[PR]衝撃!あなたの本当の裏の顔!:実は貴方はΟΔ県出身?ここで分かる真実

風紀30:華水祭、開催
 ・・・10月もそろそろ終わりに近づく頃・・・。
生徒会室・・・。
あおい「ところで、会長・・・。あたしに何が用なんですか?」
ジン「あぁ、君には大変申し訳ないのだが・・・」
あおい「ん?」
ジンは紙を取り出した。



あおい「な、何です?」
ジン「もうすぐ学園祭だったな・・・」
あおい「・・・・あ!?」
ジン「風紀委員の忙しいあの見回りを今年も頼まねばならん・・・」
あおい「学園祭って、いつでしたっけ?」
凛「今度の土日ですね」
あおい「もう明後日じゃないですか!?」
ジン「そうなのだよ・・・」
あおい「何でもっと早くそれを・・・・。・・・・あ・・・」
ジン「どうやら自覚はある様だな・・・」
あおい「あたしがいなかったから・・・」
ジン「何とか今日中に提出出来るかね?」
あおい「う・・・、やってみます・・・」
あおいは生徒会室を出た。
あおい「仕方ないか、この手で・・・」
あおいは携帯を取り出し、メールを送った。

風紀30:華水祭、開催

放課後、風紀委員室・・・。
あおい「ふぅ〜・・・」
リョウ「いやぁ〜、本当にみんな揃いいいねぇ・・・」



あおい「ねぇ、それって嫌味?」
リョウ「う〜ん、なんというかなぁ・・・ははははは・・・」
あおい「笑って誤魔化すなぁ!!そもそも、緊急招集LV7で各学年代表にメールで呼び出してるのに・・・」
あおいが怒り立ち上がった。
あおい「何で、あたしとリョウしかいないんだよっ!!」
リョウ「俺に言われてもなぁ・・・」
あおい「まぁ、学園祭近いからそっち優先させられちゃってんのかなぁ・・・」
リョウ「そうだなぁ・・・、って事は俺らは暇人って事かよ!?」
あおい「暇じゃないから呼び出したんだよ!!」
リョウ「でも、何で俺らだけなんだろうな?」
あおい「クラス委員長にクラスの仕事は免除してもらってるからねぇ・・・」
リョウ「俺もか!?俺もなのか!?」
あおい「あぁ、あんたは力仕事を頼まれた時以外はこっち優先にさせて貰ってるよ」
リョウ「俺もなのな・・・」
あおい「学園祭は風紀委員が一番目立たなくて忙しいからねぇ・・」
リョウ「あぁ・・・なるほどなぁ・・・」
あおい「それにしても一体他のみんなは何処で油売ってるんだろうねぇ・・・」

その頃、演劇部部室では。
さくら「あぁ、貴方はどうしてロミオなの・・・」
カイ「おぉ、ジュリエット・・・」
演劇部部長「はい!カット!」
カイ「ふぅ・・・」
カイとさくらは椅子に座り込んだ。
演劇部部長「いやぁ、やっぱり志村先輩に頼んで正解でしたよ」
カイ「そ、そうですか?」
演劇部部長「彼女との息もぴったりだったし、これはいい劇になる事が期待出来ます」
さくら「そういえば、去年も魁斗くんは主役で出たんだよね?」
カイ「えぇ。まぁ、その代わり可哀想な人もいましたけどね」
さくら「居たの?」
演劇部部長「あぁ、河原先輩ですよね?」
さくら「あおいちゃん?」
カイ「風紀委員の仕事をまかせちゃいましたから・・・」
さくら「そういえば、風紀委員って文化祭じゃ何してんの?」
カイ「まぁ、ちょっとした見回りですかね。僕はあまり文化祭では演劇部の手伝いばかりしてたから詳しくは知らないんですけど」
さくら「でも、今年は委員が増えたから楽出来るんじゃないの?」
カイ「えぇ、お陰で僕もこっちに専念出来て助かりますよ」
その時、
女子生徒A「ん?あの、この携帯誰のです?」
カイ「あ、それ僕のです」
女子生徒A「さっき、バイブ震えてましたよ」
カイ「え?誰だろう・・・?」
カイは携帯を見た。
カイ「ん?あおいさん?」
さくら「どうしたの?」
カイ「え・・・・?」
さくら「ん?」
カイは一瞬固まった。
演劇部部長「志村先輩どうしました?」
カイ「部長さん、申し訳ないですけど、今日はここで一旦抜けます」
さくら「どうしたの?」
カイ「あおいさんが緊急招集をLV9で出しています」
さくら「き、緊急招集LV9!?」
カイ「急ぎましょう。相当急ぎの用事があるのでしょう」
カイとさくらは風紀委員室へ向かった。

その頃、1年の教室では・・・。
葉月「ん?あれはまなピー?」
ゴリ「本当に目立つ髪形でごわすな」
葉月「お〜い、まなピー!何しとるん?」
まなみ「あ!?はづちゃん!」
まなみは葉月とゴリの所へ行った。
まなみ「はづちゃん、せいやん見てない?」
葉月「誠也?あぁ、クラスの連中と体育館に行くの見たで」
まなみ「体育館?解った有難う!」
まなみは走って体育館へ向か・・・・おうとしたが、即効で引き返した。
葉月「な、なんや?」
まなみ「すっかり忘れてた。2人とも風紀委員室に行ってくれる?」
葉月「ん?どうしたんや?」
まなみ「あおちゃんからの風紀委員全体の緊急招集が掛かってるんだよ!」
葉月「な、何やて!?」
まなみ「昼休みに届いてたの忘れてて伝え忘れてた・・・」
葉月「解った、ウチらは先行っとるわ!アンタは早よ誠也を見つけ!」
まなみ「うん!」
まなみは体育館へ行った。
ゴリ「でも、何でそれを全員でなくまなみちゃんにだけに知らせたんでごわしょ?」
葉月「あんたバカやなぁ・・・。学年の代表に伝言させようとしてたに決まってるやろ!」
ゴリ「学年代表でごわすか・・・」
葉月「まなピーは1年の中で一番経験の長い風紀委員やから、信用されてるんやろ」
ゴリ「じゃぁ、3年は魁斗どんで、2年は美雪どんの所に連絡が行ってるって事でごわすな」
葉月「まぁ、ウチの読みならそんな所やろ」
ゴリ「なるほど・・・」
葉月「まぁええわ。行くでゴリ」
ゴリ「うい!でごわす」
葉月とゴリは風紀委員室へ向かった。

体育館。
兼山「よしっ!そこまで!」
誠也「ふぅ・・・」
氷室「いやぁ、虹谷お前・・・」
誠也「何だよ・・・」
氷室「本当に上手いな女役なのに」
誠也「まぁな。あの人をよく見てるから真似は簡単だよ。それに女らしくないから楽だし」
氷室「それを言ったらあの人が可哀想だろ?」
誠也「いない時くらいグチくらいいいだろ」
氷室「まぁな・・・」
誠也「そういう君も役にハマって来てるんじゃねぇ?」
氷室「お前程じゃないよ。男役のワリに結構難しいんだぜ」
誠也「君の役の人も複雑だからなぁ・・・。まぁ、あと3日なんだ。慣れで行こうよ」
その時だった。
兼山「おい、虹谷〜。彼女だぞ」
誠也「ん?」
まなみ「やぁ」
誠也「まなみちゃん、どうしたんだい?」
まなみ「き、き、き、・・・・」
誠也「き?」
氷室「キス?」



誠也「ひ、氷室!?お前ぇ!?」
誠也は焦った。
まなみ「緊急招集だよ!せいやん」
誠也「緊急招集?」
氷室「な〜んだ、キスじゃないのか」
誠也「お前なぁ・・・」
まなみ「今すぐ風紀委員室に来て!あおちゃんが呼んでる!」
誠也「げっ!」
まなみ「ん?」
誠也「まさか、僕をハメ殺す気なのかな?」
まなみ「何ふざけてんの!?全員召集だよ!」
誠也「な〜んだ。じゃぁ、仕方ないな。悪いけど今日は上がるよ」
兼山「あぁ、また明日な!」
誠也とまなみは風紀委員室へ向かった。

その頃、2年の教室では。
委員長「という訳で今日は和喫茶店のシフトを作りたいと思います」
という事になっていた。
紅蓮「美雪ちゃん、俺何処入ればいいかな?」
美雪「う〜ん・・・」
双子妹「紅蓮ちゃ〜ん!」
お下げの双子の姉妹が現れた。
紅蓮「ん?」
双子妹「あ、あ、アタシと・・・」
紅蓮「ん?」
双子姉「ねぇねぇ、紅蓮くん。お薦めのシフトの時間あるんだけど・・・」
双子妹「お姉!」
双子姉「ん?なぁに?」
双子妹「なぁにじゃねぇ!アタシのセリフ掻き消すな!」
双子姉「何か言ってたっけ?」
双子妹「むきーっ!」



紅蓮「・・・ところで・・・誰だっけ?」
双子妹「え?」
双子姉「ひど〜い!わたし達の名前忘れてる〜」
紅蓮「え?え?」
紅蓮は冷や汗を掻いている。
双子妹「よしなよ!お姉!!直接話すのは初めてでしょ!」
双子姉「そうだっけ?」
紅蓮「・・・優しいんだな、君」
双子妹「え!?・・・・・・」
双子妹は顔を赤くした。
双子姉「わたしは天満このは!よろしくね!」
紅蓮「あぁ、宜しく」
双子妹「お、お姉に先越された・・・」
双子妹はショックを受けていた。
このは「ほらほら、貴女も挨拶しなさい」
双子妹「う、うん・・・。あ、アタシは・・・て、天満わかばです・・・」
紅蓮「そうか、よろしくな。わかばちゃん」
紅蓮はわかばに握手した。
わかば「あ、あ、う・・・うん・・・」
紅蓮「どうしたんだ?顔赤いぞ?」
わかば「え?そ、そんな事・・・」
このは「それでね、紅蓮くん」
このはが割り込んできた。
わかば「お、お姉・・・・」
紅蓮「んで、何だい?わかばちゃん?」
このはに向かって紅蓮は言う。
わかば「わかばはアタシ!!」
紅蓮「ご、ごめん!」
このは「まぁいいわ。とりあえず、この時間なんだけど・・・」
紅蓮「えっと、2日目の11時〜1時?」
このは「この時間は楽でいいと思うよ」
紅蓮「へぇ・・・そうなんだ・・・。有難う!そこに入るよ」
紅蓮はシフト表に時間を書き込みに行った。
美雪「はぁ・・・、紅蓮くんってば・・・」
柳「彼って、本当に話に流されやすいよね」
美雪「人がよ過ぎるのよ・・・」
祥子「悪い奴に騙されやすいタイプだな」
美雪「彼自身は悪い人じゃないのよねぇ・・・」
その時だった。
ブルルルル
美雪「ん?」
祥子「どうした?」
美雪「メール・・・、河原先輩からだわ!緊急招集!?」
柳「き、緊急!?」
美雪「マズイ、紅蓮くんも連れて行かなくちゃ!」
美雪は紅蓮の所に行った。
美雪「紅蓮くん!緊急招集よ!急いで!!」
紅蓮「え!?」
そこに、
委員長「嘉藤さん?貴女もシフト決まってないでしょ?」
美雪「面倒だから、彼と同じでいいです!」
委員長「ふふ・・・解ったわ」
美雪「じゃ!私達は急ぐので!」
美雪は紅蓮を連れて行った。

そんな時、風紀委員室では・・・。
リョウ「催促しただけで、集まるのか?」
あおい「緊急LV9にしたから多分大丈夫じゃないかなぁ・・・」
ガラー!!
葉月「来たで!」
ゴリ「待たせたでごわす!」
葉月「・・・お邪魔しました!」
葉月とゴリは引き返そうとした。
リョウ「コラ待て!逃げるな!」
葉月「だって、あおい義姉ちゃんとリョウはんが2人っきりなんやもん!」
ゴリ「お邪魔はしてはいかんでごわしょう」
リョウ「お前らなぁ・・・」
あおい「葉月ちゃん、ゴリ・・・」
葉月「ん?」
ギヌロ!



あおいは睨んだ
あおい「その話はいいから早く席に着いて他の委員が来るまで待機してなさい」
葉月「はい、ごめんなさい」
2人は席に着いた。
あおい「ふぅ・・・・」
リョウ「やっと人が来たな、あおい」
あおい「うん、苦労したよ。もぅ・・・」
リョウ「・・・って、どうした?」
葉月とゴリは震えていた。
葉月「あおい義姉ちゃん、怖い・・・」
ゴリ「寒気がしてくるでごわす」
リョウ「まぁ、今は気が立ってるからな・・・。黙って言う事聞いておけ・・・」
葉月「そ、そやね」
そこに、
誠也「緊急とか言うから来たけど、全然集まってないですねぇ・・・」
あおい「集まらないから緊急LV上げてるんだよ」
誠也「上げ?・・・どういう・・・」
あおい「ま、まなみちゃん・・・?まさか・・・」
まなみ「え・・・へへへへへ・・・・」
あおい「笑ってないで何か言ってよ」
リョウ「緊急LV7で呼び出されてるのに、気付かなかったんだろ?」
まなみ「言うにゃあ〜!!あおちゃんに殺されるぅ〜!!」
そこに、
美雪「まぁまぁ、私も似た様なものですから、大目に見てやって下さいよ」
あおい「み、美雪ちゃん・・・」
紅蓮「あおい姉、もしかして相当イライラしてたのか?」
リョウ「もしかしなくてもそうだよ」
紅蓮「あんまりキリキリしてると身体に悪いよ、あおい姉」
あおい「大きなお世話じゃぁぁぁああああっ!!」
げしっ!!
紅蓮「ぐぉぉっ!?」
あおいの鋭い蹴りが紅蓮にクリーンヒットした。
リョウ「こ、怖ぇ・・・」
そんな時に、
カイ「やれやれ、仲のいい姉弟ですね」
あおい「カイくん、そんなに仲良くないよ。ってか、こいつ生意気だし・・・」
紅蓮「わ〜ん!姉さん!!あおい姉が蹴ったよ〜」
紅蓮はさくらに泣きついた。
さくら「よしよし・・・」
カイ「・・・何か厄介なイレギュラーかもしれませんね・・・・」
あおい「カイくん、落ち着いてね」
あおいはカイを宥める。
紅蓮「はぁ〜、やっぱ姉さんは優しくていい人だなぁ・・・。もう1人はともかく・・・」
あおい「か、可愛くねぇ・・・・(怒」
リョウ「ま、まぁまぁ・・・。そのくらいにしとけよ、やっと見つかった家族だろ・・・」
あおい「う・・・うん・・・」
紅蓮「ところで、気になってるんだけど・・・」
リョウ「ん?」
紅蓮「リョウさんって、あおい姉と付き合ってるの?」
リョウ「え?あ、いや・・・そのだなぁ・・・・」
あおい「・・・訳ないでしょ!!」
リョウ「え!?」
あおい「こいつはただの雑用!荷物持ち!」
リョウ「え!?え!?」
あおい「あたしにとってのこいつは、「葉月ちゃんにとってのゴリ」!「シャープペンにとっての付属の消しゴム」!」
ガーン!!
あおい「ん?」
リョウ「・・・あおいって俺の事をそんな風に見てたなんて・・・」
リョウはいじけていた。
あおい「りょ、リョウ!?えっと、その・・・」
紅蓮「可愛いカップルだね、姉さん」
さくら「ホントね、フフフ・・・」
あおい「・・・何だろう、この疎外感・・・」
カイ「まぁまぁ、とにかく緊急会議を始めましょう」
あおい「う、うん・・・。そうだね」

10人は席に着いた。
あおい「という訳なので、風紀委員の見回りの計画書を今日中に生徒会に提出しなくてはならないので協力して欲しい訳」
カイ「なるほど、もう明後日ですからね」
紅蓮「それで?どうやって決めるんだい?」
あおい「とりあえず、みんな都合があるから、それに合わせたいと思うんだ」
さくら「あ〜、みんな他の部活やクラスの事で忙しいからね」
あおい「とりあえず、都合の悪い時間を教えてくれる?紙回すから記入していって」
という事で都合の悪い時間を記入していき、回していった。
カイ「はい、これで全部です」
あおい「有難う・・・」
紙があおいに戻った。
あおい「う〜ん・・・、結構バラバラなんだね」
リョウ「どうやって振り分けるんだ?」
あおい「これを元にあたしが上手く分けてみるよ」

数分後・・・。
あおい「出来た〜!!これで文句ないよね」
あおいの組んだシフトの11/12があおいとリョウの名前で埋め尽くされていた。
リョウ「異議ありっ!!」
リョウは挙手した。
あおい「はい!神崎亮!」
リョウ「暇なのは解るが、何で俺とお前の名前がほとんどなんだよ?」
あおい「暇だし」
リョウ「まぁ、暇だけどよ」
あおい「まぁ、これでも以前よりは少し楽出来るからいいかなぁ・・・」
カイ「毎年あおいさんには世話掛けますね」
美雪「そういえば、去年1人で風紀巡回してて、学園祭過ごしてましたよね?」
まなみ「え〜!?本当なの!?」
あおい「まぁ、風紀委員長だし、当然だよ」
誠也「何だかんだ言っても学園祭を堪能くらいはしなくちゃ、もったいないですよ」
まなみ「そうだよ!しかも、今年は高校生活最後の学園祭でしょ?」
あおい「まぁ、気にする事ないよ。暇な風紀委員長には・・・」
リョウ「おい、自分の出ても入りたい時間を記入して回してくれるか?」
さくら「入りたい時間?解った・・・」
リョウは紙を回しだした。
あおい「リョウ!?何を・・・」
リョウ「・・・」

数分後
美雪「神崎先輩、全部回りました」
リョウ「おう、有難う」
リョウは美雪から紙を戻してもらった」
リョウ「なかなか綺麗に均等になったじゃないか」
あおい「ちょっと、あんたどういうつもり!?」
リョウ「高校最後の学園祭だろ、じっくり楽しまないと損だぜ」
あおい「でも、あたし回りたい所なんてそんなに浮かばないよ」
誠也「河原先輩、それなら2日目の午前に体育館でクラスの劇やるんで見にきませんか?」
あおい「誠也?」
誠也「あの劇はどうしても河原先輩に見てもらいたいんですよ〜」
紅蓮「行ってきなよ、あおい姉」
美雪「この時間は私達がやりますから」
あおい「美雪ちゃん、紅蓮・・・」
誠也「ま、そういう事なんで宜しくお願いします!」
あおい「・・・仕方ないなぁ・・・。見に行くよ、誠也」
誠也「あ、そうだ。河原先輩!」
あおい「ん?」
誠也「夏服でいいんで、制服貸してくれませんか?」
あおい「いいけど、何に使うの?」
誠也「いやぁ、実は僕・・・。劇で女装するんですよ〜」
周りがどよめいた。
葉月「せ、せ、誠也がじょ、じょ、じょ、女装やてぇ!?」
さくら「何か可愛いかも〜」
カイ「折角だからビデオテープでも回しましょうか?」
さくら「でも何であおいちゃんの服なの?」
あおい「あたしと誠也が同じくらいの背丈だからでしょ」
紅蓮は誠也の隣に立った。
紅蓮「へぇ、チビとは思っていたけど、実際はあおい姉と同じくらいあったんだねぇ」
誠也「赤先輩、何か嫌味っぽく聞こえるんだけど・・・」
リョウとカイも誠也の隣に立った。
リョウ「あおい自体は女子としては普通の体格だけどなぁ・・・」
カイ「男子としては中学生くらいの背丈ですよね」
誠也「うぅ・・・みんなして僕をいじめるのかよ・・・」
ぽんぽん
ゴリは誠也の肩を叩いた
誠也「ん?」
ゴリ「おいどんにはあんさんの気持ちよぉく解るでごわすよ」
誠也「ゴリ先輩!?」
ゴリ「おいどんもこの老け顔と体格で何度おっさんに見られたか・・・」
紅蓮「確かに下手な私服でうろついたら間違えなく中年に見えるね」
さくら「うん、見える見える」
ゴリ「はうあぁっ!?」
ゴリは精神的ダメージを受けた。
リョウ「こ、こいつら・・・」
葉月「赤先輩って、ホンマにさくら先輩の弟なんやなぁ・・・・」
紅蓮「え?そう見える?ははは・・・嬉しいなぁ・・・」
葉月「ウチ、褒めとらんし・・・」
リョウ「天然な所もそっくりだな・・・」
あおい「・・・まぁいいや、誠也!制服貸すから帰りにウチに寄りなよ」
誠也「有難う御座います」
あおい「じゃぁ、今日はお開きにしようか」
という訳で緊急会議は終了した。
さくら「・・・・ん?」
あおい「どうしたの?」
さくら「誰か足りないような・・・」
あおい「え?」
リョウ「そういや、誰か忘れてる様な気が・・・」
葉月「気の所為やろ、ちゃんと10人おるやん!」
リョウはとりあえず、メンバーの数を数えた。
リョウ「あぁ、間違えなく10人全員揃ってるな・・・」
さくら「じゃぁ、何だったんだろ・・・。さっきの疎外感・・・」
葉月「さくら先輩の気にしすぎや」
あおい「帰るよ、さくら」
さくら「うん!あおいちゃん」
という訳で委員は全員帰った。

その頃、忘れられていた1人は・・・。
あすか「な〜んか・・・暇ね。周りが忙しそうにしてるのに・・・」
ハヤト「・・・そうだな・・・」
クラスのやる仕事がなく屋上でハヤトと2人で黄昏ていた・・・。

放課後、河原家・・・。
あおい「ほい、夏服」
誠也「あ、すみません」
あおい「いいって、どうせ卒業したら着る機会なんてないしね・・・」
誠也「河原先輩・・・」
あおい「どうせ、美雪ちゃんにでもあげるつもりでいたくらいだったし、あんたにあげるよ」
誠也「え・・・?」
誠也はそのままあおいの制服も貰っていった。
リョウ「しっかし、誠也の女装ってどんな感じなのかねぇ・・」
あおい「う〜ん・・・、折角だから着た姿見ておけばよかったね」
リョウ「まぁいいんじゃねぇの。どうせ劇見に行くんだしよ」
あおい「うん・・・」
リョウ「案外、あおいの役したりしてな」
あおい「・・・そ、それはないでしょ・・・。多分、明るいスポーティーは女の子役だと思うよ」
リョウ「そんなもんかねぇ・・・」
あおい「それよりさぁ・・・。学園祭どうしよう・・・」
リョウ「ん?」
あおい「あたしさぁ、高校になってまともに学園祭で楽しんだ事ってないんだよね」
リョウ「そういや、カイと美雪ちゃんがそんな事言ってたな・・・」
あおい「でも、今回は委員が10人に増えたからかなりの時間、暇をもてあましてるんだよね」
リョウ「だったら・・・。俺と・・・・・」
あおい「ん?」
リョウ「いやその何だ・・・あの・・・」
リョウは赤面して、口ごもった。
あおい「・・・プ・・・」
リョウ「笑うなよ!」
あおい「ごめんごめん!・・・リョウ・・・」
リョウ「なんだよ、どうせ俺は荷物持ちさ・・・」
あおい「いつまでも根に持つなって!」
リョウ「アレはマジで心が痛んだぜ・・・」
あおい「だから、あれは成り行きで・・・」
リョウ「いいよ、もう気にしてないから・・・・」
あおい「充分気にしてるじゃん・・・」
リョウ「それで、何か?」
あおい「・・・リョウ、あんた・・・あたしをエスコートしてくれない?」
リョウ「え?それって・・・?」
あおい「あたしって学園祭を遊びで周る事がないから、1人で周る自信がなくてね」
リョウ「・・・いいぜ。俺も誘おうかと思っていた所さ。学園祭、楽しもうな」
あおい「・・・うん!」
という訳であおいとリョウは学園祭を一緒に周る事になった。

学園祭当日2日目・・・。
華水神高校。
あおい「さ〜て、今日はまる一日堪能するぞ〜!」
リョウ「おう!」
あおい「まず、誠也の劇見に行かない?」
リョウ「そうだな、午前中とか言ってたし・・・」
という訳で2人は体育館へ・・・。

体育館・・・。
兼山「お?河原先輩、本当に来てくれたんですね」
あおい「まぁ、誠也に頼まれたからね。あたしも制服あげたし」
兼山「それはよかった、虹谷も喜びますよ」
リョウ「そういや、誠也の女装ってのはどうだったんだ?」
兼山「あぁ、結構お似合いでしたよ」
リョウ「ま、マジで!?」
あおい「何か楽しみだね」
リョウ「色んな意味でな」

ガー
幕が開け劇が開演した。
兼山「学校、中庭路地裏!」
薬沢「おらおら、金出せやおらぁ!」
本堂「それとも、オレらと楽しい事でもしたいってのか?あぁ?」
佐奈山「いやぁ!やめてぇ!」
誠也「よしなっ!」
兼山「おっと、そこに現れたるは2人の男女!!」
氷室「野郎2人に少女1人か、関心しねぇな」
薬沢「んだ?てめぇら邪魔すんじゃねぇぞゴルァ!!」
兼山「おっとぉ!?不良の1人がナイフを取り出したぁ!!」
薬沢「おとなしくしてろ!!」
氷室「ふっ!」
ビシッ!
薬沢「ぐふっ!」
バタッ!
本堂「あ、相棒!?てめぇ・・・よくも!!」
氷室「せいっ!」
ドカッ!
本堂「ひでぶぅ〜」
バタッ!
兼山「謎の男女2人組はあっさり不良を片付けてしまったぁ!!」
佐奈山「あの・・・、貴方達は?」
誠也「あたしは風紀委員長の河原あおい。こっちが相棒の・・・」
氷室「神崎亮だ・・・。怪我はなかったか?」
佐奈山「風紀・・・委員会・・」
誠也「世間ではあたし達の事をこう呼ぶのさ、パブリックゴールデンペアってね!」
佐奈山「す、素敵・・・」
それを見ていた観客席では・・・。
あおい「あたしかよ・・・」
リョウ「というか、相棒って言ったら普通カイの方だろ?」
あおい「何か凄く恥かしいんだけど・・・」
リョウ「・・・にしても、誠也の奴・・・。意外と役にハマってるな・・・」
あおい「あいつ・・・、あたしの事をどう見てるんだよぉ・・・」
あおいは恥かしそうに頭を抱えていた。
・
・
・
黒川「所詮、私を止められるものはいないのだぁ!!ひゃぁはははははははっ!!」
兼山「外道な男、生徒会長・志村ジン!!彼を止められる者はいないのか!?」
誠也「そこまでだ!!」
黒川「き、貴様ら・・・!!」
氷室「いくぞ、あおい!!」
誠也「おう!」
2人「マーヴルドラゴンサンダーキーック!!!」
ゲシィィィイイイン!!
黒川「ぎゃぁぁぁああああっ!!」
ドサ!
誠也「このあたし達がいる限り!」
氷室「学園内の悪は全て潰してみせる!!」
兼山「こうして学園に平和が戻ったのだった。おしまい」
パチパチパチパチ・・・
リョウ「マーヴルドラゴンサンダーキックかぁ・・・。一度やってみたいなぁ・・・」
あおい「あたしは絶対嫌だよ」
兼山「これよりゲストとして、河原先輩と神崎先輩から一言挨拶を頂きます!河原先輩、神崎先輩、どうぞ舞台へお上がり下さい!」
あおい「えぇ!?」
リョウ「いいじゃねぇか。行こうぜ」
あおい「誠也の奴ぅ〜、始めからコレが目的であたし達を呼んだなぁ・・・」
あおいとリョウは舞台へ上がった。
氷室「まず、神崎先輩。一言どうぞ」
氷室はリョウにマイクを向けた。
リョウ「いやぁ、氷室とか言ったっけ?彼の演技は中々のモノでしたよ。俺もいつかあの決め技のマーヴルドラゴンサンダーキックとかいうのやりたいなぁ・・・」
兼山「有難うございました」
誠也「次に河原先輩どうぞ」
誠也はあおいにマイクを向けた。



あおい「え〜、自分の委員の後輩として、あたしの事をどんな風に見ていたか解る様な劇でした。彼は男でありながら、しっかり女役をやり通した事はなかなかだと思います」
リョウ「(素直じゃねぇなぁ・・・)」
あおい「そうですねぇ、これくらい上手にこなせるなら、将来は女形になる事を薦めたいですねぇ・・・」
誠也「え?」
あおい「卒業するまでこれからも彼は大事に可愛がってあげたいと思います!以上です!」
誠也「え?え?」
兼山「有難う御座いました!それでは、この4人に拍手をお願いします!!」
パチパチパチパチパチ・・・・

あおいとリョウは体育館を出た。
リョウ「何だかんだで楽しんでたんじゃねぇか」
あおい「誠也のやつぅ・・・」
リョウ「本気で可愛がってやる気なのか?」
あおい「ん?あぁ・・・、た〜っぷり可愛がってあげようじゃないの!」
あおいの目付きが怖い。
リョウ「怖いなぁ・・・。・・・えっと、次は屋台で軽く食うか」
あおい「ん?そうだね・・・」
という訳で中庭へ向かった。

中庭・・・。
リョウ「へぇ、結構屋台が並んでるのな・・・」
あおい「とりあえず、何にする?」
凛「あらぁ、あおいさん」
あおい「ん?」
生徒会副会長の新條凛が声を掛けてきた。
あおい「あれ?凛ちゃん、どうしたの?」
凛「屋台の売り子ですよ」
あおい「生徒会も何か出してるんだ〜」
凛「あ〜、いえいえそういう訳ではなくて・・・」
あおい「ん?」
ゴードン「凛、おれ足りない野菜、取ってくる」
ゴードンが出てきた。
リョウ「相変わらずデカいなぁ・・・」
あおい「ゴードンの付き合い?」
凛「えぇ、ゴリさんが柔道部の屋台で鹿児島の郷土料理「さつま汁」を1杯100円で配っているんですよ」
あおい「ゴリが?」
リョウ「郷土料理か、興味あるなぁ・・・」
あおい「凛ちゃん、1杯貰っていいかな?」
凛「えぇ、大歓迎ですよ」
あおいとリョウは柔道部の屋台へ向かった。
リョウ「おう、ゴリ!売れてるかい?」
ゴリ「おぉ、リョウどん!それにあおいどんも!来てくれて嬉しいでごわすよ」
あおい「その郷土料理っていうの食べてみたいんだけど」
ゴリ「いいでごわすよ」
あおいとリョウはゴリに100円を渡し、さつま汁を頂いた。
ズズ・・・
あおい「うん!いいダシ出てる!」
リョウ「あぁ、身体も温まるし、中々イケるぜ」
ゴリ「そう言われると嬉しいでごわすよ〜。ガハハハハ!!」
あおい「ねぇ、今度ウチでも作ってよ!」
リョウ「そうだな、これくらいの材料なら普通にスーパーでも売ってそうだし・・・」
ゴリ「そうでごわすね。河原の両親も喜ぶでごわしょうか?」
あおい「喜ぶ喜ぶ!大歓迎だと思うよ」
ゴリ「おぉ!では是非いつかやらせて頂くでごわすよ!」
あおいとリョウはゴミ箱に空になった器を捨てた。
あおい「さて、次は何処行こうか」
ゴリ「それなら、お嬢のクラスに行くといいでごわすよ」
あおい「葉月ちゃん?」
ゴリ「お化け屋敷やるとか言ってたでごわすから」
あおい「へぇ、何か面白そうじゃん!」
リョウ「陰陽師が監修してるんじゃ、相当怖そうだろうな」
あおい「じゃ、そこ行ってみるよ」
という訳であおいとリョウは葉月のクラスへ向かった。

1年廊下・・・。
葉月「あ!あおい義姉ちゃん!」
葉月が巫女服を着て入り口で受付をしている。
あおい「やぁ、ゴリが凄く怖いから来てみろって言うから来たよ」
リョウ「そんなに怖いのか?」
葉月「まぁ、本物の霊場に比べたら大した事はあらへんよ」
リョウ「夏に学校で探索したアレ程じゃない・・・か・・・」
あおい「あの時のあすかは面白かったよね」
葉月「うんうん!強がってたワリにかなり怖がってたやね」
「ぎゃぁぁああああああああっ!!!」
あおい「ん?」
葉月「ぷっ!」
リョウ「さっきの悲鳴は?」
ガラガラガラ・・・
ハヤト「おい、しっかりしろよ」
あすか「ハァハァハァ・・」



あおい「あ、あすか!?」
ハヤトがあすかを支えながら中から出てきた。
葉月「お!お疲れさん!どやった?」
ハヤト「学園祭のお化け屋敷にしてはそれなりに怖かったと思うぜ」
あすか「ふ・・・ふん・・・・た、大した事な・・・ないね!」
リョウ「強がり言ってるな・・・」
あおい「足がガタガタじゃん」
葉月「というか、腰抜けたんちゃうか?」
ハヤト「とりあえず、この強がり娘を屋上で休ませてくるぜ」
葉月「そうしてきぃ。無理はせぇへんでくれや」
ハヤトはあすかを抱いて屋上へ行った。
リョウ「あいつも大変だなぁ・・・」
あおい「ホント、あすかってこういうの駄目だよね」
リョウ「ところで・・・あすかで思い出したんだが、何か引っかかる事が・・・」
リョウは何かを思い出したらしい。
あおい「あすかはあすかでしょ」
リョウ「いや、3日前にさくらが何か忘れている様なって言ってたのって・・・」
あおい「・・・・あ・・・」
葉月「3日前?」
あおい「そういえば、緊急会議に集まったのって10人だよね?」
葉月「あぁ!!そういや、この間赤兄ちゃんが来たから11人になったんや!!」
あおい「・・・そういや、誰もあいつ呼びにも行かなかった様な・・・」
リョウ「・・・・ま、まぁ、過ぎた事は仕方ないじゃねぇか!とりあえず、巡回の方は何とかなってるんだしな」
あおい「そう・・・だね」
葉月「とりあえず、お化け屋敷入るんやろ、これに名前と学年書いてや」
あおい「うん!」
葉月「ちなみに、これは2人組で入らなくちゃならへんというルールもあるから、2人で来て正解やったなぁ・・・」
リョウ「へぇ、それは知らなかったな・・・」
葉月「特にカップルは大歓迎やで!あおい義姉ちゃんとリョウはんみたいに仲のいいカップルは特にやね」
あおい「はい!?」
リョウ「は、はづ坊!?」
あおい「あ、あたし達はただの相棒って言ってるでしょ!」
葉月「はっはっは!そんなに無理せんでもええんやで!」
葉月は2人をからかった。
あおい「もぅ・・・」
葉月は無線を取り出した。
葉月「え〜、中の要因に告ぐ!次の客はツワモノのカップルが来るで!絶叫レベル最恐で行ったれ!」
無線「了解!」
リョウ「え?今何と?」
葉月「いやいや、何でもあらへんよ。楽しんできぃや!」
リョウ「お、おう・・・」
あおいとリョウは中に入った。

あおい「へぇ、結構凝った仕組みなんだね」
リョウ「いい具合に薄暗いなぁ・・・」
その時、
ぺとっ
あおい「ひぅっ!」
リョウ「ど、どうした?」
あおい「あ、いや・・・顔に蒟蒻付けられただけだよ。びっくりしたぁ・・・」
リョウ「あぁ〜、よくあるよな。そういう仕掛け」
お化け「バァーッ!!」
リョウ「うぉぁああああっ!?」
リョウは抱きついた。
あおい「うああぁっ!?な、何!?」
ドサッ!



あおい「いっててぇ・・・。いきなり抱きつかないでよ!ついでに押し倒すな」
リョウ「いや、だってよぅ・・・」
あおい「何見たんだよ、もぅ」
あおいはリョウの指差すお化けを見た。
あおい「うわぁ・・・。よく出来てる・・・」
リョウ「心臓に悪いなぁ・・・」
あおい「あたしはあんたに押し倒された時の方が心臓に悪かったよ」
リョウ「いや、だから悪かったって!」
あおい「普通抱きつく方逆でしょ!」
・
・
・
ガラガラガラ・・・
葉月「お?出てきたな?」
あおい「ふぅ・・・。ただいまぁ・・・」
リョウ「学園祭のお化け屋敷にしては怖い方だったよ。流石ははづ坊だな」
葉月「まぁな。あ、せや。写真出来たで」
あおい「写真?」
葉月「ほい」
葉月は1枚の写真を取り出した。
あおい「な!?」
葉月「中で写真部員が潜んでいるんでな。そいつに撮らせてるねん」
リョウ「う・・・わぁ・・・。見事なタイミング・・・」
あおい「んで、この写真はどうするの?」
葉月「あぁ、焼き回しして、後でクラスに飾るつもりや。あすかはんの驚き具合は最高やけど、リョウはんがあおい義姉ちゃん押し倒したのはかなりオイシイで!」
あおい「あうぅ〜・・・。あたし達は1年生の晒し者かよぅ・・・」
リョウ「ははは・・・まぁ、過ぎた事だ。気にするなよ」
あおい「う、うん・・・・」
リョウ「そろそろメシにしようぜ」
あおい「それなら、美雪ちゃんと紅蓮のクラスに行こうよ」
リョウ「確か「和喫茶」とか言ってたけ?」
あおい「おにぎりとかぜんざいとか出してるみたいだし」
リョウ「いいねぇ・・・。もの足りなくなっても中庭で食い歩けばいいしな」
あおい「うん!」
リョウ「じゃあな、はづ坊!」
葉月「はいな!楽しんできいや!」
あおいとリョウはこの場を離れた。

2年廊下・・・。
あおい「確かこの辺りに・・・」
その時、



美雪「いらっしゃいませ〜」
このは「2年4組、和喫茶店へようこそ〜!」
リョウ「お?あれ美雪ちゃんじゃねぇ?」
あおい「あ!本当だ!!美雪ちゃん!!」
美雪「あ、河原先輩に神崎先輩!!」
あおい「美雪ちゃん、その和服姿似合ってるよ!」
美雪「ふふ・・・、有難う御座います」
このは「あらぁ、お似合いのカップルですね」
あおい「何でそう見えるのかねぇ・・・」
リョウ「他人から見てもそういう風に見えるオーラがあるんじゃねぇの?」
あおい「どういうオーラだよ」
美雪「まぁまぁ・・・。とりあえず、中へどうぞ」
2人は中へ案内された。
あおい「うわぁ・・・。教室に畳敷き詰めたんだぁ・・・」
リョウ「こりゃ随分と凝った仕組みだなぁ・・・」
中は純和風の明治中期くらいの和喫茶をイメージした様な、何とも風情のある形に仕上がっていた。
わかば「いらっしゃいませ、席はあちらが空いております」
リョウ「あれ?君はさっきの入り口にいた子だね?」
わかば「え?」
あおい「違うでしょ、よく見なよ。さっきの子と服のデザインが違うでしょ」
リョウ「あ、本当だ」
紅蓮「この2人は双子だからね。俺もよく間違えるんだよ」
紅蓮が板前風の格好で現れた。
リョウ「そうなんだ、道理で・・・」
あおい「それより、あんた結構かっこいい格好じゃん!」
紅蓮「いやぁ、板前風の格好で握り飯作る役だからね」
リョウ「そっか、ここは軽食もあるとか言ってたもんな・・・」
紅蓮「握り飯でも食べて行ってよ」
あおい「うん、御馳走になるね」
あおいとリョウは席に着いた。
わかば「御注文の方は何になさいますか?」
あおい「えっとね、あたしは梅とおかかじゃこと明太子」
リョウ「じゃぁ、俺はタラコとツナマヨと鮭で」
あおい「あと、食後にぜんざい2つね」
わかば「はい、かしこまりました」
わかばは厨房へ向かった。
あおい「そういえば、紅蓮って料理上手いの?」
リョウ「腕は確かだぜ。京都で一緒に1週間暮らした仲だ。それは保障する」
あおい「確か、狩りと農業とか言ってなかった?」
リョウ「あぁ、かまどでメシ炊かせたら右に出る奴は今時いないだろうな・・・」
あおい「おにぎりとかはどうだった?」
リョウ「あぁ、イケたぜ。帰りに昼飯に食えって持たせてくれたしな」
あおい「じゃぁ、保障してもいいんだね」
リョウ「おう!」
わかば「お待たせしました!」
わかばはおにぎりと沢庵を席に置いた。
あおい「早いねぇ・・・」
わかば「握りたてですよ。紅蓮ちゃん、手際が凄くいいんです」
リョウ「流石は紅蓮だなぁ・・・」
あおい「ねぇ君、もしかして・・・紅蓮の事好きなの?」
わかば「え!?」
あおいは急に妙な質問をした。
わかば「やめて下さいよぅ〜、アタシはそんな・・・」
あおい「ふ・・・、可愛いね・・・」
わかば「貴女、一体?」
あおい「紅蓮の実の姉だよ」
わかば「お、お、お姉さま!?」
わかばは焦った。
わかば「あ、あの・・・この事は紅蓮ちゃんには内緒に・・・」
わかばはあおいの耳元でひそひそと言った。
あおい「あたしは構わないけど、勘がいい人は既に気付いてるんじゃない?」
わかば「う・・・」
あおい「君は態度に出過ぎるからなぁ・・・。紅蓮が鈍くなかったら気付かれて可笑しくないよ」
わかば「そ、そうですよね・・・。アタシってすぐに顔や態度に出るって言われるんです・・・」
あおい「まぁ、あたしは黙っててあげるよ」
わかば「す、すみません」
リョウ「おい、何こそこそやってんだ?」
リョウは割り込んだ。
あおい「何でもないよ。冷めないウチに食べちゃお」
リョウ「おう!」
ぱくっ!
あおい「!!」
リョウ「どうだ?結構イケるだろ」
あおい「・・・何ていうか素材が生きてるというか、ただ旨いってだけじゃないよ・・・」
リョウ「たかが握り飯だけどな・・・」
・
・
・
数分後・・・。
ずずず・・・
あおい「はぁ〜、美味しかったぁ〜」
リョウ「あぁ、たかが学園祭にここまで凝った演出とはな・・・」
あおい「んじゃ、ご馳走様」
美雪「は〜い!」
あおいとリョウは教室を出た。
あおい「次何処行く?」
リョウ「そうだな・・・。ん?アレ行ってみないか?」
あおい「アレ?」
リョウの指差す先には漫画研究同好会の文字が・・・。
あおい「う〜ん・・・、そうだねぇ・・・」
真理恵「あぁ!!河原先輩じゃないですか!?」
漫画研究同好会長の田辺真理恵が現れた。
あおい「う・・・・」
あおいはそっぽを向いた。
リョウ「知り合いかよ?」
あおい「以前、ちょっとね・・・」
真理恵「今日は美雪ちゃんは一緒じゃないんですね」
あおい「あの子は今クラスの仕事があるからね」
リョウ「俺の知らない所で何があったんだ?」
あおい「あんたは踏み込まなくていいの!」
真理恵「ウチの同好会のあれから沢山出来たので、見に来て下さい!」
あおい「う〜ん・・・そうだね・・・」
リョウ「おぉ、いいねぇ!ちょうど行こうと思ってたんだよなぁ・・」
真理恵「お?彼が例の神崎亮さんですね?」
リョウ「例の?」
真理恵「貴方をモデルにした同人誌が好評でこの間の夏の即売会でも200部を完売出来たんですよ」
リョウ「おぉ!そりゃ凄いじゃないか!是非見たいなぁ・・・」
あおい「・・・(他の同好会員の子の漫画でも読むかな・・・)」
2人は真理恵に連れられ、教室に入った。

あおい「ふむふむ・・・・・・・」
リョウ「お?何か集中出来るヤツでも見つけたのか?」
あおい「うん、これ描いたの誰?」
静野「僕です。副同好会長の静野栄二と申します」
あおい「へぇ、君が・・・。この冒険の形とかかなりいい線行ってると思うよ」
静野「有難う御座います。僕の自信作なんです」
あおい「そうなんだ・・・。君の伝えたいという気持ちが心から伝わってくるいい話だね」
静野「先輩、見る目ありますね。続きもあるので是非見てって下さいね」
あおい「うん、楽しみにしてるよ」
リョウ「気に入ったのがあってよかったじゃねぇか」
そこに、
真理恵「神崎先輩!」
リョウ「ん?」
真理恵「これが私の作品なんですけど、いかがでしょうか?」
リョウ「おぉ、俺にそっくり!!」
真理恵「一応、18禁なんですが・・・問題ないですよね?」
リョウ「じゅ、18禁!?それは楽しみだなぁ・・・」
あおい「・・・・」
リョウ「・・って、風紀委員長さんは止めようとする気はないのか?」
あおい「別に〜。誰がどんなものを読もうと本人の自由だし!あたしが決める事じゃないよ」
リョウ「そうか・・・では、さっそく」
・
・
・
リョウ「・・・・・・ま、真理恵さん?」
真理恵「はい!」
リョウ「俺とカイが何かやらしい事してる絵が見えるのだが・・・」
真理恵「えぇ、女性向18禁ですから!!」
リョウ「・・・つまり?」
真理恵「通称、や○いと言いますかね、平たく言えばホ○とも・・・」
リョウ「うわうわ、も・・・もういいよ・・・」
真理恵「え〜、まだまだあるのに・・・」
リョウ「う〜ん・・・(どれもこれも絵は上手いんだが、強烈なホ○本だ・・・。見るに耐えがたいものが・・・)」
あおい「静野く〜ん、続き見せて〜!」
静野「はい、ただいま!!」
静野は続きの漫画を持ってきた。
リョウ「おい、あおい」
あおい「何?今更怖気付いた?」
リョウ「あぁ・・・。流石に見るに耐え難いんだが・・・」
あおい「あんたが見たいって言ったんだから、自分の言葉に責任持ちなよね」
リョウ「そんなぁ・・・・」

1時間後・・・。
あおい「はぁ・・・面白かったぁ・・・。静野くん!あたしは君を応援するよ!」
静野「有難う御座います!!」
真理恵「神崎先輩!如何でした?」
リョウ「う〜ん・・・もうちょっと男でも見やすいものを作ってくれるかなぁ・・・」
真理恵「はい!解りました!!もっと現実味を考えた、24禁くらいの強烈なや○い本を目指します!」
リョウ「おいおいおい・・・(販売拒否受けるんじゃねぇか?)」
あおい「じゃあ、活動頑張ってね!」
あおいとリョウは教室を出た。
リョウ「あと2時間か・・・」
あおい「最後にカイくんの劇を見に行こうよ!」
リョウ「お!いいねぇ・・・」

という訳で再び体育館へ・・・。
さくら「ロミオ・・・貴方はどうしてロミオなの・・・?」
カイ「おぉ・・・ジュリエット・・・」
演劇部部長「めでたしめでたし・・・」
パチパチパチパチパチ・・・
あおい「あちゃぁ・・・・終わっちゃったよ・・・」
リョウ「まぁ、カイとさくらの衣装姿が見れただけで良しとしよう・・・」
出目金「引き続きまして〜、生徒会と風紀委員によるバンドで幕を閉めたいと思います!」
あおい「へ?」
リョウ「聞いてないぞ、俺は・・・」
舞台が開いた。
あおい「・・・・あれ?」
舞台の上にジン、あおい、カイ、リョウ、中村、玲子が上がっていた。
リョウ「って、ちょっと待て、俺もあおいもここにいる筈なのに・・・」
あおい「まさか・・・」
リョウ「誠也と氷室か・・・」
ジン「スリー、トゥー、ワン!」
パンパンパン!!
ボーカルがジンとニセあおい、ギターがカイとニセリョウ、キーボードが玲子、ドラムが中村という配置で演奏が始まった。
・
・
・
ジン「センキュー!」
ヒューヒューヒュー!
あおい「・・・・・」
あおいは失笑していた。
リョウ「おい、どうした?」
あおい「べ、別にぃ〜」
こうして学園祭は幕を閉じた・・・。

その後の風紀委員室。
あおい「ふ〜、楽しかったぁ・・・」
リョウ「学園祭堪能出来て良かったじゃんか!」
あおい「結局成り行き任せだったけどね」
ガラガラガラ・・・・
誠也「お疲れさ・・・」
誠也は女装のまま来た。
あおい「あ・・・」
まなみ「ん?あれ?あおいちゃんが2人?」
あおい「まなみちゃん、君の隣にいるのは誠也だよ」
まなみ「せいやん!?うわぁ〜、凄いそっくりに変装出来てるよ!」
あおい「とりあえず、覚悟はいいよね?」
誠也「え?」
そこに、カイとさくらが入ってきた。
カイ「あれ?リョウ、帰り早いですね?」
リョウ「え?」
さくら「確かあたし達と一緒に体育館を出た筈なのに・・・」
リョウ「いや、アレは劇で俺の役やってた1年だよ」
カイ「そ、そうだったんですか!?」
さくら「そういえば、あおいちゃんが2人いるね!あおいちゃんがあおいちゃんにコブラツイスト掛けてる」
リョウ「あっちの掛けられてる方は誠也だ」
誠也「ギブギブギブ・・・」
そこに、美雪と紅蓮と葉月とゴリが入ってきた。
美雪「みなさん、軽く1杯やりませんか?」
紅蓮「おにぎりもお茶もあるよ!」
ゴリ「さつま汁のあまりも持ってきたから一緒に啜ろうでごわす」
リョウ「お?いいねぇ!」
あおい「じゃぁ、軽く乾杯といきますか!」
10人「乾杯っ!!」
こうして、学園祭は終わったのでした・・・。
さくら「・・・ねぇ、誰か忘れてない?」
あおい「・・・ん?」

その頃、屋上では・・・。
ハヤト「学園祭終わったな・・・」
あすか「そうね・・・」
ハヤト「たこ焼きと喫茶店でもらったコーヒーで乾杯といきますか」
あすか「うん!」
2人「乾杯」
あすか「・・・そういえば、何か忘れてる気がするんだけど・・・」
ハヤト「気の所為だろ。早く食わないとたこ焼き冷めるぞ」
あすか「そうね・・・」
あすかも忘れていた・・・。


[PR]生年月日で2010年運命占い:初回無料!貴女の悩みを占い師に相談