あくる日の放課後・・・。
カイ「僕は君とは愛想が尽きました」
リョウ「お互い様だ、俺もお前とは絶好だ!」
あおい「か・・・カイくん!リョウ!」
そう、風紀委員会の仲の良かったこの2人が理由も解らず喧嘩を始めていた・・・。
風紀5:男の友情と犬猿の仲
それは、今朝の事・・・。
女子生徒B「きゃ・・・花瓶が・・・」
リョウ「ん?」
パリ〜ン
リョウ「いてっ」
カイ「頭に花が・・・」
女子生徒が走ってきた。
女子生徒B「す・・・すみません。大丈夫でしたか?」
カイ「なぁに、大丈夫ですよ。彼の頭が丈夫ですから」
女子生徒B「ほ・・・」
カイ「それにしても、よく育った花ですね。君の管理がいいからですかな?」
女子生徒B「そ・・・そんな事ないですよ・・・ふふふ」
リョウ「おいコラ!俺は無視かよ!」
カイ「おや、まだ頭に花を乗せていたんですか?リョウ」
リョウ「お前なぁ、ちょっと冷たいぞ・・・」
とまぁ、今朝こんな事があったからか、この2人急に仲が悪くなったそうだ・・・。
時を戻し、放課後の風紀委員室・・・。
カイ「あおいさん、僕は報告書を生徒会室に提出してきますんで、勝手に閉めちゃっていいですよ」
あおい「あ、うん。会長によろしくね」
魁斗は風紀委員室を出て行った。
リョウ「そうだ、美雪ちゃん。放課後、お茶してかないか?」
美雪「え?急にどうしたんですか?」
リョウ「いや、こないだの雨の日に中村が教えてくれた店さぁ、結局あの日委員長に付き合わされて美雪ちゃん行ってないだろ」
美雪「あ、えぇ」
リョウ「あそこ、結構ケーキも紅茶も意外とイケたからさ。いつか誘おうと思ってたんだよ。あそこそんなに高くないしおごるよ」
美雪「本当ですか!?じゃ、遠慮なく・・・」
あおい「あ、お二人さんデート?先帰っちゃっていいよ。あたし、まなちゃんと誠也くん待つから」
リョウ「そうか、すまないな」
美雪「有難う御座います。河原先輩」
リョウ「んじゃ、行こうか」
美雪「はいっ!」
あおい「いってらっしゃ〜い」
リョウと美雪が出て行った。
あおい「どうでもいいけど、3人ともドアくらい閉めて欲しいなぁ・・・」
ガラガラガラ・・・ベジン
あおい「ん?」
誠也「委員長さん、顔痛いっす」
誠也はドアに鋏まれた。
あおい「あ、ごめんごめん。小さくて見えなかった」
誠也「失礼だなぁ・・・」
あおい「あれ?まなちゃんは?」
誠也「あぁ、さっき生徒会に呼ばれて行きましたよ」
あおい「へぇ、珍しい時もあるもんだなぁ・・・」
まなみ「あれ?何やってんの?」
あおい「あぁ、おかえり」
まなみ「あおちゃん、また誠也くんいじめてるでしょ〜」
あおい「いじめてないよ。ははは」
誠也(充分いじめだよ)
あおい「あ、そういやカイくんは?」
まなみ「あぁ、カイちゃんはすれ違いで帰っちゃったよ。って、あれ?リョウちんとみゆたんがいないね」
あおい「あぁ、あの2人先帰ったよ。今いるのあたし達だけ」
誠也「どうします?」
あおい「う〜ん・・・。まぁ、報告書も提出したし、上がろうか」
まなみ「わ〜い」
誠也「いいのかなぁ・・・」
あおい「いい訳ないんだけどねぇ・・・」
結局、風紀委員会は早く上がってしまうハメになってしまった。
数日後・・・
生徒会室、ジンが中村を呼び出した。
中村「会長様、何ですか?」
ジン「スマンな、中村。君に頼みがあるんだ」
中村「風紀委員スか?」
ジン「流石は飲み込みが早くなったな」
中村「俺自身、会長様の呼び出しを待っていた所スから」
ジン「では、例の事件の事を上手く仕留めたい。魁斗をここに呼び出して、神崎亮には魁斗が部屋を出次第命令を伝えてきたまえ」
中村「了解!」
ところ変わって、風紀委員室。
あおい「はぁ、美雪ちゃん、疲れないの?この冷戦見届けていて」
美雪「別に疲れませんよ。寧ろ、神崎先輩が私に振り向いてくれる様になったので、逆に嬉しいかなって」
あおい「気楽だねぇ、片方だけに慕っていられるのは。中立の立場に立たなくちゃいけない身分はツライよ」
美雪「ところで河原先輩」
あおい「ん?何?」
美雪はあおいの耳に口を当てて小声で・・・。
美雪(志村先輩に告白したんですか?)
あおい「す・・・する訳ないでしょ!!」
カイ「どうしました?」
あおい「な・・・何でもないよ・・・」
美雪(まったく…素直じゃないわね)
あおい「素直じゃなくて結構!」
美雪「勝手に心読まないで下さい」
ガラーッ!
中村が入ってきた。
中村「おいおい・・・。腑抜けてるって噂は冗談じゃないみたいだなぁ・・・」
あおい「嫌がらせに来たの?中村」
中村「魁斗!会長さんがお呼びだぜ」
カイ「兄さんが?」
あおい「珍しいね、あたしじゃなくてカイくん呼ぶなんて」
中村「副会長なんだしいいんじゃねぇの?」
あおい「そうだね・・・」
カイ「じゃ、行ってきますね」
魁斗は風紀委員室を出て生徒会室に向かった。
中村「さてと・・・」
あおい「何?帰るの?」
中村「もう1つ用事があるんだよ」
あおい「あんた相当使われてるね」
中村「うるさいよ」
あおい「まぁ、いいからあたしに用なんでしょ?用件は何?」
中村「いや、今日はあんたには用はないんだ。神崎いねぇか?」
リョウ「ん?俺か?」
中村「会長さん直々に命令だ。中庭で不良グループが集会やってるんだが、教師が返り討ちに遭ってて困ってるらしい」
リョウ「それで、俺に?」
中村「あぁ、武力で沈めて良しと許可も出ている」
リョウ「いいぜ、引き受けてやるよ。最近機嫌悪い所だったからいい憂さ晴らしになりそうだ」
リョウと中村は風紀委員室を出て行った。
あおい(何か嫌な胸騒ぎがしてきた・・・。絶対ただ事じゃ済みそうもないような予感が・・・・)
美雪「河原先輩?」
あおい「美雪ちゃん、まなちゃんと誠也くんとここから離れないでくれる?」
美雪「どうしたんですか、急に?」
あおい「あたし、ちょっと気になるから見てこようと思うんだけど、下手に人質とかにされちゃうと困るからさ」
美雪「・・・解りました、私が人質になったら神崎先輩が動きにくくなりますからね」
あおい「2人とも、美雪ちゃんの言う事ちゃんと聞くんだよ。あたしが戻るまで危険だから帰っちゃ駄目だよ」
まなみ「は〜い」
誠也「委員長さんも気をつけてね」
あおい「あたしは大丈夫だよ」
あおいはリョウの後を追い、中庭付近へ行った。
永吉「か・・・神崎っ!逃げろ・・・この数じゃまともにやりあって勝てる相手じゃねぇ」
リョウ「先生・・・。悪いけど、そういう訳にはいかないんでな。これは俺の責任だ、武力行使の許可が出たんだ。後は俺に任せてくれ」
不良生徒C「んだ?てめぇは」
リョウ「怪我したくなければ、降伏して帰れ。忠告は1度しか言わん・・・」
不良生徒C「あぁ?寝ぼけてんのか?てめぇ」
リョウ「仕方ないな・・・」
不良生徒C「寝言は寝てから言いやがれっ!!」
リョウ「ふっ!」
リョウは不良生徒のナイフを持った手の手首を掴んだ。
リョウ「ナイフか・・・。お前が扱うにはまだまだ早いぜ」
不良生徒C「んだと?」
グギッ!
不良生徒C「ぐぎゃぁぁああっ!!」
リョウ「言った筈だ、怪我したくなければ帰れとな・・・」
不良生徒D「てめぇ!よくも」
リョウ「今のうちに逃げたらどうだ?」
不良生徒D「あんたの噂は聞いている。だがな、この数相手じゃ勝てねぇだろ?帰るのはあんたの方じゃねぇのか?」
バキッ!
不良生徒D「は・・・・鼻がぁ・・・」
リョウ「この数じゃ勝てないか・・・。手加減しなければいいだけだ・・・」
不良生徒D「手加減だと?」
リョウ「ちょっと脅かしてやるか・・・」
リョウの掌から青白い光が集まってきた。
不良生徒D「な・・・何の真似だ?そりゃ」
リョウ「青龍拳っ!」
ズドーンッ!
リョウの手から青白い光が飛び出した。
リョウ「どうだ?降参する気になったか?」
不良生徒E「まじぃよ!逃げようぜ」
不良生徒F「あぁ、あんな恐ろしいのに巻き込まれてたまるか!」
不良生徒達が逃げる様とした時だった。
カイ「シューティングハリケーンッ!!」
不良生徒E「ぎにゃぁぁあああっ!」
魁斗の巨大なかまいたちに逃げようとした不良生徒達が飲み込まれ大半の不良生徒を薙ぎ倒した。
リョウ「か・・・カイっ!?」
カイ「リョウ・・・?(そうか、兄さんの奴・・・)」
中庭の外で2人の様子を見るあおいの所にジンがやってきた。
ジン「どうやら、間に合ったみたいだな・・・」
あおい「やっぱり、カイくんもここに来させたんですか・・・」
ジン「今回の件の責任は全て魁斗が原因だ。失敗して他の生徒を巻き込めばそれだけの代償を全て魁斗が1人で背負う事になっている」
あおい「カイくんが何をしたんですか?」
ジン「何もしていない」
あおい「会長?」
ジン「何もしていないのが罪なのだよ。奴は神崎君と喧嘩をして君の判断までも狂わせた」
あおい「だったら、リョウにも否はあるじゃないですか」
ジン「身分上、上の者が責任を持つ。社会の基本だ。この生徒達を全員捕獲出来なければ、魁斗の代償は大きい。他の生徒が巻き込まれれば余計に」
そんな中、リョウとカイは口喧嘩をはじめる。
リョウ「お前なぁ、ちょっとやり過ぎじゃないのか?反省してる奴くらい逃がしてやれよ」
カイ「他の生徒の安全の為、矢も得ない行為です」
リョウ「こいつらだって1人の生徒だ。無駄な怪我人を増やしたくない」
カイ「だからと言って一般生徒が人質に取られたらこっちが身動き出来なくなります」
リョウ「お前、ちょっと冷たくないか?」
カイ「リョウが甘いだけです」
2人が喧嘩してる隙に1人の不良生徒が・・・
不良生徒G「ひゃぁはははははっ!くらえぇぃ!」
釘バットを投げた。
カイ「なっ!?」
リョウ「え?」
あおい「あ・・・危ないっ!」
ゴスッ!
あおい「あうっ・・・」
リョウ「い、委員長!?」
カイ「あおいさん!!」
あおいはリョウとカイをかばい後頭部に釘バットを思いっきり受けてしまった。
リョウ「い、委員長・・・。何てこった・・・。俺達をかばって・・・。出血も凄いぜ、とりあえず保健室に・・・」
カイ「・・・・」
カイはメガネを外した。
リョウ「おい、カイ!」
カイ「君の甘さには反吐が出るよ。他の生徒があおいさんみたいになりたくなければ、他の不良も片付けろ!」
リョウ「お、おい!カイ!!」
不良生徒G「喰らえっ!」
不良生徒がまた釘バットを投げた。
カイ「甘いっ!」
カイは手刀だけで釘バットを粉砕した。
不良生徒G「な・・・何だと!?」
カイ「ふっ!」
バキィッ!
カイは不良生徒を裏拳で吹き飛ばし、窓ガラスに叩きつけた。
不良生徒G「い・・・いてぇ・・・。なっ!?」
カイ「はっ!」
ゲシッ!ゴスッ!
不良生徒G「ぎゃぁぁああっ!」
カイは相手に休む暇も与えずに顔面に飛び膝蹴りで追い討ちを仕掛け大ダメージを与えた。
カイ「サマーソルトハットトリックッ!」
ガッシャーンッ!
カイはサマーソルトを連発し、更に追い討ちを掛け、窓ガラスを破壊した。
不良生徒G「ピクピクピク・・・・」
カイは虫の息状態の不良生徒の首を掴んで持ち上げた。
不良生徒H「ま・・・まじぃよ。コレ・・・・」
殺意リョウ「グ・・・グォォオオオオオ!!!」
不良生徒H「な、何だ!?」
殺意リョウ「心ノ臓ッ!止メテクレルッ!」
不良生徒H「ひ、ひぃぃっ!こっちも壊れてやがるっ!」
不良生徒I「こ・・・殺される・・・」
殺意リョウ「逃ガサンッ!!」
不良生徒I「た・・・助けて・・・。ひぎゃぁぁぁあああああっ!!!」
リョウは目の色を変え、素早く回り込み逃げる不良生徒達を片っ端から叩きのめしていった。
殺意リョウ「マ・・・マダダ・・・マダ終ワッテハ、イナイ・・・」
リョウから異常な殺意が発しられた。その時、
あおい「い、いい加減にしなさいっ!」
ブァチィィィン!!
あおいの強烈なビンタで2人が正気に戻った。
カイ「あおいさん、痛いじゃないですかぁ」
リョウ「こんなに痛いビンタは初めて喰らったぜ」
カイ「うわぁっ!何て酷い」
リョウ「こりゃ、ほとんどが死にかけてるじゃねぇか」
あおい「あ・・・あんた達、記憶がないの?」
カイ「いやぁ、キレるとどうも・・・」
リョウ「ははは・・・記憶がないんだよなぁ・・・」
あおい「まったく、やり過ぎだよ・・・」
トスッ
あおいはリョウの胸に倒れかがった。
リョウ「い、委員長?」
カイ「マズイ!さっきの出血で無理に動いたから・・・」
リョウ「とりあえず、保健室に運ぶぞ」
あおいはリョウに抱き上げられ、保健室に行ったが、あまりの出血で救急車で病院に運ばれた。
美雪「神崎先輩!話は聞きました」
リョウ「俺は誰にも話してないけど」
ジン「私だ。お前達の活躍ぶりを見させて貰った」
リョウ「会長さん」
ジン「あおい君は大丈夫なのだろうな?」
カイ「命に別状はないそうです」
美雪「まなみちゃんと誠也くんは帰らせておいて、河原先輩の家の方に連絡を取っておきました」
リョウ「そうか、面倒かけたね」
ジン「彼女は意外としっかりしていたよ。私がこの事を報告しても動揺せず、冷静に判断行動が取れた」
カイ「・・・兄さん・・・」
ジン「魁斗、神崎君。お前達はやり過ぎた。数名の生徒が大怪我をして病院に運ばれた。その罪は償ってもらう」
リョウ「今回は俺達の責任だ。どんな刑でも受けるつもりだ」
ジン「潔いな・・・。2人とも謹慎1週間だ。私が直々に校長に頭を下げ、刑を軽くしてもらっておいた」
カイ「兄さん・・・」
あおいの手術室から1人の看護婦が出てきた。
看護婦A「すみません、どなたか輸血の出来る方いませんか?」
カイ「まさか、血が足りないのですか?」
看護婦A「えぇ、注射器2本分程・・・」
カイ「でしたら、僕の血を使って下さい」
リョウ「いや、委員長は俺の責任だ。俺の血で」
看護婦A「でも、あなた達血液型は・・・?」
カイ「B型です」
リョウ「O型です」
スパーン!
2人は看護婦にハリセンを喰らった。
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