12月30日午前4時地下牢・・・。
リョウ「結局、4人全員捕まってはや3日か・・・」
あすか「そういえば、今日って何日だっけ?」
ジン「12月30日だな・・・。私とリョウ君が捕まったのが27日だから間違いない」
あすか「あと2日で年明けちゃうじゃん!」
リョウ「明けちまうな・・・」
そこに、真之介が現れた。
真之介「は〜い、元気でいらっしゃいますか?」
ジン「何の用だ?」
真之介「君達ここに居て暇だろうからテレビ持ってきましたよ」
リョウ「テレビ?・・・でも、ここ地下牢だろ?見れるのか?」
真之介「ご安心下さい。君達には監視カメラの映像を見せるだけですから」
ジン「監視カメラだと?」
真之介「今日起こるイベントを御覧になって頂きたいと思いましてね」
あすか「イベント?」
真之介「この我が暁団の本部に河原あおいを招待したんですよ」
リョウ「あおいを招待だと!?何の真似だ!?」
ジン「まぁ、待ちたまえ。それより、その映像で今我々が捕らえられてる場所が解るな・・・」
あすか「そっか・・・、ここが本拠地らしいからね」
真之介「それではご堪能下さいませ」
真之介はテレビ点けを牢屋の外に置いて去った。
ジン「こ、ここは!!」
リョウ「何だ?この逆三角の変な建物は?」
あすか「ジン、あんた知ってるの?」
ジン「国際展示場・・・東京ビッグサイト・・・」
あすか「国際展示場?」
リョウ「東京ビッグサイト?」
ジン「この形をした特徴的な建物だ。12月30日にあるイベントというと・・・コミケか!!」
リョウ「こみけ?」
ジン「コミックマーケット、所謂同人誌即売会だ。毎回10万人以上の人が集まる大規模な祭典だ」
リョウ「奴ら、何の為にそのイベントにあおいを・・・?」
ジン「解らん・・・。だが、その10万人以上の人間に被害を及ぼす程の何かをしようとしているのは確かだな」
暁団の本部の正体は乗っ取られたビッグサイトと明らかになり、そこに招かれたあおいはどうなるのか!?
風紀41:ビッグサイトコロシアム
午前8時30分、パラソニックセンター前・・・。
あおい「静野くんの情報ではこの行列に並ぶと・・・」
楓「それにしても凄い行列ですねぇ・・・」
フィール「一体何人いやがるんだ?」
あおい「年2回あって、その最終日には10万人以上の人が集まる程の祭典らしいよ」
楓「そもそも、こみっくマーケットというのがよく解らんなぁ〜」
あおい「簡単に言うと同人誌即売会というもので、漫画家に満たない人達の同人誌を直接売買する所みたいだね」
フィール「そういや、電車で変わった格好してたのがいたが、アレもココか?」
あおい「えぇ、コスプレ広場も西館屋上に用意されているので、そこで写真撮影とかするみたいですね」
楓「それにしても、よくそんな情報を入手しましたねぇ・・・」
あおい「いやぁ、ここに行くって言ったら、漫研の人達が色々教えてくれたんだよ」
フィール「じゃぁ、わざわざ4時間も早く着いた理由もこの行列に並ぶ為か・・・?」
あおい「ま、まぁ・・・。そういう事になりますね」
その頃、会議塔内部
総帥「おうおう、着てるのぅ」
このは「でも、この中から彼女を探し当てるのは難しくないですか?」
わかば「流石に多過ぎですよ〜」
真之介「豹牙、君でもやはり無理ですか?」
豹牙「フ、流石にな。・・・だが、奴は絶対に来る」
真之介「ほほぉ、随分と核心付いてますね」
豹牙「仮にも自分の仲間が捕まってる状態なんだ、あいつに見過ごせる訳ないさ」
真之介「なるほど・・・、君が言うなら間違いはないでしょう・・・」
豹牙「妙に物判りがいいな・・・」
真之介「なぁ〜に、私は貴方を仲間として信頼してるだけですよ(信頼なんてしてねぇけどよ)」
豹牙「ほぉ、そうか・・・(・・・真之介の奴・・・、何か俺の弱みになる事でも掴んだ様だな・・・)」
真之介「伊達に暁団ナンバー2の照合を得ている貴方だから信頼出来るんですよ(けっ、とっとと俺にナンバー2の座は渡してもらうぜ)」
豹牙「フン、まぁいい・・・。俺はあいつがどう出るか見届けるだけだ・・・」
このは「意外と仲がよろしいんですね〜、この2人」
わかば「そ、そうかぁ〜?寧ろ、凄く悪い様な・・・」
真之介「おっと、そろそろサークル参加の方々が入場してくる時間ですね」
総帥「天満姉妹!お前達の仕事だ、行ってこい!」
このは「かしこまり〜」
わかば「当然!」
2人は東館と西館に分かれて向かった。
そして・・・・。
アナウンス「これより、こみっくマーケット73を開催します」
パチパチパチパチパチ・・・・
アナウンスの後、拍手は鳴り響く。
フィール「な、何だ?」
あおい「多分、一般参加者が入れる様になったんですよ」
楓「やっと列が動きますね」
3人は列に沿って歩いていった。
10時20分・・・。
楓「なんとか入れましたね」
あおい「思っていたより早く入れてよかったよ」
フィール「やれやれだぜ。おい、河原!これからどうするんだい?」
あおい「とりあえず、10分前に東ホール1階通路待ち合わせでどうです?」
楓「よ、余裕ですね・・・」
フィール「まぁ、それが得策だろうな。まだ1時間半もあるしよぅ」
あおい「じゃ、あたし西館のオリジナル同人誌を見に行きますかなっと」
フィール「お?じゃぁ、俺は4階のコスプレでも見に行くかな〜」
あおい「あ〜、またメイド服の綺麗な人とか探そうとしてるんですね?」
フィール「フ、バレちまったか!ハッハッハ・・・」
そこに、
コスプレ♂A「はぁ〜い、ご・しゅ・じ・ん・さまぁ〜ん」
男A「ぎゃはははは・・・、上手いよお前」
コスプレ♂A「そう言って下さると嬉しいでっすぅ〜」
メイド服着た筋肉質の男を3人は目撃した。
楓「せ、先生・・・ああいうのありなんですか・・・?」
フィール「う〜ん、ま、まぁ色んな奴がいるからなぁ〜」
あおい「でも、流石にちょっと引くよねアレは・・・あはは」
フィール「ま、まぁ気を取り直して行こうぜ!!」
あおい「おう!!」
2人は西館へ向かった。
楓「まったく、変な人も・・・っていないし!?」
おたく横「急ぐんだな〜!「Dog or Meet」の同人誌が売り切れちゃうんだな!」
おたく縦「拙者は絶対スケブ貰ってくるでござるよ!!」
スタッフA「すみませ〜ん!会場内では走らないで下さ〜い!」
楓「うえ?」
ズダダダダダダダダダ・・・
楓「ぎゃぁぁあああっ!!流されるぅ〜!!」
楓は行列の波に飲まれ、東館に押し流された。
数分後、西館2ホール
あおい「(お?この人絵上手!)すみません、見せてもらっていいですか?」
男B「あ、どうぞどうぞ!見て行って下さい!」
あおいは同人誌を手に取ってみた。
あおい「フムフム・・・・。・・・・!!」
あおいは過激なシーンを見てしまった・・・。
あおい「・・・・(や、やばい・・・。相当強烈な18禁だ・・・)」
男B「いかがです?」
あおい「そ、そうですねぇ・・・。絵綺麗でいいと思いますよ」
そう言ってあおいは同人誌を戻し、そのサークルを後にした。
あおい「(危ない内容だったなぁ・・・。流石にあの人の本性を疑っちゃうよ」
そこに、
真理絵「お?おやおや、風紀委員長さんではありませんか」
あおい「げっ!(会いたくないのに会っちゃった・・・)」
真理絵「ちょうどよかった、ウチの新刊を見て行って下さりません?」
あおい「え〜っと・・・」
真理絵「生徒会長×中村先輩の成人向けや●い本と、風紀副委員長×虹谷君の24禁や●い本を出しましたの」
あおい「き、君・・・、まだ17歳だったよね〜・・・。風紀委員長の前でそういう発言は控えた方がいいんじゃないかな〜」
真理絵「何を言ってますか!!人に見ていってもらいたい同人誌を作るなら18禁以上でないと面白くないです!!」
あおい「いやぁ、そういう問題じゃないかと思うんだけど・・・・」
そこに、
静野「あ、風紀委員長さん。来てたんですね」
あおい「静野くん!!よかったぁ〜」
静野「部長、やおい本はあまり強引に売らないで下さいよ。色々問題になりますから」
あおい「そ、そうだよ!性格疑われるよ」
真理絵「ちぇ〜」
静野「あ、そうだ。風紀委員長!!学園祭で出した同人誌の続きあるんですけど、買っていきません?」
あおい「え?本当!?あの続き見たかったんだよね〜。買っていくよ」
静野「有難う御座います!」
真理絵「結局、今回も静野の方が売れてるのね・・・。私、部長なのに・・・」
あおい「あ、そうだ。静野くん!この近辺でオリジナルの面白い同人誌出してるサークル知ってる?」
静野「それなら、壁際サークルがいいですよ。買うのに時間はかかりますが、時々プロの漫画家も混じってますし」
あおい「そっか、有難う!」
あおいは壁際に向かった。
その頃、会議塔では・・・。
このは「東館、任務完了で〜す」
わかば「西館も成功しました」
総帥「そうか、ご苦労」
真之介「いやぁ、それにしても毎回毎回凄い人ですよね〜」
豹牙「下らん・・・。俺はあおいとやれると聞かされていなければ、参加する気もない計画だな」
真之介「ハハハ・・・、それは同感ですね〜。でもまぁ、万が一の場合もありますから」
豹牙「この10万人以上の人間が全員人質に出来る・・・からか」
真之介「ご名答!勝てばいいんですよ、勝てばね」
総帥「それに、豹牙。貴様は切り札だ、そう簡単に使う訳にもイカン・・・」
B.さくら「まぁ、黙って見てろって事だよね〜」
豹牙「フン、付き合っていられんな・・・」
豹牙は司令室を出ようとした。
真之介「何処に行くのです?」
豹牙「時間まで瞑想してくる。精神を集中させたいんでな」
真之介「やれやれ、小娘1人相手にそこまで真剣になれるものですね」
豹牙「嫌味言ってる暇があったら剣の素振りでもやったらどうだ?」
真之介「そうですねぇ〜、1時間半もありますからねぇ」
2人は司令室を出た。
わかば「相変わらず仲悪いなぁ・・・」
このは「でも、ウチの3強よ。本当はどう思ってるか解らないわ・・・」
B.さくら「それにしても、豹牙は何であおいに対してあんなに思い入れがあるんだろうなぁ・・・」
そして、11時50分になった。
あおい「そろそろ集合時間か・・・」
あおいは東館1階の2ホール前入り口に立っていた。
フィール「よぅ、来たぜ。メインイベントまでもうすぐだな」
あおい「えぇ、何がやりたいんだか知らないけどね」
フィール「おや?お嬢ちゃんがいねぇな?」
あおい「どっかで行列に飲まれてるんじゃないですかね?東6ホールの壁にゲームの絵師の同人誌を販売してるって聞くし」
フィール「そいつは凄ぇなぁ」
楓「やっと見つけた・・・」
あおい「楓ちゃん・・・。何か疲れてるみたいだね・・・」
楓「うっ・・・うわぁ〜ん!」
楓はあおいの胸に飛び込んだ。
あおい「楓ちゃん?」
楓「怖かったよ〜!!行列に飲まれたよ〜!!冬なのに汗臭かったよ〜!!ついでに踏まれたよ〜!!」
あおい「あはは・・・よしよし。君はこういう所不慣れだったからね・・・」
楓「うっ、うっ・・・」
あおい「楓ちゃん・・・。これから何が起こるかあたしにも解らない・・・。でも、今日絶対君のお兄さんに会わせてあげるからね」
楓「あおいさん・・・」
フィール「河原・・・いや、あおい・・・。本当にいいのか・・・?」
あおい「あたしもね、豹牙と決着つけなくちゃいけないんですよ。その為に来たんですから・・・」
フィール「そうか・・・」
あおい「それじゃ、あたしはこのままこの東2ホールに入っていくから、東1〜3ホールには入らないで下さいね」
フィール「お、おう・・・。何するか知らんが頑張れよ」
あおいはそのまま東2ホールに入った。
そして、正午!!
あおい「(よし、時間か・・・)」
あおいは頭に巻いていたバンダナを上に放り投げた。
あおい「イッツ、ザ・ショータイム!!」
同時刻、会議塔司令室。
わかば「総帥!!風紀委員長を東2ホールの真ん中で発見しました!!」
総帥「何!?」
真之介「ククク、飛んで火に入る夏の虫ですね」
豹牙「・・・あおい・・・」
真之介「それでは総帥!お願いします!!」
総帥「任せろ!」
パチン!!
総帥は会場内に暗示を掛けた。
場所を戻して東2ホール。
あおい「!!」
サークル参加者の様子がおかしい。
男C「うぉぉおおおおっ!!!」
男D「あの女だ!!あの女を狙え!!」
あおいに向かって、サークル参加者の集団が襲い掛かった。
楓「あおいさん!!」
フィール「駄目だ、下がれ。お嬢ちゃん!」
フィールは楓を抱きかかえながら壁の裏に回った。
あおい「フッ・・・・。絶対零度っ!!」
シャキーン!!
会議塔指令室。
わかば「!!も、モニターが消えた!?」
総帥「一体何が起こったのだ!?」
わかば「わ、解りません!!」
総帥「天満姉妹!!直ちに東館に向かって状況を報告しろ!!」
わかば「はっ!!」
このは「もし、そこで彼女に出会ってしまった場合はどうしましょう?」
総帥「お前達で仕留めろ。お前達のコンビネーションがあれば勝てるだろう!!」
このは「そうですね、あの紅蓮ちゃんも簡単に勝てましたし〜」
わかば「紅蓮くん・・・・」
このは「じゃ、いくよわかばちゃん!」
わかば「あ、待って!!今行く!」
双子はそのまま東館に向かった。
場所を戻して東ホール。
フィール「ちっ、何だこの煙は・・・」
楓「こ、これは・・・」
あおいは両腕を広げ、叫んだ瞬間、東1〜3ホール全体が凍りついた。
あおい「ふぅ、誰も傷付けずに数万人を相手にやるにはこれが一番得策だった。悪く思わないでね」
楓「一体、どうなって・・・」
フィール「こりゃぁ、見事な・・・・」
 2人「寒っ!!!」
あおい「あ〜、駄目だよ。入ってきちゃ」
あおいは通路に出た。
楓「な、何なんです?滅茶苦茶寒いんですけど」
あおい「そりゃぁ、−273℃しかないんだから、寒いだろうさ」
楓「ま、マイナス273℃!?」
フィール「絶対零度か・・・。中々面白い事をしてくれる」
あおい「さ〜て、もうイッチョやってきますかな・・・」
フィール「鬼だな、お前さん・・・」
あおいは東5ホールに入っていった。
その頃、地下牢。
リョウ「さっきからどうなってるんだ?」
ジン「映像の調子が悪いのではないかな?」
あすか「ここ、地下みたいだしね〜」
リョウ「いやいやいや、そういう問題ちゃうだろ」
ハヤト「どうやら、向こうでは相当凄い展開になっていやがるな・・・」
リョウ「恐らく映像を撮影していた監視カメラがやられた・・・か・・・」
ジン「そう考えるときっと奴らも相当戸惑っているな」
同時刻、会議塔司令室。
ザー!!
総帥「なっ!!東4〜6ホールに仕掛けた監視カメラまでやられただと!?」
真之介「おやおや、これはどうなっているんでしょうねぇ〜」
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