風紀34:MGT作戦実行!
 あおいの風邪も治り、3日が経った。
学校の下駄箱にて・・・。
ゴリ「ん?」
リョウ「どうした?ゴリ」
ゴリの下駄箱に一通の手紙が・・・。ハートのシールで封が閉じてあった。
あおい「ゴリ、それって・・・?」
リョウ「まさか・・・?」
ゴリ「ら、ラブレターでごわすぅぅうううっ!!嗚呼、おいどんのハートにも春が来たでごわすぅ!」
リョウ「と、とりあえず、開けてみろよ」
ゴリ「お、おうでごわす」
ゴリは手紙を丁寧に開封した。
ゴリ「え〜、何々?」
「田中五郎へ 本日放課後、体育館裏で待つ! 松田末尾」



ゴリ「おぉ!立派なラブレターでごわす!末尾ちゃんってどんな子でごわしょう!」
ゴリは浮かれた。
あおい「ねぇ、ゴリ・・・。これって・・・、果たし状じゃない?」
ゴリ「な、何でごわすと!?」
あおい「いや、だって・・・。字がどう見ても男の字だし、名前も男だし、それに・・・内容はどう見ても・・・」
ゴリ「あぁ!!これは果たし状でごわしたか!?」
リョウ「内容読んだ時点で気付けよ」
あおい「それにしても、松田末尾って聞かないなぁ・・・」
リョウ「この学校の生徒じゃないのか?」
あおい「後でまなみちゃんに聞いてみるよ」
ゴリ「まぁ、誰であろうと構わないでごわす!この果たし状、受けて立つでごわす!!」
リョウ「逆恨みしてるよ、こいつ」
あおい「相当悔しいんだね?この紛らわしい手紙」
ゴリは燃えていた。

風紀34:MGT作戦実行!

放課後、風紀委員室・・・。
まなみ「松田末尾?知らないよ」
あおい「やっぱり、今実在するこの学校の生徒じゃないんだ・・・」
葉月「しっかし、あのゴリに果たし状突き付けるバカがおるとは世の中も変わったもんやなぁ・・・」
リョウ「この松田末尾って奴の目的は何だろうな?」
葉月「まぁ、ゴリは有名な柔道の実力者やし、自分の実力でも試したいんやろな・・・」
リョウ「でも、何か不気味だな。身に覚えのない奴から果たし状を受けるなんてよ」
あおい「確かに、知らないウチに恨み買ってると思うと、ちょっと怖いよね」
リョウ「まぁ、あおいはいつもの事だからいいとして・・・」
あおい「あはは・・・。風紀委員長ってのは、そういうもんだよ」
葉月「ウチは腑に落ちんで!ジンのクソ野郎より、あおい姉ちゃんの方が評判も人気も悪いなんて現実は・・・」
あおい「会長は、やる事が上手いからね。結構、教師とかにも好かれるんだよ」
リョウ「そういや、この間生徒会が出した、学校内の尊敬する人のアンケートでジンさんがダントツ1位だったなぁ・・・」
葉月「それどころか、あおい姉ちゃんなんて、学校内で怖い人のアンケートで教育指導の先生を追い抜いたやさかいなぁ・・・」
あおい「あははは・・・、何か微妙に不名誉だよねぇ」
リョウ「っていうか、ムカツかないのか?」
あおい「別に、あたし達の委員会の仕事は真面目にする人こそ嫌われやすいからね。仕方ないと思ってるよ」
葉月「それにしても、ゴリがどんなバトルやってるか、気になるなぁ・・」
楓「はづっち、見に行く?」
葉月「せやな、ちーとウチ見てくるわ」
楓「じゃぁ、ウチも影で見てるわ」
楓と葉月は出て行った。

その頃、体育館裏では・・・。
ゴリ「ふぅ、松田末尾とやら!約束通り来たでごわすよ!」
ゴリは柔道着を身にまとい戦う気満々で現れた。
マッスル「ククク、田中五郎・・・。お前が来るのを待っていたぞ!」
そこに現れたのはスキンヘッドの2m以上あるマントを羽織った男だった。
ゴリ「あんさん、おいどんと会った事あったでごわすか?」
マッスル「いんや?初対面だなぁ・・・」
ゴリ「では、何故おいどんに果たし状を?」
マッスル「格闘家としては答えるまでもないだろうが、単純に有名な柔道家と戦いたいと思ったプロレスラーと言ったところか」
ゴリ「フ・・・、おいどんと同じ格闘バカでごわすか・・・」
マッスル「ま、そういうこった。プロの柔道家とルール無用で野試合がしたくなったのさ」
ゴリ「そういう事なら、大歓迎でごわす!松田どん」
マッスル「松田とか、末尾とか堅苦しいだろ?俺はマッスルでいいぜ」
ゴリ「では、おいどんはゴリでいいでごわす!」
マッスル「では、行くぜ!ゴリ!!」
ゴリ「かかってこいでごわす!マッスルどん!!」
マッスルはマントを脱ぎ、ゴリに向かって走っていった。
マッスル「ふんぬ!!」
ゴリ「ぬぅぅ!!・・・!!」



マッスル「どうした?柔道バカ!相手に襟首どころか、俺はパンツ1丁!掴むに掴めねぇだろ!?」
ゴリ「何の!甘いでごわす!!」
ゴリはマッスルのパンツに手を掛ける。
マッスル「な!?その手があったか!!」
ゴリ「うぉぉおおおっ!!背負い投げっ!!」
ズシーン!!
マッスル「ぐぉぉおおっ!!」
ゴリはそのまま強引に背負い投げを決めた。
ゴリ「ふぅ、相手が重いと投げた時の快感を違うでごわすなぁ・・・」
マッスル「ぐっ、相撲の容量を利用してくるとはな・・・。迂闊だったぜ」
マッスルは立ち上がった。
ゴリ「一応、相撲も軽く齧っておいて正解でごわしたな」
マッスル「だが!掴める場所の少ない相手に柔道は不利!この勝負、俺の勝ちだな!」
ゴリ「何と!?」
マッスルはゴリの身体を捕まえた。
マッスル「ぬりゃぁっ!!」
ドシーン!!
ゴリ「うぉぉおおっ!?」
マッスルはゴリにパワーボムを仕掛けた。
マッスル「どうだい?プロレスは相手がどんな格好をしていても掴めるんだぜ!」
ゴリ「くぅ・・・。なかなか効いたでごわすよ」
ゴリは後ろ首を掻きながら、立ち上がった。
ゴリ「これだけ面白い相手と巡り合えるとはゴードン以来でごわす!」
マッスル「へっ、俺もだぜ。リングのルールに縛られた特定の相手だけでは面白くないと思っていた所よ!」
ゴリ「いくでごわす!!どっせぇぇえええいっ!!」
マッスル「うぉぉおおおおっ!!!」
2人は互いを掴んでいがみ合った。

その頃、体育館の屋根の上では。
真之介「おやおや、始まってますねぇ」
豹牙「しかし、いいのか?田中五郎とマッスルをやり合わせて」
真之介「なぁに、こういう相手は彼しか出来ませんよ」
麗亜「まぁ、あたしはああいう汗臭い闘い嫌いだしね」
真之介「私もタフな相手は苦手ですし、豹牙さん君もこういう闘い方は嫌いでしょう」
豹牙「まぁな・・・。こうも鈍い相手だとかったるいという部分が多い」
真之介「とりあえず、マッスルと闘ってしまった時点で彼に勝ち目はないと言っていいでしょうね」
麗亜「こっちにはコレがあるからね」

場所は戻して体育館裏。
マッスル「ふんぬぅぁぁああっ!!!」
ゴリ「うぉぉおおっ!?!」
ズッシーン!!
マッスルは強力なハイジャンピングパイルドライバーを仕掛けた。
ゴリ「なんの!」
ゴリはすかさず、前転受身と取り、マッスルの足を掴んだ。
マッスル「ぬがぁっ!!」
ドシッ!!
ゴリ「うぉぉおおおお!!!」
マッスル「ぐぉぉぁぁああっ!!」
ゴリはマッスルに寝技を仕掛けた。
マッスル「まだまだ甘ぇ!!」
ゴリ「なっ!?」
マッスルはゴリの頭を股に挟んだ。
マッスル「うぉりゃぁぁああっ!!」
ゴリ「ぐふぅ!」
マッスルのフランケンシュタイナーがゴリにクリーンヒットした。
マッスル「足元もらったぁ!!」
マッスルはゴリの両足を掴んだ。
ゴリ「ぬぁっ!?」
バシーン!バシーン!!
そして、ゴリを2度地面に叩きつけ、
マッスル「ぬぅぅぉぉぉおおおおおおっ!!!」
ゴリ「うほぉおおおっ!?」
ブンブンブンブンブンブンブン・・・
そのまま回転を付け、
マッスル「ぬりゃぁぁぁああああああああああああっ!!!」
ゴリ「ぬぉぉおおおおおおおおおっ!?」
ピューッ!ズドドドドーン!!
マッスルは強力なジャイアントスイングを決め、体育館の柱を1つ破壊した。
マッスル「どうでい!俺の最強の技「ウルトラパワージャイアイトスイング」の味は!!」
ゴリ「中々効いたでごわすよ・・・・」
ゴリは頭から流血していながらも、立ち上がった。
マッスル「なっ!?アレを喰らった上、柱に頭ぶつけても立ち上がれるなんて・・・。お前、気に入ったぜ!」
ゴリ「おいどんもここまで必死に投げ技同士で張り合えて楽しいでごわすよ!」
マッスル「だが、この勝負もらったぁ!!!」
ゴリ「うぉおおおっ!!!」
ゴリとマッスルは互いに走り、距離を縮めた。
マッスル「掴み合いでは俺の勝ちだ!!」
ゴリ「下半身がお留守でごわすよ!」
ゴリは姿勢を低くし、マッスルのパンツを掴んだ。
マッスル「し、しまったっ!!」
ゴリ「うぉぉおおおっ!!」
ズシーン!ズシーン!
ゴリは背負い投げを二回連続で決め、
ゴリ「うっほぉぉぉおおおおおおおおっ!!!」
腕とパンツを掴んだまま高く飛び上がった。
マッスル「な、何っ!?」
ゴリ「完全禁止奥義!薩摩柔道大地獄!!」
マッスル「ぬぎゃぁぁああああああっ!!!」
ズッドォォォオオオオオオオンッ!!
ゴリの飛び山嵐がクリーンヒットした。
マッスル「うぐっ・・・」
マッスルは膝が震えているが、何とか立ち上がった。
マッスル「流石だぜ、俺の見込んだだけはある・・・」
ゴリ「タフでごわすなぁ・・・。そうでなければ面白くないでごわす!」
そんな時だった。
真之介「そこまでです!田中五郎さん!」
ゴリ「何でごわすか!?あんさんは!?」
真之介「これが何か解りますかな?」
ゴリ「なっ!!」
水月「ご・・・ゴリさん・・・」
笑顔を絶やさない男が、咲崎水月を羽交い絞めにし、首元にナイフを突きつけていた。
ゴリ「あんさん、水月はんを離すでごわす!!」
真之介「田中五郎さん、貴方は我々に協力してもらいます。一緒について来てもらいましょうか?」
ゴリ「断るでごわす!おいどんは悪に手を貸さないでごわす!」
真之介「ほぉ?じゃぁ、彼女がどうなってもいいのですか?」
真之介は水月の首にナイフを当てる。
ゴリ「や、辞めろでごわす!!」
真之介「さぁ、どうします?田中五郎さん・・・ククククク・・・」
ゴリ「げ、外道が・・・」
真之介「貴方はMGT作戦に無くてはならない存在なので、手荒い真似はあまりしたくないのです」
ゴリ「MGT作戦でごわすと!?」
真之介「MGT作戦のGTとはゴロウタナカ。貴方の力が必要なのですよ」
ゴリ「では、Mは何でごわすか!?」
真之介「ククククク・・・、それは後でのお楽しみですよ、田中五郎さん」
そんな時だった。
葉月「そこまでや!!この腐れ外道!!命惜しくなければ、水月姉ちゃんを解放するんや!!」
ゴリ「お嬢!!来たら危ないでごわす!!」
葉月「危ないやて?ウチも随分と舐められたもんやな?ゴリ」
真之介「やれやれ、小煩い小猫ですねぇ・・・」
葉月「憎まれ口もここまでやで!!」
葉月は数珠を取り出した。
葉月「伝説の禁断奥義!受けてみや!風穴ぁぁああああっ!!」
葉月の数珠から強力な吸引力が働く。
真之介「なっ!!何てパワー!?」
葉月「どや!姉ちゃんを放す気になったかいな!?」
そこに、



麗亜「甘いのはあんたの方じゃなくて?」
葉月「え?」
背後から来た麗亜がクロロホルムをたっぷり染み込ませたハンカチで葉月の呼吸口を塞いだ。
葉月「な・・・、何でやねん・・・」
ドサッ!
葉月はその場に眠りついた。
ゴリ「お、お嬢ぉぉおおおっ!!!」
麗亜「あぁ〜、大丈夫よ。ただのクロロホルムだから・・・。この子は眠ってるだけ、しばらくすれば目を覚ますわ」
ゴリ「ぬぅぅ・・・」
麗亜「それよりも、貴方は自分の心配をなさったら?」
ゴリ「何でごわすと!?」
マッスル「もらったぁ!!」
シュー!!
マッスルはゴリの顔に催眠スプレーを掛けた。
ゴリ「ま、マッスル・・・何故・・・」
ドサッ!
ゴリも眠りについた。
マッスル「ゴリ・・・。あんたとは次こそ本当にルールなしで闘いたいぜ」
マッスルはゴリを担いだ。
真之介「じゃぁ、退散しましょうか。田中五郎も手に入れた事ですし」
麗亜「それより、この子はどうする?」
麗亜は葉月を指した。
真之介「我々の目的は咲崎水月と田中五郎だけ。この子猫ちゃんはほっとけばいいでしょう」
豹牙「ったく、手の込んだ仕事ぶりだな」
影から豹牙が出てきた。
マッスル「豹牙か、お前は早く片付け過ぎるんだよ」
真之介「そうですよ、やはり任務をじっくり時間を掛けて楽しまないとね」
豹牙「やっぱ、お前は4人の中で一番外道だな。真之介」
真之介「最高の褒め言葉をどうも」
麗亜「まぁ、仕事も成功したんだし、帰ろう。総帥も待ってるわ」
豹牙「・・・!誰だ!?」
豹牙は小刀を投げた。
シュッ!
そこから何かが出てきた様な様子があり、壁紙が剥がれた。
真之介「やれやれ、誰かに監視されていた様ですね」
豹牙「ちっ!お前らは先に行ってろ。俺が片付ける」
真之介「はいはい、あまり残酷に取り扱わない様にね」
3人は水月とゴリを運んで、去った。

豹牙は小刀を拾い、屋根に登った。
豹牙「おい!」
楓「なっ!?」



豹牙「お前、女忍者、くの一か・・・」
楓「何でウチの気配に!!」
豹牙「俺も忍者の心得くらいはあるんでな。それより、お前何している?」
楓「貴方こそ!ゴリ先輩をどうしようと言うの!?」
豹牙「ウチの総帥が下らん実験道具に使うだけさ。俺とってはどうでもいいがな」
楓「実験道具!?」
豹牙「お前には悪気はないが、俺達の事を知った以上は眠ってもらう!」
豹牙は楓に斬りかかった。
シャキーン!
豹牙「何!?」
楓「ウチだって、刀くらい持ってるんだ!甘く見ないで貰おうか!」
豹牙「そうか・・・」
楓「それより・・・、貴方の剣法・・・。お兄ちゃんの型に似てる・・・」
豹牙「偶然だろう・・・」
楓「・・・貴方、まさか・・・。お兄ちゃんじゃないよね?」
豹牙「・・・人違いだ!」
楓「・・・そうだよね。お兄ちゃんは悪事に働く事なんて絶対しないし」
豹牙「まぁいい・・・。お前とはまたいずれ会う事もあるだろう。その命、預けておいてやる!」
豹牙は去った。
楓「・・・はぁ〜・・・。こ、怖かったぁ・・・」
楓は身体の力が抜けた。
楓「あの人もしかして・・・。・・・そんな訳ないよね・・・。あ!それよりはづっち!」
楓は屋根から飛び降り、葉月の元へ行った。
楓「はづちゃん!大丈夫!?」
葉月「ZZZZZ・・・」
楓「眠ってる・・・。あの時のあの女がはづっちを麻酔で眠らせたのか・・・」
楓は葉月を担いで、保健室へ運んだ。

数十分後の保健室・・・。
あおい「葉月ちゃん!!」
葉月「あ、あおい姉ちゃん・・・・」
葉月は元気が無さそうだ。
豪醐「話は聞いたぞ!ゴリが誘拐されたんだってな?」
葉月「ゴウ兄ちゃん、何でウチの学校に?」
豪醐「さっき、ジンから連絡を受けてな。急いで様子見に来たんだ」
あおい「あと、水月さんも誘拐されてたんだよね?」
葉月「せや、その所為でゴリまでさらわれてもうた・・・」
そんな時に・・・。
リョウ「おい、はづ坊!咲崎の実家に電話してるんだけど、いくら待っても誰も取らないんだが・・・」
葉月「な、何やて!?」
豪醐「くっ!最悪、咲崎の実家でよくない事が起こったのかもな・・・」
あおい「そもそも、あの土月伯父さん相手に水月さんを奪ったんだから、ありえるんじゃないかな・・・」
リョウ「はづ坊、何か心当たりとかはないか!?」
葉月「う〜ん・・・・・・。・・・・!!まさか!」
葉月は何かを思い出した。
葉月「この間、火月兄ちゃんからの意味不明の電話や!」
リョウ「そういや、はづ坊の携帯に火月さんから電話が来たんだよな?」
葉月「あの時、初めは何か苦しそうに言ってるのに、途中で下らない内容に・・・」
リョウ「まさか、水月さんを強奪した奴の中に火月さんの声真似が出来る奴がいるって事か!?」
葉月「ウチ、一旦実家に戻って様子見てくる・・・」
あおい「1人じゃ危険だよ!いつ誰に襲われるか・・・」
葉月「でも、何が起こったか気になるやん!」
豪醐「じゃぁ、俺が同行しよう。俺にとってもハトコに当たるし、顔も合わせた事もあるからな」
リョウ「ゴウ・・・」
豪醐「それに、護衛として付き添うなら、ゴリ並に体格のいい男の方がいいだろう」
あおい「解った・・・。葉月ちゃんの事は宜しくね、ゴウくん」
リョウ「何か解ったら、すぐに連絡入れろよ」
豪醐「まかせておけ!」
葉月「じゃぁ、早速準備にとりかかるで、ゴウ兄ちゃん!」
葉月と豪醐は先に家に帰った。
リョウ「・・・・ったく、ゴリなんか誘拐して何する気だろうな?」
あおい「さぁ、全然先が読めないね・・・・」
リョウ「それより、あの時はづ坊と一緒にいた筈の楓ちゃんは何処だ?」
あおい「何か確かめたい事があるって、出ていっちゃったけど・・・」
リョウ「確かめたい事?何かあったのか?」
あおい「さぁ?」

その頃、屋上では・・・。



楓「紅蓮さん!」
紅蓮「ん?何だ、楓ちゃんか」
楓「京都でお兄ちゃんに会ったとか言ってたよね?」
紅蓮「焔豹牙の事か?」
楓「今日、ゴリさんを誘拐したメンバーの1人に気になる人がいたの・・・」
紅蓮「え?」
楓「眼はまぶたまで隠していて、茶色のノンスリーブジャケットを着て、腰に短刀を身につけた人なんだけど・・・」
紅蓮「・・・」
楓「まさか、お兄ちゃんがゴリさんを誘拐したんじゃないよね!?」
紅蓮「楓ちゃん・・・。言っただろ?あの男は京都で俺に襲い掛かったって・・・」
楓「でも!!人さらいする様な・・・」
紅蓮「理由はどうあれ、君が気にしている男こそが、焔豹牙に間違いない。俺の記憶と一致している」
楓「そんな・・・・」
紅蓮「現実と向き合えよ。そもそも、普通に働いている様な奴が、大切な妹に顔向けしないなんて事は考えられるのか?」
楓「あ・・・」
紅蓮「多分、妹を養う為に腕を買われたと考えるべきか・・・」
楓「!!」
紅蓮「でも、やってる事は悪事。最悪、アサシンと名乗った以上は殺し屋類だろうな・・・」
楓「・・・止めなきゃ・・・。お兄ちゃん止めなきゃ!!」
紅蓮「おい!止めるって、居場所なんか解るのか!?」
紅蓮は楓の手を掴んだ。
楓「く・・・」
紅蓮「とりあえず、この事は他の連中には黙っててやるから、落ち着いて考え直してみるんだ」
楓「・・・そうね・・・。これがみんなに知れたら・・・。協力なんてしてもらえない・・・」
紅蓮「とりあえず、俺は葉月ちゃんの実家で何があったか、報告を待つべきだと思う・・・」
楓「解りました。そうだよね、待ってみないと何も始まらない」
紅蓮は楓を元気付け、2人は屋上を後にした。

数時間後、京都咲崎家・・・。
葉月「な!?誰もいない・・・!?」
豪醐「それどころか、血の臭いがするぞ!?」
2人は家中探したが、血痕の跡が残っているだけで、人はいなかった。
おばちゃん「あら、葉月ちゃんじゃないの」
葉月「あ、おばちゃん!ウチの人達どないしたか知ってるかいな?」
おばちゃん「それなら、みんな国立の病院に入院してるらしいで」
葉月「な、何やて!?」
豪醐「おばさん、その病院の名前は!?」
おばちゃん「国立祇園病院だけんど?」
葉月「祇園病院・・・。解ったで!ありがとな、おばちゃん!」
2人は病院へ向かった。

その頃の河原家・・・。
リョウ「はぁ・・・、この部屋って1人でいると本当に寂しいなぁ・・・」
あおい「また黄昏てるの?」
リョウ「あおいか・・・」
あおい「まぁ、仕方ないよね・・・。この部屋での生活がまた1人ぼっちになっちゃったんじゃ・・・」
リョウ「なぁに、1人じゃないよ。この家自体には河原の両親にさくらに紅蓮、そしてあおいもいるからな・・・」
あおい「でも、あの3人がいないだけでこんなに静かになっちゃうんだね・・・」
リョウ「そうだなぁ・・・。はづ坊とゴリがいた頃は結構明るかったんだけどな。この部屋ってこんなに広かったんだな・・・」
あおい「あたしでよければ、話し相手くらいはなってもいいよ」
リョウ「有難う、気持ちだけでも嬉しいよ・・・」
その時だった。
プルルルルプルルルルル・・・・ガチャ!
あおい母「あおい〜!葉月ちゃんからよ!」
あおい「何かあったみたい・・・。ちょっと行ってくるよ」
リョウ「おう・・・」

あおいは1階の居間に行き、受話器を受け取った。
あおい「はい、代わりました」
葉月『あおい姉ちゃん・・・。う・・・うぅ・・・』
葉月は電話の向こうで泣いている。
豪醐『はづ坊代われ。今のお前ではまともに話せないだろう』
葉月『う・・・うん・・・』
あおい「葉月ちゃん?」
豪醐は受話器を受け取った。



豪醐『あおい義姉さん、すまない。今、はづ坊は突然の事で動揺しているんだ』
あおい「ところで、そっちで何があったの?」
豪醐『はづ坊の実家が襲われたんだ。つい最近・・・』
あおい「な、何だって!?」
あおい母「ん?何?」
あおい「あ、な・・・何でもない・・・」
母の反応に焦るあおい。
あおい「そ、それで・・・、そっちの状況は?」
豪醐『実家の人は全員、国立の病院で入院中だ。運よく死にはしなかったが、全員かなりの重症らしい・・・』
あおい「そう・・・」
豪醐『ゴリを誘拐した連中の仕業と考えていいらしい・・・」
あおい「え!?」
豪醐『はづ坊の話で、水月さんが人質になっていたらしいが、火月さんから聞いた話、水月さんを誘拐して人質にしてゴリを誘拐するという計画だったらしい・・・』
あおい「じゃぁ、最初から狙いはゴリ・・・」
豪醐『そういう事になるな。とりあえず、俺ははづ坊と2人でしばらくこっちにいる事にした。何か大変な事があったらいつでも知らせてくれ』
あおい「解った・・・。そうだ、咲崎の実家を襲った犯人の顔とか特長は解ってるの?」
豪醐『それが、初めて見る2人の男女だったそうだ・・・』
あおい「2人の男女?」
豪醐『特に男の方の強さは異常だそうだ』
あおい「そう・・・。他に情報は?」
豪醐『すまない・・・。今はまだ・・・無理に聞き出す事は出来ない・・・』
あおい「解った、有難う・・・」
プツン。プープープー・・・。

あおいは居候の部屋に入った。
リョウ「どうだった?」
あおい「咲崎の実家が襲われて、全員国立病院で入院中だとさ・・・」
リョウ「な、なんて奴らだ・・・」
リョウは荷物整理を始め様とした。
あおい「何してんの?」
リョウ「決まってるだろ、はづ坊の実家が襲われたんだ。様子を見に行かなくちゃならないし、見舞いにも!」
あおい「何バカな事言ってるんだよ!敵はこっちに来て、ゴリを誘拐しに来たんだ。こっち側に戦力が多い方がいい・・・」
リョウ「だがなぁ・・・」
あおい「それに、葉月ちゃんにはゴウくんが付いているから大丈夫でしょ」
リョウ「だからって、ここに居て何が出来るって言うんだ!」
あおい「向こうは何でゴリなんかを誘拐したと思う?」
リョウ「え?」
あおい「普通、咲崎家が狙いなら、ゴリより葉月ちゃんを狙うよね?」
リョウ「どういう意味だ?」
あおい「つまり、ゴリを戦力にして、本当の狙いは違う人物だって事だよ」
リョウ「何!?」
あおい「最悪、ゴリは敵として出てくると思う・・・」
リョウ「何てこった・・・」
あおい「まぁ、誰が狙いかは、大体検討は付くけどね・・・」
リョウ「え?それって・・・?」
あおい「あたしの勘では、奴らの本当の狙いは・・・・」

その頃、ある場所では・・・。
ゴリ「おいどんなんか誘拐して何するつもりでごわすか!?」
総帥「田中五郎、貴様の実力を見込んで、仲間になってもらいたい」
ゴリ「ふ、ふざけるな!!誰があんたの手先になるものかでごわす!!」
総帥「フフフフフ・・・人間とは脆いものだ・・・。貴様など、仲間にするのは簡単!!」
ゴリ「な、何!?」
総帥「何だったら、貴様に咲崎水月と咲崎葉月の2人を襲わせてみてもよいぞ。ククククク・・・・」
ゴリ「あんた・・・、悪魔でごわす・・・」
総帥「ククク・・・最高の褒め言葉をどうも・・・」
そんな時、総帥の隣に博士の様な男が立った。
博士「総帥、MGTプログラムの準備が整いました!」
総帥「よし、始めろ!」
ゴリ「何をするつもりでごわすか!?やめるでごわす!!やめてぇぇえええええ!!!」



MGT作戦の材料はゴリだった。一体、ゴリはどうなってしまうのか!?