風紀41:ビッグサイトコロシアム
12月30日午前4時地下牢・・・。
リョウ「結局、4人全員捕まってはや3日か・・・」
あすか「そういえば、今日って何日だっけ?」
ジン「12月30日だな・・・。私とリョウ君が捕まったのが27日だから間違いない」
あすか「あと2日で年明けちゃうじゃん!」
リョウ「明けちまうな・・・」
そこに、真之介が現れた。
真之介「は〜い、元気でいらっしゃいますか?」
ジン「何の用だ?」
真之介「君達ここに居て暇だろうからテレビ持ってきましたよ」
リョウ「テレビ?・・・でも、ここ地下牢だろ?見れるのか?」
真之介「ご安心下さい。君達には監視カメラの映像を見せるだけですから」
ジン「監視カメラだと?」
真之介「今日起こるイベントを御覧になって頂きたいと思いましてね」
あすか「イベント?」
真之介「この我が暁団の本部に河原あおいを招待したんですよ」
リョウ「あおいを招待だと!?何の真似だ!?」
ジン「まぁ、待ちたまえ。それより、その映像で今我々が捕らえられてる場所が解るな・・・」
あすか「そっか・・・、ここが本拠地らしいからね」
真之介「それではご堪能下さいませ」
真之介はテレビ点けを牢屋の外に置いて去った。
ジン「こ、ここは!!」
リョウ「何だ?この逆三角の変な建物は?」
あすか「ジン、あんた知ってるの?」
ジン「国際展示場・・・東京ビッグサイト・・・」
あすか「国際展示場?」
リョウ「東京ビッグサイト?」
ジン「この形をした特徴的な建物だ。12月30日にあるイベントというと・・・コミケか!!」
リョウ「こみけ?」
ジン「コミックマーケット、所謂同人誌即売会だ。毎回10万人以上の人が集まる大規模な祭典だ」
リョウ「奴ら、何の為にそのイベントにあおいを・・・?」
ジン「解らん・・・。だが、その10万人以上の人間に被害を及ぼす程の何かをしようとしているのは確かだな」
暁団の本部の正体は乗っ取られたビッグサイトと明らかになり、そこに招かれたあおいはどうなるのか!?

風紀41:ビッグサイトコロシアム

午前8時30分、パラソニックセンター前・・・。



あおい「静野くんの情報ではこの行列に並ぶと・・・」
楓「それにしても凄い行列ですねぇ・・・」
フィール「一体何人いやがるんだ?」
あおい「年2回あって、その最終日には10万人以上の人が集まる程の祭典らしいよ」
楓「そもそも、こみっくマーケットというのがよく解らんなぁ〜」
あおい「簡単に言うと同人誌即売会というもので、漫画家に満たない人達の同人誌を直接売買する所みたいだね」
フィール「そういや、電車で変わった格好してたのがいたが、アレもココか?」
あおい「えぇ、コスプレ広場も西館屋上に用意されているので、そこで写真撮影とかするみたいですね」
楓「それにしても、よくそんな情報を入手しましたねぇ・・・」
あおい「いやぁ、ここに行くって言ったら、漫研の人達が色々教えてくれたんだよ」
フィール「じゃぁ、わざわざ4時間も早く着いた理由もこの行列に並ぶ為か・・・?」
あおい「ま、まぁ・・・。そういう事になりますね」

その頃、会議塔内部
総帥「おうおう、着てるのぅ」
このは「でも、この中から彼女を探し当てるのは難しくないですか?」
わかば「流石に多過ぎですよ〜」
真之介「豹牙、君でもやはり無理ですか?」
豹牙「フ、流石にな。・・・だが、奴は絶対に来る」
真之介「ほほぉ、随分と核心付いてますね」
豹牙「仮にも自分の仲間が捕まってる状態なんだ、あいつに見過ごせる訳ないさ」
真之介「なるほど・・・、君が言うなら間違いはないでしょう・・・」
豹牙「妙に物判りがいいな・・・」
真之介「なぁ〜に、私は貴方を仲間として信頼してるだけですよ(信頼なんてしてねぇけどよ)」
豹牙「ほぉ、そうか・・・(・・・真之介の奴・・・、何か俺の弱みになる事でも掴んだ様だな・・・)」
真之介「伊達に暁団ナンバー2の照合を得ている貴方だから信頼出来るんですよ(けっ、とっとと俺にナンバー2の座は渡してもらうぜ)」
豹牙「フン、まぁいい・・・。俺はあいつがどう出るか見届けるだけだ・・・」
このは「意外と仲がよろしいんですね〜、この2人」
わかば「そ、そうかぁ〜?寧ろ、凄く悪い様な・・・」
真之介「おっと、そろそろサークル参加の方々が入場してくる時間ですね」
総帥「天満姉妹!お前達の仕事だ、行ってこい!」
このは「かしこまり〜」
わかば「当然!」
2人は東館と西館に分かれて向かった。

そして・・・・。
アナウンス「これより、こみっくマーケット73を開催します」
パチパチパチパチパチ・・・・
アナウンスの後、拍手は鳴り響く。
フィール「な、何だ?」
あおい「多分、一般参加者が入れる様になったんですよ」
楓「やっと列が動きますね」
3人は列に沿って歩いていった。

10時20分・・・。
楓「なんとか入れましたね」
あおい「思っていたより早く入れてよかったよ」
フィール「やれやれだぜ。おい、河原!これからどうするんだい?」
あおい「とりあえず、10分前に東ホール1階通路待ち合わせでどうです?」
楓「よ、余裕ですね・・・」
フィール「まぁ、それが得策だろうな。まだ1時間半もあるしよぅ」
あおい「じゃ、あたし西館のオリジナル同人誌を見に行きますかなっと」
フィール「お?じゃぁ、俺は4階のコスプレでも見に行くかな〜」
あおい「あ〜、またメイド服の綺麗な人とか探そうとしてるんですね?」
フィール「フ、バレちまったか!ハッハッハ・・・」
そこに、
コスプレ♂A「はぁ〜い、ご・しゅ・じ・ん・さまぁ〜ん」
男A「ぎゃはははは・・・、上手いよお前」
コスプレ♂A「そう言って下さると嬉しいでっすぅ〜」
メイド服着た筋肉質の男を3人は目撃した。
楓「せ、先生・・・ああいうのありなんですか・・・?」
フィール「う〜ん、ま、まぁ色んな奴がいるからなぁ〜」
あおい「でも、流石にちょっと引くよねアレは・・・あはは」
フィール「ま、まぁ気を取り直して行こうぜ!!」
あおい「おう!!」
2人は西館へ向かった。
楓「まったく、変な人も・・・っていないし!?」
おたく横「急ぐんだな〜!「Dog or Meet」の同人誌が売り切れちゃうんだな!」
おたく縦「拙者は絶対スケブ貰ってくるでござるよ!!」
スタッフA「すみませ〜ん!会場内では走らないで下さ〜い!」
楓「うえ?」
ズダダダダダダダダダ・・・
楓「ぎゃぁぁあああっ!!流されるぅ〜!!」
楓は行列の波に飲まれ、東館に押し流された。

数分後、西館2ホール
あおい「(お?この人絵上手!)すみません、見せてもらっていいですか?」
男B「あ、どうぞどうぞ!見て行って下さい!」
あおいは同人誌を手に取ってみた。
あおい「フムフム・・・・。・・・・!!」
あおいは過激なシーンを見てしまった・・・。
あおい「・・・・(や、やばい・・・。相当強烈な18禁だ・・・)」
男B「いかがです?」
あおい「そ、そうですねぇ・・・。絵綺麗でいいと思いますよ」
そう言ってあおいは同人誌を戻し、そのサークルを後にした。
あおい「(危ない内容だったなぁ・・・。流石にあの人の本性を疑っちゃうよ」
そこに、
真理絵「お?おやおや、風紀委員長さんではありませんか」
あおい「げっ!(会いたくないのに会っちゃった・・・)」
真理絵「ちょうどよかった、ウチの新刊を見て行って下さりません?」
あおい「え〜っと・・・」
真理絵「生徒会長×中村先輩の成人向けや●い本と、風紀副委員長×虹谷君の24禁や●い本を出しましたの」
あおい「き、君・・・、まだ17歳だったよね〜・・・。風紀委員長の前でそういう発言は控えた方がいいんじゃないかな〜」
真理絵「何を言ってますか!!人に見ていってもらいたい同人誌を作るなら18禁以上でないと面白くないです!!」
あおい「いやぁ、そういう問題じゃないかと思うんだけど・・・・」
そこに、
静野「あ、風紀委員長さん。来てたんですね」
あおい「静野くん!!よかったぁ〜」
静野「部長、やおい本はあまり強引に売らないで下さいよ。色々問題になりますから」
あおい「そ、そうだよ!性格疑われるよ」
真理絵「ちぇ〜」
静野「あ、そうだ。風紀委員長!!学園祭で出した同人誌の続きあるんですけど、買っていきません?」
あおい「え?本当!?あの続き見たかったんだよね〜。買っていくよ」
静野「有難う御座います!」
真理絵「結局、今回も静野の方が売れてるのね・・・。私、部長なのに・・・」
あおい「あ、そうだ。静野くん!この近辺でオリジナルの面白い同人誌出してるサークル知ってる?」
静野「それなら、壁際サークルがいいですよ。買うのに時間はかかりますが、時々プロの漫画家も混じってますし」
あおい「そっか、有難う!」
あおいは壁際に向かった。

その頃、会議塔では・・・。
このは「東館、任務完了で〜す」
わかば「西館も成功しました」
総帥「そうか、ご苦労」
真之介「いやぁ、それにしても毎回毎回凄い人ですよね〜」
豹牙「下らん・・・。俺はあおいとやれると聞かされていなければ、参加する気もない計画だな」
真之介「ハハハ・・・、それは同感ですね〜。でもまぁ、万が一の場合もありますから」
豹牙「この10万人以上の人間が全員人質に出来る・・・からか」
真之介「ご名答!勝てばいいんですよ、勝てばね」
総帥「それに、豹牙。貴様は切り札だ、そう簡単に使う訳にもイカン・・・」
B.さくら「まぁ、黙って見てろって事だよね〜」
豹牙「フン、付き合っていられんな・・・」
豹牙は司令室を出ようとした。
真之介「何処に行くのです?」
豹牙「時間まで瞑想してくる。精神を集中させたいんでな」
真之介「やれやれ、小娘1人相手にそこまで真剣になれるものですね」
豹牙「嫌味言ってる暇があったら剣の素振りでもやったらどうだ?」
真之介「そうですねぇ〜、1時間半もありますからねぇ」
2人は司令室を出た。
わかば「相変わらず仲悪いなぁ・・・」
このは「でも、ウチの3強よ。本当はどう思ってるか解らないわ・・・」
B.さくら「それにしても、豹牙は何であおいに対してあんなに思い入れがあるんだろうなぁ・・・」

そして、11時50分になった。
あおい「そろそろ集合時間か・・・」
あおいは東館1階の2ホール前入り口に立っていた。
フィール「よぅ、来たぜ。メインイベントまでもうすぐだな」
あおい「えぇ、何がやりたいんだか知らないけどね」
フィール「おや?お嬢ちゃんがいねぇな?」
あおい「どっかで行列に飲まれてるんじゃないですかね?東6ホールの壁にゲームの絵師の同人誌を販売してるって聞くし」
フィール「そいつは凄ぇなぁ」
楓「やっと見つけた・・・」
あおい「楓ちゃん・・・。何か疲れてるみたいだね・・・」



楓「うっ・・・うわぁ〜ん!」
楓はあおいの胸に飛び込んだ。
あおい「楓ちゃん?」
楓「怖かったよ〜!!行列に飲まれたよ〜!!冬なのに汗臭かったよ〜!!ついでに踏まれたよ〜!!」
あおい「あはは・・・よしよし。君はこういう所不慣れだったからね・・・」
楓「うっ、うっ・・・」
あおい「楓ちゃん・・・。これから何が起こるかあたしにも解らない・・・。でも、今日絶対君のお兄さんに会わせてあげるからね」
楓「あおいさん・・・」
フィール「河原・・・いや、あおい・・・。本当にいいのか・・・?」
あおい「あたしもね、豹牙と決着つけなくちゃいけないんですよ。その為に来たんですから・・・」
フィール「そうか・・・」
あおい「それじゃ、あたしはこのままこの東2ホールに入っていくから、東1〜3ホールには入らないで下さいね」
フィール「お、おう・・・。何するか知らんが頑張れよ」
あおいはそのまま東2ホールに入った。

そして、正午!!
あおい「(よし、時間か・・・)」
あおいは頭に巻いていたバンダナを上に放り投げた。
あおい「イッツ、ザ・ショータイム!!」


同時刻、会議塔司令室。
わかば「総帥!!風紀委員長を東2ホールの真ん中で発見しました!!」
総帥「何!?」
真之介「ククク、飛んで火に入る夏の虫ですね」
豹牙「・・・あおい・・・」
真之介「それでは総帥!お願いします!!」
総帥「任せろ!」
パチン!!
総帥は会場内に暗示を掛けた。

場所を戻して東2ホール。
あおい「!!」
サークル参加者の様子がおかしい。
男C「うぉぉおおおおっ!!!」
男D「あの女だ!!あの女を狙え!!」
あおいに向かって、サークル参加者の集団が襲い掛かった。
楓「あおいさん!!」
フィール「駄目だ、下がれ。お嬢ちゃん!」
フィールは楓を抱きかかえながら壁の裏に回った。
あおい「フッ・・・・。絶対零度っ!!」
シャキーン!!

会議塔指令室。
わかば「!!も、モニターが消えた!?」
総帥「一体何が起こったのだ!?」
わかば「わ、解りません!!」
総帥「天満姉妹!!直ちに東館に向かって状況を報告しろ!!」
わかば「はっ!!」
このは「もし、そこで彼女に出会ってしまった場合はどうしましょう?」
総帥「お前達で仕留めろ。お前達のコンビネーションがあれば勝てるだろう!!」
このは「そうですね、あの紅蓮ちゃんも簡単に勝てましたし〜」
わかば「紅蓮くん・・・・」
このは「じゃ、いくよわかばちゃん!」
わかば「あ、待って!!今行く!」
双子はそのまま東館に向かった。

場所を戻して東ホール。
フィール「ちっ、何だこの煙は・・・」
楓「こ、これは・・・」
あおいは両腕を広げ、叫んだ瞬間、東1〜3ホール全体が凍りついた。
あおい「ふぅ、誰も傷付けずに数万人を相手にやるにはこれが一番得策だった。悪く思わないでね」
楓「一体、どうなって・・・」
フィール「こりゃぁ、見事な・・・・」



2人「寒っ!!!」
あおい「あ〜、駄目だよ。入ってきちゃ」
あおいは通路に出た。
楓「な、何なんです?滅茶苦茶寒いんですけど」
あおい「そりゃぁ、−273℃しかないんだから、寒いだろうさ」
楓「ま、マイナス273℃!?」
フィール「絶対零度か・・・。中々面白い事をしてくれる」
あおい「さ〜て、もうイッチョやってきますかな・・・」
フィール「鬼だな、お前さん・・・」
あおいは東5ホールに入っていった。

その頃、地下牢。
リョウ「さっきからどうなってるんだ?」
ジン「映像の調子が悪いのではないかな?」
あすか「ここ、地下みたいだしね〜」
リョウ「いやいやいや、そういう問題ちゃうだろ」
ハヤト「どうやら、向こうでは相当凄い展開になっていやがるな・・・」
リョウ「恐らく映像を撮影していた監視カメラがやられた・・・か・・・」
ジン「そう考えるときっと奴らも相当戸惑っているな」

同時刻、会議塔司令室。
ザー!!
総帥「なっ!!東4〜6ホールに仕掛けた監視カメラまでやられただと!?」
真之介「おやおや、これはどうなっているんでしょうねぇ〜」
豹牙「やはり、一筋縄とはいかないか・・・」
ピリリリ・・・ピリリリ・・・・
真之介「お?天満姉妹からの無線が着ましたね」
総帥「私だ。東ホール内で何が起こっているか報告しろ」
このは『は〜い、東ホール1階に着てま〜す。これは凄い事になってますねぇ〜』
わかば『お姉ちゃん・・・寒い・・・』
このは『という事で寒いで〜す』
総帥「報告になっておらんではないか!それに冬だから寒いに決まっている!!」
このは『あ・・・ははは・・・。そういうレベルじゃなかったりするんですよね』
わかば『総帥、これから報告する事は冗談に聞こえるかもしれませんが、真実なのでご了承下さい』
総帥「いいから話せ」
わかば『東ホール1階が完全凍結しているんです!!』
総帥「か、完全凍結だと!?」
真之介「流石に何かの冗談でしょう?」
豹牙「だが、わかばは最初に「冗談に聞こえるかもしれない」と言って了承を得ている。流石に冗談で済まされる問題ではないだろう」
真之介「ですが、一体何をしたらこうなるんでしょうね〜?」
豹牙「それは解らんが、東ホール1階は監視カメラが壊れる程の気温になっている事は事実と見ていい様だな・・・」
B.さくら「でもさぁ、監視カメラが壊れるって事は相当の低い気温って事だよね?」
豹牙「「絶対零度」・・・。なるほど、そういう事か・・・」
B.さくら「豹牙・・・、君さぁ・・・あおいの事になると性格変わるよね・・・」
真之介「そうなんですよ〜、最近特にそういう事多くて困ってます」
豹牙「俺はお前のやり方の方が迷惑だがな。見るに耐えん・・・」
真之介「芸術と言って頂きたいですねぇ〜」
豹牙「ふぅ、相変わらず付き合っていられないな・・・。・・・む?」
豹牙は1つの画面に目を向けた。
真之介「おや?どうしました?」
豹牙「あおいが居た。東ホールの2階通路だ」
総帥「何だと!?」
総帥も同じ画面を注目した。
総帥「おお、やっと見つけた。ちょうどいい・・・天満姉妹!」
このは『は〜い、何でしょう?』
総帥「河原あおいは2階の通路で発見した。今すぐ向かえ!」
このは『かしこまり〜』
総帥は無線を切った。
総帥「クックック・・・、天満姉妹のコンビネーション相手に何処まで耐えられるかな・・・」
真之介「なぁに、あんな小娘なんて、あの2人で充分でしょう・・・フフフフフ」
豹牙「・・・・(そう上手く行くとは思えんがな・・・)」

場所を戻して、東ホール2階通路。
あおい「ふぅ、とりあえずこの辺は大丈夫みたいだね・・・」
その時だった。
わかば「見つけた!!風紀委員長!!」
あおい「君は、確か!!」
わかば「河原あおい!!総帥の命に応じ、貴様を排除する!!」
わかばはあおいに向かって突っ込んでいった。
わかば「喰らえぇぇええっ!!ダッシュスライディング!!」
わかばはそのままあおいの足元を狙った。
あおい「ふっ!!」
あおいは咄嗟にわかばの蹴りを受け止めた。その瞬間!!
このは「甘いで〜す!!」
このはが飛び込んできた。
ドス!!
あおい「・・・・」
このは「え・・・!?」
わかば「な、何!?」
あおいは飛び込んできたこのはの腹部に左フックが入った。
このは「ぐっ・・・」
わかば「お姉、大丈夫!?」
このは「だ、大丈夫よ、わかばちゃん・・・」
あおい「残念だけど、ツメが甘かったのは君達の方じゃないかな?」
わかば「な、何だと!?」
あおい「理由は簡単さ、あたしは君達とは初対面じゃないって事だよ」
わかば「ぐっ、確かに2度も顔を見せていた・・・」
あおい「しかも、双子とくればフェイントくらい仕掛けても、可笑しくはないよね」
わかば「な、何てこった・・・。あの一瞬でそこまで読んでいたなんて・・・」
このは「でも、先輩。残念ですけど、それが解ったとしても2対1。先輩の不利は変わらないんですよ?」
わかば「そうさ!アタシらのコンビネーションは誰にも負けない!あんたにもな!!」
このは「じゃ、いくわよ〜わかばちゃん」
わかば「おう!!」
2人は挟み撃ちの状態であおいに襲い掛かった。その時だった・・・。
楓「残念だけど、そうもいかないよね」
フィール「まったく、その通りだな」
わかば「え!?」
シャキーン!!



フィール「チェックメイトだ」
楓「逃げ場はないよ」
2人の外側から乱入してきた楓とフィールは短刀と銃を突き付けた。
わかば「ひ、卑怯だぞ!!3対2なんて・・・」
楓「2対1で仕掛けたのはどっちだよ!!」
わかば「ぐっ!!後輩の癖に・・・」
楓「先生、このままこの2人を締め上げちゃいましょうよ!」
フィール「よし、やってやるか!お嬢ちゃん!」
あおい「・・・いや、いいよ」
あおいは楓とフィールを止めた。
フィール「どういうつもりだ?」
楓「あおいさん?」
あおい「この2人のターゲットはあたし1人。2人が手を出す必要はないよ」
楓「でも・・・・」
あおい「2対1だっけ?結構結構!2人がかりで遠慮なく掛かってきなよ!」
わかば「え?」
フィール「・・・フッ、そういう事か。退くぞ、お嬢ちゃん。俺達の出る幕はなさそうだ」
楓「え!?・・・よく解らないけど、解りました」
2人は双子を解放し、距離をおいて見学する事にした。

その映像を観ていた地下牢組は・・・。
あすか「さっきのって、楓!?・・・それと、あのおっさん誰?」
ジン「篠原先生か・・・。サングラス掛けてるが似ている」
リョウ「あおい・・・。何でこのメンバーで・・・」
ハヤト「どうやら、先輩の正体を楓に明かすつもりらしいな・・・」
リョウ「やはり、そうか・・・。ちっ、何てこった・・・」
ハヤト「俺だったら、絶対関わらせないのに・・・。河原は一体何を考えていやがる・・・」
リョウ「知らない方がいい事もあるだろうに・・・」
あすか「あ、あんたら・・・?」
あすかが不信そうに声を掛けた。
ハヤト「何だ?」
リョウ「どうした?」
あすか「息合いすぎ・・・。仲悪いのって嘘なんじゃ・・・」
ハヤト「な、何言ってやがる!俺はこいつの事なんて心の底から嫌いだぜ!」
リョウ「同じく!同じ空気吸ってるだけで鳥肌が立つ・・・」
あすか「あはは・・・(本当、付き合いきれないわ・・・)」
ジン「それにしても、2対1で本当にやる気なのか・・・」
あすか「あおいって言ったら聞かないからなぁ・・・」
リョウ「流石に卑怯にも程があるな・・・」
ハヤト「せめて、楓とコンビ組ますとかさせればいいものを・・・」
あすか「でも、あおいって一度決めた事は最後までやり通すし、卑怯な手には屈しないからなぁ・・・」
リョウ「・・・あすか、お前・・・。随分、あおいを高く評価してるんだな・・・」
あすか「当然でしょ!あたしは志村兄弟よりもあおいとの付き合い長いんだからね」
ジン「・・・そうだったな・・・」

場所を戻して、東ホール2階通路。
わかば「うりゃぁっ!!」
スカッ
このは「え〜い!!」
スカッ
天満姉妹の挟み撃ちコンビネーション攻撃が悉くかわされていた。
あおい「どうしたの?2人がかりで攻撃を当てる事すら出来ないのかな?」
わかば「こ、この野郎っ!!」
スカッ!!
わかば「ちくしょー!!アタシ達のコンビネーションで何で掠りもしねぇんだ!!」
あおい「程々にしておきなよ。当たりもしない攻撃を続けてると余計な疲労を負うだけだよ」
わかば「くぅ〜!!何で舐められてなくちゃいけねぇんだ!!」
このは「わかばちゃん、冷静に。とっておきの技でいきましょ!」
わかば「お姉・・・。・・・うん!いくよ!!」
あおい「ん?」
2人は挟み撃ちの状態から同じ技の連続技を乱舞攻撃を仕掛けた。
このは「いくわよ〜!!」
わかば「ダーククロスシスターズ!!」
しかし、
スカッ!スカッ!スカッ!!
あおい「へぇ、中々のコンビネーションだね」
わかば「(こ、この技も挟み撃ちの状態でありながらかわされてるなんて・・・)」
あおい「でも、このコンビネーションを崩す行為に出られたらどうなるかな・・・」
わかば「え?」
ガシッ!!
あおいは各々の手を2人の頭を掴んだ。
わかば「いてて、放せ!!」
ゴッチ〜ン!!
わかば「ぐあっ!!」
このは「うぐっ!!」
あおいはそのまま2人の頭をぶつけ合わせた。
わかば「こんの〜!!で〜い!!」
あおい「フッ・・・」
あおいは丁度いいタイミングでわかばの攻撃をかわした直後。
バキッ!!
このは「きゃぁっ!!」
わかば「え!?お姉!?」
あおい「やれやれ、仲のいい姉妹だと思ったけど仲間割れ?」
あおいが避けた時、丁度直線上に居たこのはにわかばの攻撃が当たってしまったのである。
このは「こんの〜!!」
バキッ!!
わかば「ぐおっ!」
このは「わ、わかばちゃん!?」
わかば「お姉、今本気だったでしょ?」
このは「ち、違うのよ!!避けた先にわかばちゃんが居たから・・・」
わかば「何だよ!アタシの所為な訳!?」
このは「何よ!先に仕掛けたのはわかばちゃんの方でしょ!!」
何と姉妹喧嘩が始まってしまった。
楓「あちゃぁ〜、完全に仲間割れしてるよ」
フィール「2対1の不利な状態では相手のコンビネーションを崩す事で有利に運べる・・・か。考えたな」
あおい「まぁ、ホトボリ冷めるまであたしには危害はこないよね」

同時刻、会議塔司令室。
総帥「な、何をやっている!!姉妹喧嘩なんてしてる場合じゃない!!」
B.さくら「この姉妹のコンビネーションもここまでだね」
豹牙「フッ、流石はあおいだな。この2人相手に易々とやられる様では面白くない・・・」
総帥「うぐぐ・・・、し・・・真之介!!」
真之介はいなかった。
総帥「真之介の奴!!何処へ行きやがった!?」
豹牙「便所行くとか言っていたな」
B.さくら「うん、この2人で充分と余裕こいてたし」
総帥「真之介〜!!あいつも使えんか・・・」

場所を戻して、東ホール2階。
わかば「だいたいお姉はね!!」
このは「何よ!!元はと言えば・・・・」
あおい「ふぅ、結構続くなぁ・・・。この姉妹喧嘩・・・」
その時だった・・・。
ズシュ!!
このは「ぐっ!!」
フェンシングの剣がこのはの肩を貫いた。
このは「こ、この剣は・・・」
フィール「な!?あ、あいつは・・・」
真之介「おやおや、いけませんな〜。貴女達がコンビネーションをあっさり崩される上、姉妹喧嘩とは・・・」
わかば「く、九条さん!?助けに来たんですか!?」
真之介「遠からず、そうなりますかね・・・。ですが、その前にやらなくてはならない仕事もありますが・・・」
フィール「や、野郎・・・」
楓「先生!?」
フィール「あいつは九条真之介!!暁団一卑怯で卑劣な戦略を得意とする嫌な奴だ。あまりの卑怯ぷりが上手いから暁団ナンバー3と呼ばれるくらいの実力者に君臨している」
あおい「卑怯で卑劣かぁ・・・。いるなぁ、あたしの知り合いにも・・・(細目のフェンシング使いか・・・。恐らく、こいつが生徒会を・・・)」
このは「し、真之介さん・・・やらなくてはならない仕事ってまさか・・・」
わかば「一体何ですか?」
真之介「決まっているじゃないですか〜。・・・失敗者の始末・・・」
わかば「!!」
フィール「や、野郎・・・。やっぱりやる気か・・・」
このは「し、失敗者の始末!?」
真之介「・・・という訳で貴女達には消えてもらいましょう・・・」
ザシュザシュザシュザシュザシュ!!
このは「ぎゃぁぁああああああっ!!!」
真之介はこのはを八つ裂きにしだした。
わかば「お姉ぇぇぇぇええええええっ!!」
楓「ひ、酷い・・・」
フィール「お嬢ちゃん、あまり見ない方がいいぜ。あの野郎のやり方は更に下品で見られたもんじゃねぇ・・・」
ドサッ
このはは真之介に八つ裂きにされ、倒れた。
わかば「お姉!!」
真之介「大丈夫、貴女も今すぐにお姉さんと一緒に逝かせてあげますよ。ククク・・・」
わかば「いやぁぁああああっ!!!」
このは「お、お願い!!わ、わかばちゃんに手を出さないで!!」
真之介「おや、まだ動けましたか・・・」
このは「私は殺されても構わない!でも、わかばちゃんはわかばちゃんだけは・・・」
真之介「いやぁ、いい姉妹ですねぇ〜・・・。仲良き事は良い事かな・・・と」
このは「真之介さん・・・」
真之介「決めました、貴女の目の前で妹さんに先に逝ってもらいましょう・・・ククク・・・」
わかば「え!?」
このは「や、やめて・・・」
真之介「なぁに、妹さんの綺麗な悲鳴をたっぷりと聞かせてあげますよ。クックック・・・」
わかば「!!」
このは「やめてぇぇえええええっ!!!」
シュッ!!
真之介はわかばに向かって、剣を向け刺し貫こうとした時だった。
ピシッ!!
真之介「何!?」
わかば「え・・・?」
あおい「・・・いい加減にしときなよ・・・」
あおいがわかばに向けられた刀を右手の3本の指で受け止めた。
楓「あ、あおいさん!?」
このは「か、河原・・・あおい・・・。何故・・・!?」
あおい「もう見ていられないよ、こういう卑劣な奴はさ・・・」
真之介「何ですか?褒め言葉を言うつもりで邪魔してるんですか?」
あおい「あんたみたいな奴見てると、あのムカツク銀髪男を思い出すから嫌なんだよね〜」
真之介「銀髪・・・、志村ジンですか・・・。彼と一緒にされたくないですねぇ・・・」
フィール「何か凄ぇ事言ってるな・・・。本人いたら、泣いてるぞ・・・」
楓「いなくてよかったですね。会長さん・・・」

同時刻、地下牢。
ジン「しっかり丸聞こえなのだがな・・・」
リョウ「ま、まぁまぁ・・・。銀髪って言ってもジンさんだけじゃないだろ」
あすか「いやぁ、でも昔からあおいってジンの事嫌ってたからなぁ・・・」
ハヤト「そもそもあいつの身近で銀髪と言うとジン以外いないと思うがな」
リョウ「お前ら冷たいなぁ、ジンさんはそんなに嫌な人じゃないってのに・・・」
あすか「あおいって結構執念深い所あるし、生徒会との付き合いを嫌がる事結構あるしなぁ・・・」
ジン「き、君達・・・、言いたい事があるなら私に向かってはっきり言いたまえ」
ハヤト「いいのか?」
ジン「・・・いや、やはり止めて頂く」
ハヤト「だろうな・・・」

同時刻、会議塔司令室。
総帥「流石は真之介。指示を出す前に現場に直行しているとはな」
B.さくら「真之介なら、あおいに勝てるかな?」
総帥「余裕だろう、アイツは私の部下の中で豹牙の次に強い男だからな」
B.さくら「豹牙、残念だったね。貴方の出番なさそうだよ」
豹牙「・・・そうはいかんと思うがな・・・」
B.さくら「え?」

場所を戻し、東ホール2階。
あおい「先生、彼女達をお願いします」
フィール「お、おう・・・」
フィールは双子を自分達の場所まで距離を置いた。
真之介「河原あおい・・・、何処までも私の作戦の邪魔がしたい様ですね」
あおい「なぁ〜に、あたしはただ卑怯で卑劣な男が嫌いなだけだよ」
真之介「いいでしょう、先に貴方を血祭りにあげて差し上げます」
あおい「・・・出来るものならね・・・」
真之介「シャオーッ!!」
真之介はあおいに剣を向けて突っ込んだ。
あおい「ふぅ・・・」
あおいはあっさり剣をかわし、
バキッ!!
真之介「ぐおっ!!」
左肘打ちを顔面に直撃させた。
真之介「ぐっ・・・。や、やりますねぇ・・・。こうでなくては面白くないですよ・・・」
あおい「そうだね、あたしもさっきの双子よりあんたの方が殴り甲斐があって嫌いじゃないかな〜。性格は嫌いだけど」
真之介「フッ!!シャァー!!」
シュッ!!
あおい「フッ!!」
バキッ!!
真之介「ウゴッ!!」
あおいの左膝蹴りが真之介の顎に入った。
あおい「せやっ!!」
ドカッ!!
あおいは左後ろ回し蹴りで真之介を蹴り飛ばした。
真之介「ぬぉっ!?」
ガシャーン!!
真之介はそのままレストランの窓を突き破った。
わかば「す、凄い・・・」
真之介「ククク・・・やってくれますねぇ」
真之介はレストランの窓で頭を切られ軽く流血していた。
真之介「いやぁ、効きましたよ。私をコケにしたのは志村ジンに続いて貴方が2人目ですよ・・・」
その瞬間、真之介の顔付きが変わった。
真之介「覚悟しやがれ、このクソアマがぁ!!」
わかば「し、真之介さん!?」
楓「うわっ、急に目付きも言葉使いも変わった!?」
フィール「ちっ、おしまいだ・・・。こうなった真之介は誰も止められねぇ」
楓「そ、そんなぁ・・・」
フィール「あおいの奴やっちゃならねぇ事やっちまったな・・・」
あおい「いやぁ、それがあんたの本性なんだ・・・。あんたらしくて良く似合ってるよ」
真之介「俺をこの姿にして、まともに生き延びた奴はいねぇ。勿論、志村ジンもな・・・」
あおい「いいよ、あんたみたいな男は本当に殴り甲斐があってやりやすそうだし」
真之介「ほざけぇっ!!」

同時刻、会議塔指令室。
総帥「フッ、少しはやる様だが、真之介をあの姿にしてしまったのは失敗だったな・・・」
B.さくら「初めて見るけど、凄いギャップだなぁ。真之介の奴」
豹牙「ふぅ、もう勝負は決まった様なものか・・・」
総帥「そう、真之介の勝ちにな!!」
豹牙「(総帥、アンタまだ解っていない様だな・・・。この対決、確実に真之介が負ける)」

場所を戻し、東ホール2階。
真之介「命乞いをしやがれ!!」
シュッ!!
真之介はより直線的にフェンシングで突っ込んでくる。
あおい「フッ!!」
バキッ!バキッ!!
真之介「ぐおっ!!」
あおいの左回し蹴りが2ヒットした。
あおい「今のはあんたにやられた生徒会の書記の烏丸さんと会計の二ノ宮君の分!」
真之介「何だと!?」
あおい「あんたには生徒会のみんなが味わった痛みをそのまま返してあげるよ・・・」
ドスッ!!
真之介「がはっ!!」
あおいの左フックが鳩尾に入った。
あおい「今のは出目金の分・・・」
ベキッ!!
真之介「ひぎっ!!」
あおいの掴み飛び膝蹴りが真之介の顎のクリーンヒットした。
あおい「今のは玲子ちゃんの分・・・」
シュッ!!バキッ!!
真之介「うぎゃぁっ!!」
あおいの左ストレートが真之介の口にヒットし、歯が数本欠けた。
真之介「いてぇ・・・・痛ぇよぉ・・・」
がしっ!!
あおいは真之介の胸倉を掴み、
あおい「せいやぁっ!!」
ドサッ!!
真之介「うおっ!!」
背負い投げを決めた。
あおい「これはゴードンの分・・・」
グシャ!!ボキッ!!
真之介「ぐぎゃぁぁああああああっ!!!」
あおいは真之介の胸を左足で思いっきり踏みつけ肋骨が数本折れた。
あおい「これが凛ちゃんの分・・・、そして・・・」
真之介「ひ・・・ひぃ・・・」
フィール「ジンの分の恨みか、相当キツいの来るぞ」
楓「容赦ないなぁ・・・」
ぺちょ。
あおいは優しくビンタをした。
あおい「これはジンさんの分ね」
フィール「随分とギャップがあるなぁ・・・」
楓「やっぱり、嫌いなんじゃないですか?生徒会長の事・・・」
フィール「違いねぇ・・・」

同時刻、地下牢。
書記と会計の仇をとったシーンを観戦。
ジン「あおい君、わざわざ彼らの分までしっかり仇を取ってくれるなんて・・・」
リョウ「ほら、あおいだって解ってるんだよ。ジンさんが最下層の部下にも気を使ってる所とか」
あすか「ただの口実に感じるんだけど・・・」
三銃士の仇をとったシーンを観戦。
リョウ「出目金はともかく、玲子の分が蹴りで、中村の分がストレートか」
あすか「というか、アレ歯が欠けたよ。痛そう・・・」
ゴードンの仇をとったシーンを観戦。
リョウ「お、背負い投げだ!」
あすか「自分より重い相手を背負うなんてやるなぁ・・・」
凛の仇をとったシーンを観戦。
リョウ「うわぁ、アレはヤバイだろう・・・」
あすか「絶対肋骨数本逝ったよ」
ジン「あおい君、中々洒落た事をしてくれる。凛が一番酷かったからな」
リョウ「何か、あの九条真之介って奴がものすごい悪人に見えてくる言い方だなぁ・・・」
あすか「いや、ものすごい悪人でしょ」
そして、ジンの仇をとったシーンを観戦(笑。
ジン「・・・あ、あおい君?」
あすか「やっぱ、あんた嫌われてるんだよ。結構な怪我してたのにアレは流石に加減し過ぎでしょ」
リョウ「あおい、お前って奴は・・・」
ジン「は・・・はは。本当に洒落た事をしてくれる・・・」
リョウ「ジンさんが切なく感じるのは気の所為かな?」
ジン「いや、本当に切ないのだがな」

場所は戻して、東ホール2階。



真之介「ぐおっ!!」
ドサッ!!
わかば「あの真之介さんが相手になってない・・・。アタシはあんなのとやり合おうとしていたの・・・?」
フィール「こいつは凄ぇモン見てるなぁ」
わかば「あの人、何なの・・・?もう真之介さんですら、相手にされない程格が違う人だったなんて・・・」
楓「あおいさん、かっこいいですぅ〜」
真之介「(ぐ・・・、このままじゃ、どう足掻いても勝てねぇ・・・)」
そこに、逃げ遅れた1人の少女を発見した。
少女「な、何!?何が起こって・・・!?」
真之介「うりゃ!!捕まえた!!」
少女「きゃっ!!いやぁ!!やめてぇ!!」
フィール「や、野郎・・・」
真之介「動くな!!動くとこのガキの命がないぞ!!」
真之介はその少女に刀を突き付け人質にした。
楓「ぐっ!こ、この卑怯者!!」
真之介「卑怯?ククク・・・、それは俺にとって最高の褒め言葉だぜ。忍者娘さんよぅ」
楓「な、何て奴なんだ・・・。もう異常だ・・・」
あおい「・・・」
真之介「形成逆転だなぁ!俺の勝ちだ!!ウキャキャキャキャ!!」
あおい「・・・それが?」
真之介「え?」
あおいは人質を目の前にして、全く動揺していない。
あおい「別に何の縁もない子を人質に取られたくらいで、あたしが動けなくなるとでも思ったの?」
真之介「て、てめぇ・・・本気か!?」
フィール「お、おい。あおい!?」
あおい「やりたければ、やれば?」
楓「そ、そんな・・・、あおいさん!!」
わかば「まさか、風紀委員長がここまで冷酷だったなんて・・・」
あおい「・・・ま、やれる訳ないけどね〜」
真之介「え!?」
シュッ!
あおいは一瞬で真之介の刀を持った手を掴んだ。
真之介「な、何!?」
あおい「悪いね、あたしはどっちも助けるという選択をさせてもらったよ」
ぐぎっ!!
真之介「ぐぉぉっ!!」
真之介は軽く捻られた腕を痛そうに抑えている。
あおい「もう、大丈夫だよ。今のウチに逃げな・・・」
少女「うん!お姉ちゃん有難う・・・」
少女は去った。
わかば「な、何て奴なの・・・。もう、ただ強いだけじゃない・・・。精神的にもかなりのものだったんだ・・・」
真之介「くっ、この手が通じないなんて・・・」
あおい「さぁて、次はどんな手で来る?」
真之介「くっ・・・」
わかば「え!?」
真之介は跪き、
真之介「申し訳ありませんでした!!俺は・・・いや私は何て酷い事を心からお詫び申しあげます!!」
・・・土下座した。
楓「かっこ悪いなぁ、土下座しだしたよ」
フィール「相変わらず、プライドの欠片もねぇ野郎だぜ」
あおい「・・・」
真之介「私は心を入れ替えます!!貴女の誘拐された知人を全員解放します!!総帥の弱点も教えます!!だから、どうか!!」
楓「何か、随分といい奴やん!」
フィール「おい、どうするんだ?あおい」
わかば「やっぱ、このくらいで勘弁してあげるんですね?」
あおい「・・・・」
グシャ!!
真之介「グギャァァッ!!」
あおいは真之介の右手を踏み付けた。
フィール「お、おい!?お前さん、何を・・・」
楓「よ、容赦ないな・・・」
真之介「い、痛いじゃないですか。な、何をするんですか!折角土下座までして改心したというのに・・・」
楓「そうですよ!流石に今のは酷いです!」
あおい「・・・それじゃぁ、一つ聞いていいかな?九条真之介さん」
真之介「な、何だ!?」
あおいは真之介の右の袖の中からナイフを出した。
あおい「この隠しナイフは何のつもりなのかな?」
楓「か、隠しナイフ!?」
真之介「い、いや、そ・・・その・・」
あおい「土下座までして、改心したと見せかけて、油断した所を狙って返り討ちにするつもりだったんでしょ?」
わかば「な、何でそこまで読んでいるんだ!?」
あおい「ん?何でって、右の袖から何か光った様に見えたからもしかしたらって思ってね」
フィール「へっ、何て洞察力してやがる」

同時刻、会議塔司令室。
総帥「な、何故だ!!真之介がまったく相手にされていないだと!?」



B.さくら「どんな卑怯な手段も通じないって感じだね」
総帥「しかも、私の弱点だと!?真之介の奴・・・何を掴んでいたのだ!?」
B.さくら「ただのハッタリじゃないかな?」
総帥「ぐぐ・・・っ。豹牙!!」
シーン。
総帥「む?豹牙はどうした?」
B.さくら「さっきの戦闘シーンを見ている途中で出て行ったよ」
総帥「フッ、豹牙め。最初から真之介が負ける事を予測していたな・・・」

場所は戻して、東ホール2階。
真之介「ひ、ひぃ!!も、もう本当にか、勘弁して下さいよ〜!!」
あおい「ダメだね、あんたみたいな卑怯な男相手だと、少しでも気を抜けば命取りになるからね」
楓「もうコイツは情けないとしか言い様がないですね、先生」
フィール「まったくだ、ここまで骨のない野郎だったとはな」
その時だった。
あおい「はぐっ!!」
あおいは左目を痛そうに押さえた。
楓「え!?あおいさん?」
真之介「な、何だ!?俺は何もしてねぇぞ!?」
フィール「おい、どうした!?」
楓「あ、あおいさん!?その目・・・」
あおい「く・・・」
フィール「左目が金色に変わった・・・!?お前さん、一体これは何が!?」
真之介「ひ、ひっ!そ、その目・・・まさか・・・」
フィール「・・・真之介、何か知ってるのか!?」
真之介「ひょ、豹牙・・・。豹牙と同じ色の瞳・・・」
楓「え!?お兄ちゃん!?」
そこに・・・。
豹牙「フッ、やはり・・・こうなったか・・・」
あおい「やっと出てきたか・・・、豹牙!!」

ついに出てきた、焔豹牙。あおいと豹牙との関係に決着は着くのか!?

続