風紀38:葉月帰還!クリスマスパーティー!!
 京都、咲崎家・・・。
火月「今日で親父も退院出来るそうだ」
葉月「ほ、ほんまか!?」
豪醐「よかったな、はづ坊」
葉月「うん!ウチ、これでやっと取り戻せたんやな・・・」
火月「あとは水月姉さんが残ってるけどな・・・」
豪醐「あ、そうだ。忘れる所だった・・・。はづ坊!」
葉月「ん?」
豪醐「今朝、お前宛に手紙が着ていたぞ」
葉月「ウチ宛て?」
葉月は手紙を受け取り、読んでみる。
手紙『咲崎葉月君へ、もう冬も本番になってきたが、如何御過ごしだろうか。ところで、明後日クリスマスパーティーをやるので、是非群馬に戻ってきて欲しい・・・』
葉月「く、クリスマスパーティーやて!?行く行く!!」
豪醐「ほぅ、もうクリスマスか・・・」
葉月「差出人は誰やろ?あおい姉ちゃんかいな?」
手紙『華水神高校生徒会長、志村ジンより・・・』
葉月「・・・・・」
豪醐「は、はづ坊?」
葉月「何で、アイツやねん!!」
葉月は手紙を床に叩き付けた。

風紀38:葉月帰還!クリスマスパーティー!!

街中のデパート街。あおいとリョウが2人で買い物をしていた。
♪〜シャシャシャシャラララララ〜
クリスマスシーズン故にクリスマスソングが鳴り響く・・・。
リョウ「お?そういえば、もうすぐクリスマスだったな・・・」
あおい「そうだね、今年は楽しいクリスマスになるといいなぁ・・・」
リョウ「おいおい、そんなにつまらなかったのか?今までのクリスマスは?」
あおい「そりゃぁ、去年まではウチには両親とゴウくんしかいなかったし・・・」
リョウ「あぁ、そういや。俺が来たのは半年前だったからなぁ・・・」
あおい「今年は会長が学校でクリスマスパーティーを開いてくれるから、楽しいクリスマスになれる予感がするよ・・・」
リョウ「ジンさんも最近は随分と丸くなったからなぁ・・・。クリスマスパーティーまで開いてくれるとは・・・」
あおい「折角、クリスマスなんだし、何かプレゼント用意しないとなぁ・・・」
リョウ「・・・」
リョウは静かに考え込んだ。
あおい「・・・リョウ?」
リョウ「・・・あ!いや、何でもない」
あおい「あんたは誰に何をあげようか決めたの?折角のデパート街だから、何か買っていったら?」
リョウ「それなら、もうこの間買ったよ。カイと来た時にな・・・」
あおい「そうなんだ・・・」
リョウ「あおいこそ、何か買っていったらどうなんだ?」
あおい「いやぁ〜、あたしも間に合ってるんだよねぇ〜」
リョウ「まぁいいか・・・。どうせ、クリスマスパーティーの買出しで、余計な買い物する余裕はないかもしれないしな」
あおい「同感!」
2人はデパートの中に入り、買い物を開始した。

その頃、パーティー会場では・・・。
ゴードン「玲子、もみの木、持ってきた」
ゴードンは巨大なもみの木を担いで、会場の庭に持ってきた。
玲子「いい形のヤツが手に入ったじゃない!!」
凛「わぁ、大きなもみの木ですね・・・」
まなみ「これに飾り付けたら絶対凄いよ!」
玲子「フフ、そうね・・・。じゃぁ、飾りつけは細かい作業が必要だから、小回りの効くあんた達に任せるわね」
凛「はい、的確な指示をお願いしますね。玲子さん・・・」
玲子「私を誰だと思ってるの?あの出目金ランドのイルミネーションを設計した女よ!」
まなみ「玲ちゃんに任せとけば安心だね、凛ちゃん」
凛「そうですね。彼女は本当に信頼出来る方ですから・・・」
そこに、中村と出目金が材料を持ってきた。
中村「とりあえず、言われたものは揃えてきたぜ」
玲子「有難う、そこに置いといてくれる?」
中村「おう!」
玲子「ところで、出目金・・・」
玲子は出目金の持ってきた箱を見た。
出目金「何なのだ?」
玲子「それは何かしら?」
出目金「短冊に決まってるだろ!これに願い事を書いて・・・」
玲子「それは七夕でしょ!変なもん飾らせないで!・・・まったく、センスの欠片もないんだから・・・」
出目金「うぅ・・・、怒られた・・・」
中村「だから、言ったろ。玲子はこういうのには煩いって」
玲子が後ろで冷たい視線で睨んでいる。
玲子「あんた達・・・、真面目にやらないと蹴るわよ!」
出目金「ご、ごめんなさ〜い!!」
中村「出目金!俺を置いていくな!!」
2人は逃げた。

こんなに忙しくしている時・・・、ある場所では・・・。
総帥「時は来た!遂に、この時が・・・」
豹牙「ふぅ、ようやく本番か・・・」
総帥「マッスル!MGTの状況は!?」
マッスル「100%成功です!」
総帥「よし・・・。豹牙!真之介!それとMGT!!お前達であの2人を捕獲してこい!」
真之介「はっ!!」
豹牙「任務は果たす、それだけだ・・・」
2人はMGTを連れて出て行った。
マッスル「それにしても、何でクリスマスを狙ったんだ?」
総帥「フ・・・、簡単な事だ・・・。一番隙が出来るチャンスだからだ・・・」
マッスル「・・・なるほど・・・。そういう事か・・・」
総帥「お前にも理解出来た様だな・・・」
マッスル「流石のオレでもな・・・ははははは」
総帥「私は楽しみで仕方ないぞ!フフフフフ・・・ハハハハハ・・・」

高崎駅・・・。
葉月「・・・・」
豪醐「・・・結局、ここに戻ってきたな・・・」
葉月「そりゃ、ウチはジンの野郎は嫌いやけど、クリスマスパーティーは楽しみたいんや!」
そこに・・・。
リョウ「お?はづ坊じゃないか?」
葉月「あぁ!!あおい姉ちゃんにリョウはん!!」
あおい「会長が呼んだって言うから、気になってたけど。来てくれたんだね・・・」
豪醐「あぁ・・・。伯父さん達も完治したからな・・・」
葉月「それで、どや?あれから大きな動きはあったかいな?」
リョウ「・・・・」
リョウは俯いて黙った。
葉月「リョ、リョウはん?」
リョウ「・・・あすかが・・・、あすかが誘拐されたんだ・・・」
葉月「ウ、ウソやろ!?」
リョウ「真実だ!」
葉月「だって・・・、後ろにおるやん」
リョウとあおいの後ろにあすかに変装した麗亜が立っていた。
麗亜「あたしはここにいるよ、リョウ!」
あおい「麗亜さん・・・、本当にその格好好きだね・・・」
葉月「れ、麗亜・・・さん?」
リョウ「あすかが誘拐されてるのは、風紀委員と生徒会しか知らないからな。学校に潜入するにはこれが一番なんだろうぜ」
麗亜「そういう事よ、物解りいい奴は嫌いじゃないよ」
葉月「・・・はて・・・?そのチョーカー・・・何処かで見た様な・・・」
麗亜「覚えてない?あの時、クロロホルムで背後から眠らせたよね?それと、お兄さんの声真似似てたでしょ?」
葉月「あぁ!!」
葉月は麗亜の事を思い出したらしい・・・。
葉月「あん時はよくも・・・」
あおい「ついでに、あすかを誘拐した張本人」
葉月「やっぱ、許す」
リョウ「許すな!俺にとっては実の姉を誘拐されたんだぞ!」
あおい「まぁ、あたしにとっても大親友だからなぁ・・・」
葉月「だったら、何でこの場でヤらないんや?」
あおい「まぁ、仕方ないからねぇ・・・」
リョウ「ボスに裏切られちゃ、どうしようもないさ・・・」
麗亜「うぅ・・・。傷付いた心に山葵擦り込まないでよぅ〜」
葉月「何か、以前以上に息合ってへん?」
豪醐「いいんじゃないか?しばらく、居候の部屋はリョウ1人だけだったんだしな・・・」
リョウ「ゴウ、似合わない事言うな」
5人は会場に戻りながら談笑していた。

そして、そんな時に2年の教室では・・・。
わかば「ついに、この日が来た・・・」
このは「・・・今日、アタシは紅蓮くんに告白する・・・。そして・・・」
わかば「お姉!!勝手に人の声裏で勝手な事言わないで!」
このは「まったくもぅ・・・。照れ屋さんなんだから〜」
わかば「うぅ〜・・・」
それを教室の後ろで堂々と聞かれていたり・・・。
祥子「聞いた?紅蓮に告白だってよ」
柳「わかばちゃん、相当好きみたいね・・・。彼の事・・・」
祥子「はぁ・・・。アタイには解らないねぇ、あんなヤワな男の何処が・・・」
柳「それに、ちょっと天然だし・・・」
祥子「そうよ、好きになるなら・・・。嘉納豪醐様に決まってるわ!」
柳「え?」
祥子「あの男らしい顔付き!渋い言動!義理人情の厚さ!そしてあの強さ!正に漢の中の漢よ!」
柳「そ、そうね・・・」
柳は苦笑いをしていた。

15分後・・・。会場外。
玲子「ゴードン、凛を右下30°・14.76cmまで下げて!」
ゴードン「こ、このくらいか?」
ゴードンは右手に乗っている凛を動かした。
玲子「もうちょっとかな・・・」
ゴードンは微妙に動かし、玲子の判断に任せた。
玲子「よし、その位置!凛、そこでその豆電球と5.47cmの感覚で付けていって!」
凛「は、はい!!」
凛は正確に取り付けていった。そこに、
葉月「うっひゃぁ〜、デカいクリスマスツリーやなぁ・・・」
玲子「あら、ジャリん子じゃない・・・。帰ってきたのね・・・」
葉月「これ、ゴードンはんが持ってきたんかいな?」
玲子「他に持ってこれる人間はいないわよ」
そこに、出目金が掛けてきた。
出目金「あ!ジャリん子!!よかった、帰ってきてくれて・・・」
葉月「な、何や?」
出目金「会長様に頼まれていたでありますよ。お前が来たら会長の所に連れてくるってな!」
葉月「うげぇ・・・」
豪醐「案ずるな、俺も付いていてやる」
葉月「そうしてくれると助かるわ〜」
2人は出目金の案内の元、ジンの所へ向かった。

そんな時、
紅蓮「午後の清々しいティータイム・・・。いいですねぇ、会長・・・」
ジン「いやぁ、君に気に入ってもらえて光栄だよ、紅蓮君」
ジンは紅蓮と外のカフェで午後のティーを満喫していた。
葉月「何、暢気に茶飲んどるねん!」
葉月の関西流つっこみが入った。
ジン「お?待っていたよ、葉月君」
葉月「何や?ウチに用事って・・・」
ジン「実は、これなんだがな・・・」
ジンはロリなサンタコスチュームを出した。
葉月「あんた・・・、ロリコン趣味やったんや・・・」
ジン「わ、私の趣味ではないぞ!これはだな・・・」
豪醐「隠すな、ロリコンが悪い訳じゃない・・・」
ジン「だから、誤解だ!紅蓮君、君からも言ってやってくれ!」
紅蓮「はい、会長さんは重度のロリコンとあおい姉にしっかり伝えておくね」
ジン「ま、待ちたまえ・・・。それだけは辞めて・・・」



葉月「まぁ、冗談はさておき・・・。これはどういう意味やねん?」
ジン「これは、去年凛が使っていたものなんだ。まぁ、彼女も大きくなったし・・・」
葉月「そうかぁ?」
ジン「これは君に今日のパーティー用に着て貰いたいと思ってな・・・」
葉月「まなピーじゃあかんの?」
紅蓮「あかんやろ。ツインテール邪魔になるし・・・」
ジン「ま、まぁ・・・。そういう事なのだ・・・。お願い出来るかな?」
葉月「じょ、冗談やあらへんわ!チビ先輩には悪いけど・・・」
葉月はジンからサンタコスを奪った。
葉月「こいつは後であんたの印象悪くする様にバラして捨てる!」
ジン「・・・は、葉月君・・・。・・・仕方ないな・・・」
紅蓮「え?」
ジン「君の好きにするといい・・・」
紅蓮「・・・会長・・・。いいのかい?」
ジン「いいんだよ、元々彼女の好きにさせれば・・・」
葉月はそのまま服を持って立ち去った。

5時間後・・・。
パンパン!
クラッカーが鳴り響く
ジン「メリークリスマス!!今日は存分に楽しんでくれたまえ!!」
葉月「何、堅苦しい挨拶してるねん!」
げしっ!
ジン「うおっ!?痛いじゃないか、葉月君・・・。・・・・・おや?」
葉月「な、何や?」
葉月はサンタコスを着ていた。
ジン「おぉ、葉月君!君、その服気に入ってく・・・」
葉月「は〜い!みんな、今夜は楽しもうで!!」
全員「オーッ!!」
ジン「・・・・」
葉月は照れ隠しかの様な態度でジンの言葉をかき消した。
麗亜「はぁ〜、あすかの奴ぅ。いっつも、こんなパーティーをやってるのかよ・・・」
玲子「あんたもかなり図々しいな・・・。捨てられたんだろ・・・?」
麗亜「何かと便利なのよ、この姿は・・・。それに、個人的に興味があるものがあるのよねぇ・・・」
玲子「まぁいいわ、どうせ捨てられたなら邪魔はしない様にしてよね」
麗亜「はいはい、表沙汰にやる気はないわよ。迷惑は掛けない・・・」
ハヤト「おい、あすか・・・」
事情を知らないハヤトが出てきた。
ハヤト「河原とリョウがいないんだが・・・」
麗亜「な、何だって!?」
ハヤト「あすか?」
麗亜「・・・何でもないよ。どうせ、恋の告白でもしてるんじゃないかなぁ・・・」
ハヤト「ったく、相変わらずな奴らだなぁ・・・」
ハヤトは麗亜の事情を結局知るよしもなかった・・・。

ジン「やぁ、紅蓮君。パーティーは如何かね?」
紅蓮「いやぁ〜、会長は本当に太っ腹だねぇ。毎度毎度、豪勢なパーティーディナーを用意してくれるとは・・・」
ジン「フ・・・、私はこういう行事ごとは好きなのだよ」
紅蓮「ははは・・・、本当にいい人だねぇ・・・会長」
そこに、
わかば「ぐ、ぐ、紅蓮くん・・・!!あの・・・あの・・・」
ジン「ん?誰だね?」
紅蓮「あ、君は・・・、・・・天満このはちゃん・・・だっけ?」
わかば「わかばの方よ!!」
紅蓮「それで?俺に何か用かのかな?この・・」
わかば「わかば!!」
紅蓮「し、失礼、わかばちゃん・・・?」
わかば「そ、その・・・ふ、ふ、ふ、・・・」
紅蓮「ふ?」
ジン「「紅蓮くん、アタシと2人っきりになろう!渡したい物があるの〜!」とか言う気かね?」
ジンは裏声で女々しく言ってみた。
紅蓮「うわぁ・・・似てね」
わかば「うぅ・・・、会長のいじわる・・・」
ジン「・・・ど、どうやら、ストライクだった様だ・・・ははは・・・」
わかば「笑い事ですか!?」
紅蓮「へぇ、俺にプレゼントがあるんだ・・・。楽しみだなぁ・・・」
わかば「ぐ、紅蓮くん・・・」
わかばは赤面した。
わかば「じゃ、じゃぁ・・・。一緒に来てくれる?」
紅蓮「あぁ、いいよ。行こうか、わかばちゃん・・・」
紅蓮はわかばに付いていった。
ジン「いやぁ、青春だなぁ・・・」
凛「フフ・・・、あの2人・・・。上手く行くといいですね?」
ジンと凛は優しく見守っていた。

誠也「えぇい、そこの不良!弱い者いじめをする奴は、この風紀委員長・河原あおいが許さない!!」
まなみ「おぉ!!似てる似てる!!」
楓「そ、そっかなぁ?」
誠也は女装して、あおいの真似をやっていた。
ボーイ「失礼ですが、河原あおい様で御座いますね?」
誠也「あ、はい。そうで〜す!」
楓「ちょ、ちょっと!?」
ボーイ「お電話が入っております。どうぞ、こちらへ・・・」
誠也「は〜い!じゃぁ、ちょっと行ってくるね!」
誠也はボーイさんの後に付いていった。
楓「誠也のバカ、後でどうなっても知らないよ。ウチは・・・」

そんな頃、風紀委員室では・・・。
リョウ「みんな楽しそうにやってるな・・・」
あおい「そうだね・・・」
リョウ「いいのか?途中で抜け出して・・・」
あおい「いいんだよ、あたしはああいう空気は苦手だからね・・・」
リョウ「そっか・・・」
あおいとリョウは2人きりで風紀委員室にいた。
あおい「リョウ・・・」
リョウ「何だよ?」
あおい「これ!!」
あおいはプレゼントの入った包み紙を渡した。
リョウ「お?クリスマスプレゼントか!?」
あおい「そうだよ。開けてみなよ」
リョウ「お、おう・・・」
リョウは袋を開封した。
リョウ「お?マフラーじゃんか!しかも、結構暖かい・・・」
中身は赤い毛糸で作られたマフラーだった。
リョウ「しっかし、何処で買ったんだ?」
あおい「さぁて、何処でしょうか?」
リョウ「ずばり、高菱デパートで2980円!」
あおい「ぶーっ!」
リョウ「じゃ、じゃぁ・・・。ビブロで5980円!!」
あおい「ぶぶーっ!」
リョウ「それじゃぁ、ユニシロで1980円!!」
あおい「ぶぶぶーっ!」
リョウ「じゃあ、何処で買ったんだよ?」
あおい「買ったものじゃないんだよ・・・」
リョウ「もしかして、元彼のとか!?」
あおい「いないし、そんな奴!」
リョウ「まさか・・・、あおいの手作りとか?」
あおい「ぴんぽ〜ん!大正解・・・ってか、正解遅すぎっ!」
あおいはちょっとスネた。
リョウ「あおいって、こんなの作れたのか?」
あおい「まぁ、作り方は美雪ちゃんから教わったんだけどね。あたしもやる時はやるんだからね」



リョウ「何処かの糸を引くと一瞬でバラバラになるとか、そういう仕組みじゃないだろうな?」
あおい「喧嘩売ってるのかな?」
あおいは笑顔でありながら、怖い顔で睨んだ。
リョウ「ごめんなさい、俺がバカでした」
あおい「まぁ、いいんだけどね・・・。見た目からして不器用そうに見られやすいし〜」
リョウ「スネるな!悪かったよ!!」
あおい「スネてなんかないよ!」
リョウ「機嫌直してくれよ・・・。俺からのプレゼントが渡せないだろ・・・」
リョウは背中に回した手の中に小さなプレゼントの箱を持っていた。
あおい「あんたも何かプレゼントがあるの?」
リョウ「当然だろ・・・。受け取ってく・・・」
その瞬間・・・。
あおい「・・・リョウ・・・・」
リョウ「何だよ・・・。・・・って、あおい!?」
あおいの左目が金色に輝いていた。
リョウ「お前、その眼・・・」
あおい「・・・どうやら、プレゼント交換はここで中断する事になったみたいだよ・・・」
リョウ「どういう事だ・・・?」
あおい「奴が来た・・・」
リョウ「奴だと!?」
あおい「嫌な予感がする・・・。いくよ、リョウ」
リョウ「お、おい・・・」
リョウはプレゼントをポケットにしまい、あおいの手を掴んだ。
リョウ「嫌な予感とか、奴とか、どういう意味だよ!?」
あおい「あんたには話すべきかもしれないね・・・。焔豹牙がこの学校内に侵入したんだ・・・」
リョウ「ほ、焔豹牙!?どういう意味だ!?」
あおい「焔豹牙は・・・、あたしの血縁なんだ・・・」
リョウ「何!?」
あおい「とりあえず、話の続きは後だよ!!急ごう!!」
リョウ「お、おう・・・」
あおいとリョウは風紀委員室を飛び出した。

その頃、2年の教室では・・・。



わかば「その・・・紅蓮くん・・・」
紅蓮「何だい?」
わかば「アタシ、その・・・・」
紅蓮「ん?」
わかばは赤面している。
わかば「アタシ、貴方の事が好きです!」
紅蓮「!!」
わかば「だから・・・その・・・」
紅蓮「いやぁ、初めて告白されたから緊張しちゃったよ・・・ははは・・・」
わかば「紅蓮くん・・・。・・・ご、ごめんなさい!!」
紅蓮「え!?」
このは「隙ありっ!!」
紅蓮「なっ!?」
背後から気配を消して近づいたこのはが紅蓮を襲った。
紅蓮「こ、これは・・・く、クロロホルムか!?」
バタリ・・
紅蓮はクロロホルムで眠らされてしまった。
このは「任務完了!」
わかば「お姉・・・、アタシ・・・」
このは「解ってる、今度任務から開放された時は彼とデートの1つでもしてくればいいよ」
わかば「お姉・・・」
豹牙「よくやってくれたな、天満姉妹」
そこに、豹牙が現れた。
このは「豹牙様!この通り、河原紅蓮は捕獲致しました!」
豹牙「紅蓮の性格を利用した手段、中々だった。総帥にはしっかり報告しておく、よくやったな・・・」
このは「あら、珍しい・・・。冷血な豹牙様がお褒めの言葉を下さるなんて・・・」
豹牙「俺も、褒めたい時は褒める」
豹牙は紅蓮を担いだ。
豹牙「じゃぁ、アジトに戻るぞ」
このは「ラジャー!」
わかば「はい・・・」
3人は去ろうとしたその時・・・。
あおい「焔豹牙!!」
リョウ「お、お前達は!!学園祭の!!」
豹牙「河原あおい・・・」
あおい「紅蓮をどうする気!?豹牙!!」
豹牙「お前には関係のない事だ」
あおい「豹牙、どういうつもり・・・!?」
豹牙は煙玉を投げた。
あおい「くっ!」
リョウ「あおい、大丈夫か!?」
豹牙「河原あおい、次会う時はお前との決着を着ける時だ。紅蓮は頂いて行く、あばよ!」



3人は去った。
リョウ「あの野郎・・・、いけ好かねぇ気配がしやがった・・・」
あおい「紅蓮・・・、あたしが付いていながら・・・」
リョウ「あおい・・・」
あおい「紅蓮は麗亜さんの組織に狙われているのは解っていた・・・、だから紅蓮は監視してたつもりだったのに・・・」
リョウ「正直、あの双子にはやられたな・・・」
あおい「豹牙・・・、あたしはあんたを許さない・・・」
あおいは不甲斐なさにイライラしていた。
リョウ「あおい、とりあえず戻ろうぜ・・・。ここに居ても埒が明かない・・・」
あおい「そう・・・だね・・・」
リョウはあおいの肩を優しく抱きながら、教室を出た。
ドゴーン!!
リョウ「な、何だ!?今のは・・・」
あおい「体育館の方じゃないよね?」
リョウ「上の階から聞こえたぞ!?」
あおい「行ってみよう!嫌な予感がする・・・」
あおいとリョウは上の階を目指した。

数分前、3階教室。
カイ「さくらさん・・・、それじゃぁ・・・」
さくら「うん・・・、いいよ・・・」
2人は抱き合い、キスをしようとしたその瞬間。
パチパチパチ・・・
カイ「ん?何ですか?」
真之介「いやぁ、お熱いカップルですねぇ・・・」
さくら「やっだぁ〜、それほどでも〜」
カイ「無礼ですね、何か用ですか?」
真之介「お取り込み中失礼します。志村魁斗!君には少し眠っていてもらいましょう・・・」
カイ「何ですと!?」
ザシュ!!
カイ「うぐっ!!」
カイの左太ももにフェンシングの刃が刺さった。
さくら「きゃぁぁぁあああっ!!魁斗くぅぅううううん!!!」
カイ「さ、さくらさん!!」
カイは左足を痛そうにおさえて、屈んでいる。
真之介「フフフ、いい姿ですねぇ・・・。志村一族の孫よ・・・」
さくら「貴方、魁斗くんに何するのよ!!」
真之介「さて、河原さくら。私は君に用があってここに来たのですよ」
さくら「何ですって!?アンタなんか・・・あたしの力で箸も持てなくなるまで力奪ってやるんだから!!」
さくらは真之介にかかっていった。その時だった・・・。
さくら「きゃぁっ!?」
さくらは何者かに捕まってしまった。
さくら「甘いよ!捕まえたら最後、貴方の力を吸い尽くしてやるんだから!!」
真之介「ククク・・・、どうぞお吸いになってみて下さいな」
さくら「!!力が減らない・・・」
真之介「フフフ・・・、作戦成功ですMGT!」
さくら「MGT!?はっ!!貴方は・・・」
さくらはMGTと呼ばれていた人物を見て驚いた。
さくら「ご、ゴリ!?何で貴方が・・・」
メカゴリ「河原さくら、捕獲でごわす・・・」
何とMGTと呼ばれていた者の正体は身体の半分をメカに改造され、洗脳された哀れなゴリの姿だった・・・。
真之介「フフフ・・・。流石の君も機械から力は吸えないでしょう・・・」
さくら「一体、これはどういうつもり!?」
真之介「以前行ったMGT作戦。その本性は河原さくら対策のメカゴリ作戦だったのですよ」
さくら「メカゴリ作戦!?」
真之介「MGT、GTはゴロウタナカ、そしてMはメカのM。メカ・ゴロウ・タナカ作戦!略してMGT作戦なのです!!」
さくら「じゃ、じゃぁ、水月さんやゴリを誘拐した本当の目的はあたしを無傷で誘拐する為!?」
真之介「そういう事です!では・・・」
そこに、
葉月「そこまでや!糸目の兄ちゃん!あんたの作戦ここまでや!!」
真之介「さ、咲崎葉月!?バカな、京都に戻った筈では・・・!?」
葉月「そのウチをこっちにジンのバカが呼び出してなぁ・・・」
真之介「志村ジン!?おのれ・・・またしてもあの男が・・・」
真之介の目付きが変わりだした。
真之介「メカゴリ!あの小娘をやっておしまいなさい!!」
メカゴリ「お・・・お嬢・・・。お嬢・・・・」
真之介「!!誤作動ですと!?おのれ、咲崎葉月さえこの場にいなければ・・・」
葉月「さぁ、さくら先輩を離すんや!!」
真之介「メカゴリ!!撤収です!」
メカゴリはガスを出した。
葉月「うっ!!」
バタッ!
真之介以外の人間は眠ってしまい、まんまと真之介はメカゴリと共に立ち去った。
数分後。
あおい「葉月ちゃん!?」
あおいとリョウはガスで眠らされた葉月とカイを発見した。
リョウ「おい、カイ!大丈夫か!?」
カイ「リョ、リョウ・・・」
あおい「葉月ちゃん、何があったの!?」
葉月「あ、あおい姉ちゃん!!わぁぁあああん!!」
葉月はあおいに泣きつき、カイは事情を説明した。
リョウ「何てこった、紅蓮だけでなく、さくらまで・・・」
あおい「今回は完全にやられた・・・」
あおいはショックで跪いた。

数十分後のアジト、紅蓮とさくらが貼り付けにされていた。
紅蓮「はっ!ここは・・・」
さくら「ぐ、紅蓮ちゃん?」
紅蓮「姉さん、何で!?」
総帥「ようこそ、河原紅蓮、河原さくら・・・。お前達が来るのを楽しみにしていたよ」
紅蓮「お前は何者だ!?一体、何を考えている!?」
総帥「フフフ・・・私はどうしてもお前達の力が必要なのだよ」
紅蓮「俺と姉さんの力だと!?」
総帥「そう、レッド!ホワイト!お前達の力がな!!」
さくら「えぇ!?紅蓮ちゃんがレッド!?」
総帥「3年前の志村ジンの暴走でお前の存在を知り、私はお前に目を付けていた」
紅蓮「あの事件・・・、神崎師匠も殺害されて俺が助けるしかないと思って、山を降りたが・・・。失敗だったのか・・・」
総帥「さぁ、レッド、ホワイトよ!お前達の持つアレを私に渡してもらおうか・・・」
紅蓮「アレだと!?」
真之介「総帥、宝珠を衣類から発見しました!」
紅蓮「そ、それは・・・俺の勾玉!!」
真之介は紅蓮のコートから赤・黄・緑の勾玉を取り出し、総帥に渡した。
このは「は〜い、総帥!こっちもゲットです!」
このははさくらの衣類から透明の勾玉を取り出し、総帥に渡した。
総帥「これで、全ての勾玉は私のモノとなった!これで私は・・・・・・」
真之介「総帥!?どうなされましたか?」
総帥「真之介・・・、勾玉が足りない・・・」
真之介「えぇ!?バカな、彼の衣類の中にはその3つしか・・・」
総帥「何だと!?じゃぁ、何で1つ足りない事になるんだ!?」
紅蓮「なるほど・・・、そういう事か・・・。神崎師匠も面白い事をしたな・・・」
総帥「何!?」
紅蓮「彼はワザと勾玉を1つだけ、別の人物に持たせたのさ!」
総帥「どういう意味だ!?」
紅蓮「俺は京都でお前が探している、最後の1つ宝石のサファイアの様に澄んだ青い勾玉の持ち主にあったんだ・・・」
総帥「フフフ・・・、それは盲点だったよ。だが、そっちもこれでおしまいだ!」
紅蓮「何!?」
総帥「レッド、その1人とはお前のもう1人の姉・河原あおいではないのか?」
紅蓮「え?」
総帥「マッスル!」
マッスル「はっ!河原あおいはこの通り、捕獲済みであります!」
誠也「うわぁ〜ん!意味解らねぇよ!!何で僕が!!」
女装した誠也が連れてこられた。
さくら「・・・あのぅ・・・。それって、何か違う様な・・・」
紅蓮「しっ!姉さん、これはチャンスだ。誠也に持たせる筈はない!」
総帥「何か言ったか?」
さくら「いいえ、別に」
総帥「よし、このは!青い勾玉がないか、調べろ!」
その時だった。
豹牙「無駄だ・・・、このは」
総帥「ひょ、豹牙!?」
豹牙「そいつは河原あおいじゃない・・・」
マッスル「んだと、コラァ!俺の仕事にケチを付ける気か!?」
真之介「そうです、あんまりですよ!豹牙」
豹牙「そこまで言うなら、調べてみろ」
このは「え?」
豹牙「そいつは、男だ・・・」
このは「あ!!・・・可愛い・・・」
誠也「何処見て言ってるか!?」
このはは誠也のパンツの中を見て赤面していた。



総帥「マッスル・・・、お前死にたいか?」
マッスル「も、申し訳ありません!!」
総帥「まぁいい・・・。マッスル!真之介!豹牙!お前達3人で残りの3人の四神を拘束しろ!」
紅蓮「な、何だと!?まさか、リョウさんに・・・」
総帥「・・・ほぉ、そういう事か・・・」
紅蓮「し、しまった!」
総帥「意外なボロが出たな」
マッスル「総帥、神崎亮は俺にやらせて下さい!汚名を返上します!」
総帥「フン、いいだろう・・・。力を持つ者は邪魔だからな、あの3人はあすかと同じ目に合わせておきたい・・・」

ちなみに、その頃のあすかは・・・。
地下牢屋・・・。
あすか「うぅ・・・、退屈だよ〜!もうクリスマスだってのに1人はやだよ〜」
孤独だった・・・。

真之介「総帥!志村ジンは私にやらせてもらえませんか?」
総帥「・・・フフフ、いいだろう・・・。お前もそれが望みであろう、真之介」
豹牙「じゃぁ、俺は余りモノだな・・・」
総帥「そうだな、お前は余り者の新條隼人を頼む」
豹牙「・・・新條ハヤト・・・。久し振りに聞く名だ・・・」
総帥「では、解散!明日までに3人を牢屋にブチ込んでおけ!いいな!!」
3人「はっ!!」
ついに、囚われてしまった2人!これから一体どうなってしまうのか!?

続

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