうや!あんたの兄さんに襲われたんや!』
カイ「な・・・なんですって!?」
葉月『何や?何も知らんの?』
カイ「そういえば、ゴリは何処に?」
葉月『ゴリは隣におるで。今ウチの電車で京都に帰る所や・・・』
カイ「さ・・・最悪だ・・・・」
葉月『そっちこそ今更何があったんや?」
カイ「あおいさんにリョウ、それにあすかさんとハヤトさん、そして嘉納さん。この5人が誘拐されたんです」
葉月『な・・・何やて!?』
ゴリ『お嬢どうしたでごわす?』
葉月『あおいちゃんとリョウはんとあすかはんとハヤト兄ちゃんと豪醐兄ちゃんが5人とも誘拐だそうやで』
ゴリ『誘拐でごわすと!?』
カイ「あまり、大声で言わないで下さいよ」
葉月『何を考えてるんや?志村ジンの奴は・・・。とりあえず、弟のあんたは無関係と解ったで』
カイ「有難う御座います。とりあえず、僕はこっちで動いてみますんで・・・」
葉月『気付けや。あんたの兄さんはヤバい考え持っとるに違いあらへんからな』
カイ「はい・・・」
ピ!
カイは携帯を切った。
さくら「魁斗くん?」
カイ「さくらさん・・・。どうやら、兄さんはとんでもない事をやらかそうとしてるみたいです・・・」
さくら「えぇ!?」
カイ「あおいさん、リョウ、あすかさん、ハヤトさん、嘉納さん、ゴリ・・・。この5人がこの場にいないという事は・・・」
さくら「・・・って、この近所でも腕の立つ人ばかりがこの場から離されてる!?」
カイ「これは一刻の猶予もありませんね・・・」
さくら「どうしよう・・・」
カイ「少なくとも、あの4人は取り返さねば・・・」
カイとさくらは外に出た。
ウー!!
警察官「そこのトラック止まりなさい!!」
玲子「あんた!交通ルール守らなかったの?」
中村「いや、ちゃんと守ってるつもりだが・・・」
警察官「大人しく人質を解放しなさい!」
中村「な・・・何でバレてるんだ!?」
玲子「し、知らないわよ!!」
中村「とりあえず、どうする?」
玲子「しゃ〜ねぇわね〜。こ〜するっきゃないっしょ!」
パキ!ポイ!コロコロコロコロコロ・・・
玲子は手榴弾を多数転がした。
警察官「ん?何だ?」
ドカドカドカ〜ン!!
警察官「ぎゃぁぁぁあああああああっ!!!」
玲子「ストライク〜♪」
中村「あんま派手にかますなよ」
そんな頃後ろでは・・・
あおい「な・・・何!?今の爆発音は」
リョウ「くそ〜、窓もないのかよ・・・」
ハヤト「さっき、何か丸くて硬い物が転がる音がしたぞ」
リョウ「おいおい、手榴弾でも投げたか?」
あおい「そんな兵器、会長が持たすと思う?」
  3人「思う!!!」
あおい「・・・」
その頃、
さくら「魁斗くん!今のは・・・!?」
カイ「誰かが派手にやってるみたいですね」
さくら「あっちに煙上がってるよ」
カイ「あの方向は長野方面ですか・・・」
さくら「行ってみる?」
カイ「えぇ、気になりますからね」
さくら「んじゃ、れっつらご〜♪」
カイはバイクで国道18号を走り後を追った。
その頃、体育館では・・・。
ジン「佐藤、調子はどうだ?」
出目金「会長様!あと少しで完成ですよ!これなら明日の開催に間に合いますね」
ジン「そうか・・・」
体育館では生徒会の1年生達がダンスパーティーの準備をしている。
ジン「とりあえず、打ち合わせ通りにお前が司会をやってくれ」
出目金「会長は挨拶したら何処か用なんですか?」
ジン「あぁ、出掛けの用がな・・・」
そこに、凛が現れた。
凛「会長様、遊園地「出目金ランド」も明日オープンだそうです!」
ジン「おぉ!!そっちも大変だな・・・」
凛「あっちではわたしが会長様の代理で挨拶する事になってますから、ご安心を」
ジン「よし!あとは中村と玲子が上手くあの3人を引き離してくれれば、計画は完了だ!」
出目金「でも、あの2人が失敗したらどうするんです?まさか、失敗したら死なんて事は・・・?」
ジン「それはないさ。あの2人はかなりの戦力だ。そう簡単には手放さん・・・」
出目金「では、失敗した時は?」
ジン「その時の手は打ってあるさ。安心したまえ、私は誰1人として見捨てる気などない」
凛「あぁ〜、やっぱ会長様は素敵ですぅ〜」
ジン「フ・・・明日がどうなるか楽しみだな・・・」
その頃、トラックは安中と松井田の境まで来ていた。
中村「よしっ!この碓氷峠を越えれば長野だ!」
その時だった。
キー!!
中村「何!?バイク?」
カイ「シューティングカッター!!」
シュ!
カイは手から真空の刃の気を放った。
中村「あ、危ないっ!!」
中村はとっさにかわしたが、
ぷしゅ〜・・・
タイヤに辺りバランスを崩し、そして・・・
玲子「中村ぁぁぁあああっ!!」
バキッ!
中村「げっ!!」
ガラガラガラガラガラ・・・・
中村「玲子ぉ〜!!!」
玲子「いやぁぁぁあああああっ!!!中村ぁぁああああああっ!!!」
トラックは縦に回転しながら転落した。
後ろでは、
リョウ「何だ!?何が起こってるんだ!?」
ハヤト「大きく回転してるみたいだな・・・」
リョウ「そんな事は解ってる!!」
あすか「そんなに落ち着いて会話すんなぁ〜!!」
誘拐されて、トラック転落中とは思えないくらい落ち着いていた。
グシャ!
カイ「まさか、転落までするとは思っていませんでしたよ・・・」
さくら「ま、あの4人なら大丈夫でしょ・・・」
カイ「とりあえず、あの4人は助けに行きましょう」
カイはバイクでトラックの落ちた所へ行った。
玲子「あたたたぁ・・・、中村大丈夫?」
中村は玲子をかばったが、エアバックを天井に仕掛けたお陰で助かった。
中村「あぁ、会長さんの仕掛けたエアバックのお陰で怪我も大した事無く済んだぜ・・・」
玲子「よかった・・・」
中村「中の連中は怪我してねぇよな?」
玲子「それよりどうするの?ここ、まだ安中よ」
中村「でもよぅ・・・、トラックがこれじゃあ・・・」
玲子「そもそもあのバイクの2人組なんなの!?」
中村「運転してた方は魁斗さんだと思う・・・」
玲子「会長様の弟がなんで!?」
中村「解らない・・・。だが、あの技を使えるのはあの人しかいない・・・」
ブロロロロロロロロロロ・・・・・
中村「ちっ!来たぜ・・・・」
カイとさくらはバイクを降りた。
カイ「これはまた派手に転落しましたね・・・」
中村「やっぱり、魁斗さんか・・・」
カイ「やぁ、君達でしたか・・・」
さくら「今すぐあの4人を解放して!」
玲子「残念だけど、そんな奴いないわ」
カイ「残念ですけど、目撃はしてるんですよ・・・」
玲子「・・・見られてたのね・・・」
さくら「解ったら、解放してよ!」
さくらは2人の手首を掴んだ。
中村「そうはいかねぇさ・・・。俺達は会長さんを信頼して動いているんだ、そう簡単には渡せねぇ・・・」
カイ「兄さんか・・・」
中村「あんただってそうだろ?こんな奴らより自分の兄貴を取るだろ?」
カイ「・・・フ、僕も見くびられたものですね・・・」
中村「なんだと!?」
カイ「残念ですが、僕が信頼するのは風紀委員会のメンバーだけです。兄さんを信頼する訳にはいかない・・・」
中村「兄貴を裏切るのか!?」
カイ「僕はあおいさん以上に信頼出来る人はいないと思っています。兄さんは間違っている・・・」
玲子「ふざけないで!会長様は間違ってはいないわ!」
中村「そうだ!!あの人こそ、この世の頂点に立つべき人なんだ!」
玲子「そうよ!そのウチ、力ずくで総理大臣を蹴落として、自分で総理大臣になるお方よ!!」
カイ「それが、兄さんの目的ですか・・・。下らない・・・」
中村「なんだとぉ!?」
さくら「本当に下らない連中だよね。もうこっちも勘弁しないからね!」
玲子「なんですって!?それは私達のセリ・・・・フ?」
中村「なんだ!?力が・・・」
さくら「どうしたの?力が抜けていくの?」
玲子「あんた何したの!?」
中村「てめぇ、ただの小娘じゃねぇな!!何者だ!?正体を現せ!!」
さくら「あたしは神崎さくら・・・。四神流・三種神器の1人「無」の使い手。通称、ホワイトと言われた事もあったっけ・・・」
玲子「ほ・・・ホワイト!?」
中村「まさか・・・会長さんが言ってた、レッド・ブルーの関係者か!?」
さくら「貴方達には話しても意味は解らないよ・・・。だって、四神流の関係者じゃないんだから・・・」
中村「力が抜け出ていく・・・。それがお前の技という奴か!?」
さくら「そうだね。あたしは力を吸収する能力があるんだ・・・。歩けるだけの力だけは残してあげるからすぐに解放しなよ」
中村「く・・・、解った!今すぐ解放してやる!!だから、玲子だけは・・・玲子だけはこれくらいで勘弁してやってくれ・・・」
さくら「よろしいっ!」
中村はよれよれしながら二台の鍵を開けた。
カイ「随分と体力を吸ったんですね」
さくら「まぁ、歩くのでやっとじゃないのかなぁ・・・」
そんな頃の荷台の中では・・・。
あすか「いててぇ・・・、大丈夫?」
ハヤト「俺は全然無事だぞ〜」
あすか「よし、問題ないわね!」
あおい「あすかぁ〜・・・」
あすか「ん?」
あおい「重い・・・」
あすか「あれ?あたしの下にいたの?」
あすかはあおいの上に乗っかっていた。
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