風紀9:揺れる恋心と潮風に乗った別れ(前編)
 7月28日 新潟県柏崎市
まなみ「わぁ〜!海だぁ〜!」
美雪「潮風が気持ちいいですね」
リョウ「あぁ、来てよかったな・・・」
あたし達風紀委員会はみんなで海に来ていた。ゴウくんの実家で安く宿泊させてもらえるので、みんなで押し掛けたのだった。

風紀9:揺れる恋心と潮風に乗った別れ(前編)

7月18日 華水神高校 風紀委員室
あおい「・・・と、いう訳で10日後我が風紀委員会は臨海合宿へ行きます」
誠也「委員長さん、何か妙に旅費が安いんだけど・・・」
リョウ「あぁ、委員長の従弟の祖父母が旅館の息子でさ、半額にしてくれたんだよな」
あおい「そう、これから混むって時にわざわざ空けてくれたんだから行くしかないっしょ!」
葉月「せや、水着新調せんと!まなピー、今日帰りに寄ってかへん?」
まなみ「行く行く!」
美雪「私もいいかしら?咲崎さん」
葉月「ええでええで!3人で行こな!美雪はん、ナイスバディーやさかい、どんなサイズの水着か見てみたいわ〜」
ゴリ「ところで、あおいどん。教師は誰もついて行かないでごわすか?」
あおい「あぁ、プライベート感覚で行きたいなぁ、って思ってね」
カイ「心配はいりませんよ。あおいさんは兄さん以上に教師に信頼されてますし」
リョウ「でも、委員長が怖くて、問題行為を起こせなくなったって聞くぜ」
カイ「先月の問題教師の件と2週間前の警視正の件ですね」
リョウ「あの二の舞が怖いとかで、迂闊に生徒に手が出せないんだとよ」
あおい「いいんじゃないの?汚い大人にトドメを刺せたんだし」
リョウ「本当に危険な女だな・・・」

そして、10日後・・・。
ガッタン・・ゴットン・・・・・
電車の中。
リョウ「・・・おい」
あおい「何?」
リョウ「1つ聞くけど、何で・・・写真部の部長が混じってるんだよ!?」
写真部部長「ども〜」
あおい「あぁ、こないだの事件協力のお礼にと思って誘ったんだよ」
写真部部長「綺麗な記念写真とか撮りたいだろ?神崎」
リョウ「確かに、シローとが撮るよりはプロに撮ってもらいたいよな・・・」
柳「この度はお誘い頂感謝します・・・」
あおい「いいって、大勢で来て欲しいって、ゴウくん言ってたしね」
祥子「美雪〜、それにしても随分賑やかな委員会になったな」
美雪「えぇ、あれから色々なきっかけで増えてしまったのよ」
祥子「特にこのデカいのなんて存在自体が面白いじゃん」
ゴリ「おいどんの事でごわすかな?」
リョウ「おい、カイ・・・。あの2人って、委員長と美雪ちゃんが救った子だろ?」
カイ「普段は2人とも美雪さんの友達になってるそうですよ」
リョウ「今回の旅行で何か起こると面白そうだな・・・」
カイ「そうですね」
あおい「不穏当な発言はよしてよね。あたしは個人的に何の事件も抱えずに有意義にやりたいんだから」
カイ「・・・だ、そうですよ」
リョウ「まぁ、いいんじゃねぇの。委員長は普段から忙しいんだし、たまにはハメ外してゆっくりすれば・・・」
あおい「あんたはハメ外し過ぎない様にね」
リョウ「俺よりはあすかだろ・・・。あいつ、絶対夜酒とかやりそうな雰囲気だし」
あすか「し、し、しないわよ!」
リョウ「・・・な」
あおい「・・・・あすかって本当に可愛い性格してるよね」
あすか「な、何よ突然」
リョウ「顔に出てるんだよ、お前」
あおい「あすかとババ抜きやったら絶対勝てそうだよね」
あすか「失敬な!」
葉月「あすか先輩、ババ抜きやらへん?」
葉月が乱入してきた。
あすか「急に何よ!はづ坊」
葉月「いやぁ、さくら先輩が強くて勝てへんやねん。実姉のあすか先輩なら勝てると思うてな」
リョウ「やめとけ、はづ坊。こいつババ抜き凄ぇ弱いから」
葉月「そうなん?あすか先輩」
あすか「何言ってるのよ、リョウ!あ、あたしは仮にもさくらの姉よ。姉が妹に負ける訳ないでしょ!」
あすかは葉月に連れられ、ババ抜きをしに行った。
リョウ「ところでカイ」
カイ「何でしょう?」
リョウ「こういう雰囲気だと、会長とか中村とか来そうな予感がするんだけど・・・」
カイ「あぁ、心配は要りませんよ。生徒会は丁度ハワイでバカンスとか言ってましたから・・・」
リョウ「また随分と格差があるなぁ・・・」
あおい「会長はあたしより頭いいから金銭管理が上手いんだよね」
カイ「生徒会予算に余裕があると海外旅行とか平気で・・・」
あおい「あたしは、ハワイよりひなびた感じの旅館で日本の静かな海を満喫するのが好きだなぁ・・・」
リョウ「13人もいると修学旅行の1組の班ってイメージもあるけどな」
あおい「あたしはそういうの好きだよ。落ち着くし」
カイ「僕もあおいさんの意見に賛成ですね。無理に疲れる旅行は好きじゃありません」
リョウ「フ・・・。そうだな、俺も修学旅行はまともに出来なかったし、いい機会だよ」
あおい「何か、あたし達3人って似た者同士だよね」
リョウ「性格は全然違うのにな」
カイ「兄さんも面白いとか言ってましたしね」
さくら「何、ジジ臭い事言ってるの?3人共」
ババ抜き1番抜けのさくらが話しに入ってきた。
リョウ「そういや、あすかは?・・・・だいたい想像付くけど」
さくら「見事に落ち込んでるよ」
リョウ「やっぱりな・・・」
4人は爆笑した。
まなみ「あ!海が見えてきた!」
誠也「お、綺麗な青い海だね。先輩、1枚お願いします」
写真部部長「おう!まかせときな」
パシャ!
葉月「あ〜!まなピーずるいで!ウチもウチも」
写真部部長「両手に華か、羨ましいねぇ・・・虹谷よぅ・・・」
誠也「先輩も彼女とか作ればいいじゃないですか!」
写真部部長「そうだな、誰かに声掛けてみるか・・・」
誠也「2年生なんて美人揃いですよ。嘉藤先輩は彼氏付きだけど」
写真部部長「そうだなぁ・・・」
写真部部長はアルバムを持って、2年女子の3人の所へ行った。
祥子「何よ?」
写真部部長「は・・・羽山さん!お・・お・・・俺と・・・」
柳「はい?」
祥子「だっせぇ・・・。今時告白かよ」
美雪「駄目よ、祥子ちゃん」
写真部部長「俺の・・・撮った自然の写真見ないか?」
祥子「へ?」
美雪「あら?」
誠也「おい!?」
柳「えぇ、喜んで・・・」
写真部部長「やった〜!!虹谷、俺やったよ」
誠也「やっちゃいましたね・・・」
葉月「部長はん、それ・・・告白ちゃうやろ・・・」
誠也「写真見せてあげただけというのでは?」
写真部部長「な・・・何をいう!これがまず第一歩となるのだ!」
2年女子達がアルバムを見ている。
柳「・・・綺麗・・・」
祥子「へぇ・・・結構綺麗に撮れてるじゃん」
美雪「流石は写真部の部長さん・・・ね」
誠也「よかったなぁ、誉められてるよ。部長さん」
写真部部長「あぁ・・・」
誠也「部長さん?」
写真部部長「・・・羽山さん・・・綺麗だなぁ・・・」
誠也「おい、コラ!」
写真部部長「あ?何だ?」
誠也「さっきから何ボーっとしてるんスか?」
写真部部長「な・・・何でもねぇよ!」
柳がアルバムを持って来た。
柳「写真部の部長さん、アルバム有難う御座いました・・・」
写真部部長「いやぁ、何の何の!」
柳「いい写真が沢山あって、良かったです」
写真部部長「あ、そうだ!今度、俺と色々な写真撮りに山とか自然が一杯ある所に行ってみないか?」
柳「えぇ、是非!」
写真部部長「うぉー!やったぜ〜!!」



誠也「おめでとう・・・・」
葉月「ホント、おめでたい人やね」
アナウンス「柏崎〜柏崎」
あおい「みんな降りるから準備して〜」
あおいはみんなに声を掛け、電車を降りた。

あおい「さて、着いたよ」
海の家・嘉納荘。
あおいが案内した先には日本の風情漂う、落ち着いた感じの旅館だった。
葉月「ウチの家くらいの広さやなぁ・・・」
あすか「えぇ!?はづ坊ってそんなに金持ちだったの?」
ゴリ「そりゃぁ、有名な陰陽師の家でごわすからそれなりは・・・」
あすか「今度、はづ坊んち遊びに行っていい?」
葉月「お盆に帰るやさかい、一緒について来ればええやん。居候組とあおい姉ちゃんも行く事になっとるし」
リョウ「幽霊とか出そうだよな」
あすか「やっぱ止めとくよ。両親の墓参りに行くし〜」
あおい「あすか〜、置いてくよ」
あすか「ま、待ってよ!」
あおいは旅館のドアを開けた。
ばあちゃん「いらっしゃいませ、当店へようこそ」
あおい「こんにちわ、おばあちゃん」
ばあちゃん「おぉ、誰かと思えば、河原さん所のあおいちゃんじゃないけ。久し振りじゃのぅ」
あおい「おばあちゃんも元気で何よりだよ。あ、ゴウくんは元気?」
ばあちゃん「あぁ、豪醐の奴が毎年手伝いに来てくれる様になってからウチの裏方はかなり楽になってのう」
あおい「おじいちゃんもぎっくり腰で去年泣いてたとか言ってたよね」
ばあちゃん「豪醐がウチの手伝いする様になったのもアンタのお陰じゃないかい。私らも感謝してるんだよ」
リョウ「はづ坊、それってゴウのあの話じゃねぇか?」
葉月「多分、そうやと思うで」
あおい「じゃ、部屋に荷物置いたらゴウくんに挨拶しに行くね、おばあちゃん」
ばあちゃん「そうしてくれると豪醐も喜ぶよ」
あおい「じゃ、みんな行くよ」
あおいは2つの大部屋へ移動した。
あおい「部屋割りは単純に男女に分けただけだから」
リョウ「大部屋2つかぁ・・・。いいんじゃねぇの、修学旅行みたいで」
カイ「じゃ、行きましょうか、リョウ」
あおい「じゃ、男子の方は宜しくね、カイくん」
女子はあおい、男子はカイに連れられ部屋に入った。

さくら「お姉ちゃん、いい眺めだよ」
あすか「ホント、いい景色だねぇ」
あおい「丁度この階の大部屋はいい潮風が入ってくるから、早めに予約入れといたんだよ」
まなみ「あおいちゃん、海行こうよ!」
あおい「そうだね、折角来たんだし泳がないとね」
葉月「ウチの勝負水着で野郎共にギャフンと言わせたるで」
あすか「はづ坊、自分で言わない様にね」
葉月「あすか先輩だけには言われたくないわ〜、その一言」
美雪「まぁまぁ、落ち着いて下さい、2人とも・・・」
葉月「・・・・」
あすか「・・・・」
2人は美雪のスタイルの見とれてしまった。
美雪「何ですか?」
葉月「・・・ウチがバカでした」
あすか「・・・あたしの方こそごめんね、はづ坊」
あおい「(何やってるんだか・・・)」
さくら「あおいちゃん、男子呼んでくるね」
あおい「あたし行くよ」
さくら「いいよ、あおいちゃんはみんなと海に行ってて」
あおい「う・・・うん、じゃぁまかせたよ」

その頃。
誠也「部長さん、フィルム大丈夫ですか?」
写真部部長「おう!任せとけ」
リョウ「どうしたんだ?彼」
誠也「羽山先輩にいい写真をプレゼントしまくりたいんだそうッスよ」
リョウ「羽山って、あの柳ちゃんかよ」
写真部部長「俺はあの子と今度デートする約束もしたし、上手くやってやるぜ!」
リョウ「まぁ、頑張れや〜」
写真部部長「何なんだ、虹谷。あいつの態度は」
誠也「神崎先輩、嘉藤先輩の彼氏なんですよ」
写真部部長「何ぃぃぃぃいい!!?羨ましいっ!」
誠也「羽山さんはいいんスか?」
写真部部長「おぉ、イカンイカン」
誠也「(大丈夫か?この人)」
写真部部長「お前も頑張れよ」
誠也「何の事ッスか?」
写真部部長「ま・な・み・ちゃんと上手い事やるんだろ?」
ゴリ「ななな・・・何でごわすとぉ!?」
誠也「何?」
ゴリ「まなみちゃんはおいどんが貰うでごわす!お前なんかにはやらんでごわす!」
誠也「ふざけんな!あんたとまなみちゃんじゃ、豚に真珠だぜ」
リョウ「おい、喧嘩はよせ!ったく・・・あれ?」
ゴリ「どうしたでごわす?」
誠也「忘れ物ッスか?」
リョウ「いや・・・カイ知らねぇ?」
ゴリ「どうせ、便所でごわしょ」
カイ「呼びましたか?」
カイがドアの前で立っていた。
リョウ「何だそこに居たのかよ」
カイ「あ、女子が海に行くそうですよ。行きませんか?」
リョウ「あぁ、行こうぜ」
誠也「フィルムセット完了しました?」
写真部部長「バッチリだぜ、行こうか」
男子も部屋を出た。

海には結構人が居た。


写真部部長「おぉ!これは素晴らしい!宝の山か!?」
誠也「浜辺だよ」
リョウ「あんまし、変な写真撮って嫌われるなよ」
写真部部長「うるせぇ!これも社会勉強の1つだぜ、神崎」



まなみ「きゃほ〜!海だぁ〜!」
まなみと葉月が現れた。
葉月「お、誠也くんやないか!どうや、この水着!えぇやろ」
ゴリ「ちょっと布が少なめでごわすな、お嬢」
葉月「じゃかぁしぃ!」
リョウ「はづ坊らしくていいんじゃねぇの?」
葉月「ウチを安物扱いしおってからに、誠也くんウチと・・・」
写真部部長「虹谷ならまなみちゃんと行っちゃったぜ」



あすか「やっぱし、無理だったわねぇ〜。はづ坊」
あおい「あんたも人事じゃないけどね」
あおいとあすかが現れた。
リョウ「・・・・」
あおい「何?あんた、あすかに見とれてるの?」
あすか「駄目よ、あたし達は血の繋がった姉弟なんだ・か・らぁ〜ん」
リョウ「いや、委員長って思ってたよりスタイルいいんだなぁ・・・と見とれてしまった」
あすか「あたしじゃねぇのかよ」
あおい「そ、そっかなぁ〜。誉められたのは会長だけなんだよね」
あすか「あんまり言うと美雪ちゃんに妬かれるわよ〜」
リョウ「解ってるよ」
2年生が現れた。


祥子「よ!」
美雪「神崎先輩、お待たせしてすみません」
リョウ「う・・・、これは凄ぇ・・・」
あおい「だから、美雪ちゃんは凄いって言ったでしょ」
葉月「うぅ・・・・」
柳「部長さん、私・・・駄目ですか?」
写真部部長「いや、いいよ。凄くいいよ」
あおい「部長さ〜ん、風紀委員長の前で不穏当な発言はよしましょうね」
写真部部長「は〜い・・・あれ?そういや、もう1人いなかったか?女子」
その時だった。


さくら「大丈夫?」
子供「うん」
カイ「足の届かない所へはあまり行かない様にして下さいね」
子供「は〜い」
親「どうも、すみません・・・」
さくら「いえいえ・・・・」
カイは溺れた子供を助けていて、さくらはそこに居合わせていた。
あおい「カイくん、さくらちゃん、どうしたの?」
さくら「いやぁ、子供溺れてたのをメガネくんが発見して、助けてたんだよね?」
カイ「えぇ、危ない所でしたよ」
写真部部長「流石は風紀委員の副委員長兼生徒会長の弟さんだな」
カイ「いえいえ、これしきリョウに比べたら・・・」
あおい「屋上から落ちた柳ちゃん助けたからねぇ・・・」
柳「あの説はどうも」
写真部部長「神崎、俺の恋路邪魔する気か?」
リョウ「しねぇよ」
まなみ「みんな〜、スイカ割りしよ〜!」
誠也とまなみがスイカを持って戻ってきた。
葉月「ゴリ、ちょいと目つぶっててや」
葉月は緑と黒のサインペンでゴリの顔に落書きをし、砂に埋めた。
ゴリ「もういいでごわすか?」
葉月「あすかはん、もうちょい右や」
リョウ「よ〜し、そのまま真っ直ぐ!」



ゴリ「何でごわす?って・・・ぎゃぁぁああああっ!!」
トス!
あすかは外してしまった。
ゴリ「怖かったでごわす・・・。何をするでごわすか?あすかどん」
あすか「だって、あんたスイカでしょ」
ゴリ「おいどんは人間でごわす」
誠也「なかなか面白い芸だぜ、ゴリ先輩〜」
ゴリ「一体何なんでごわす?」
さくら「ちょっと、葉月ちゃん。悪戯が過ぎるよ」
さくらが鏡を持ってゴリの前に行った。
さくら「ほ〜ら、ゴリちゃん。顔がこんなに緑色になってるよ」
ゴリ「何でごわす!?お嬢ぉ!」
ゴリは無理矢理砂から上がってきた。
ゴリ「お嬢、勘弁ならんでごわすよ〜!」
葉月「逃げろ逃げろぉ〜!」
ゴリは葉月を追い掛け回した。
あおい「何か漫才やってるみたいだね」
さくら「というか、存在自体が漫才コンビって感じだけどね」
あおい「相変わらずトゲのある言い方だね・・・」

そして、海を満喫し、夕方になった。
葉月「いやぁ、久々に楽しく遊べたわ〜」
さくら「あおいちゃん、ゆっくり休めた?」
あおい「というより、騒がしくって結局みんなと遊び呆けてたって感じだけどね」
ゴリ「おいどんは散々でごわした」
あすか「はは・・・。まぁ、はづ坊には後で叱っておくから、あんたもゆっくりね」
そして、部屋に戻った。
祥子「美雪、風呂行かない?」
美雪「行きます!行きます!」
あおい「ここの風呂掃除、あのマメなゴウくんがやったから、綺麗な筈だよ」
祥子「嘉納様が!?これは入らずには要られないな!」
あすか「さくら〜、行くよ」
さくら「うん」
その頃・・・。
写真部部長「聞いたな?」
誠也「えぇ、聞きましたな」
写真部部長「この防水・曇止カメラでいい写真を収めてやるぜ」
リョウ「あんまり、風紀委員の前で不穏当の発言は控えて欲しいんだがな」
写真部部長「何言ってやがる!一番気合入ってる癖に」
誠也「委員長さんの真似上手いッスね。神崎先輩」
リョウ「聞きなれてるからな」

女湯・露天風呂。
まなみ「すっごい!露天風呂だぁ〜」
祥子「眺めもいいじゃん!」
美雪「湯加減も最高ですね」
その頃男湯側では・・・。
誠也「どうッスか?見えます?」
写真部部長「おぉ!もうちょいでいいものが・・・」
ニセ誠也「いいモノって何ですか?」
写真部部長「決まってるだろそりゃ・・・・ってアレ?」
ゴリ「誠也どんが2人いるでごわす・・・」
リョウ「誠也の兄弟じゃねぇの?双子とか」
誠也「いや、僕は1人っ子だけど・・・」
リョウ「え?・・・だ・・・誰だ!」
ニセ誠也「やだなぁ、身近で会ってるじゃん」
リョウ「へ?」
誠也「知り合いで僕と同じくらいの体格の男子なんて居たかなぁ・・・」
カイ「・・・あおいさんですね?」
リョウ「え?・・・・えぇぇぇええっ!?」
あおい「あたりぃ!いやぁ〜、あたしって誠也くんと同じくらいの体格でしょ。だから簡単に男装出来ちゃうんだよね」
カイ「誠也の前でその変装はどうかと思いますよ」
リョウ「・・・・」
写真部部長「・・・・」
ゴリ「・・・・」
あおい「何?」
ゴリ「きゃぁぁあああっ!」
写真部部長「お・・・お・・・俺達を食う気だな?」
リョウ「へ・・・変態かよ!」
あおい「いやぁ〜、女子の入浴を盗撮してるんじゃないかって見に来たんだよね」
写真部部長「ととととと・・・撮るわけねぇだろ!」
あおい「んじゃ、カイくん見張っててね」
カイ「はいはい・・・」
あおいは裏口から出て行った。
リョウ「河原あおい、恐るべし・・・」
写真部部長「おい、虹谷。お前気をつけろよ。あいつ、小柄な男なら平気で男装出来るぞ」
誠也「特に帽子持ちだけに、僕は完全に標的じゃないですかぁ〜」
ゴリ「仕方ない、ゆっくり温泉を満喫しようでごわす」
リョウ「そ・・・・そうだな・・・」

そして、夜。
葉月「トランプやろや!」
まなみ「わ〜い!」
さくら「こういうのって、やり出すと結構危ないんだよね」
あすか「あたし、止めとく」
葉月「今朝の連敗が効いてるみたいやね」
あおい「あんまり男子と酒盛するのはいいけど、飲みすぎないでね」
あすか「な・・・さささ酒なんて持ち込んでないわよ!」
あすかは部屋を出て行った。
葉月「あすかはんがいないと結構難易度上がるやね」
さくら「お姉ちゃんがすぐに顔に出すタイプだからだよ」
まなみ「笑顔を絶やさない分、さくらちゃんは厄介だけどね」
その頃の男子部屋。
あすか「リョウ!酒盛やるよ!」
リョウ「未成年の発言とは思えねぇな」
あすか「メガネ!あんたも飲む?」
カイ「いえ、止めときます」
あすか「誠也は止めときなよ」
誠也「飲みませんよ!志村先輩とどっか行ってます!」
カイ「そうですねぇ、1階にゲームコーナーとかありましたっけ?」
誠也「それでいいや、行こう!先輩」
カイと誠也は出て行き、他の4人で酒を飲みだした。
ゴリ「1番〜田中五郎!腹踊りやるでごわしますぅ〜」
ゴリが踊りだした。
あすか「ひゅーひゅーひっこめひっこめ〜」
リョウ「あすか、お前結構イクんだなぁ・・・」
あすか「アンタが弱いだけでしょ」
数時間後・・・。
誠也「うわぁ・・・」
カイ「やれやれ、酷い有様ですね・・・」
誠也「しかも、あすか先輩こっちで寝てるし」
カイ「誠也、残った布団は君に譲りますよ。僕は出窓の所のソファーで寝ます」
誠也「んじゃ、お言葉に甘えて」

7月29日午前3時・・・。
あすか「リョウのば〜かやろ〜」
げしっ!
リョウ「いてっ!」
あすかは寝相でリョウを足蹴りした。
リョウ「ったく、何てひでぇ寝相だよ・・・。う〜ん、やっぱ残ってるなぁ・・・。便所行ってくるか」
リョウは便所に行った。
リョウ「ふぅ・・・すっきりした・・・。二日酔いが河原に見つかったらマズイってんだよな・・・」
あおい「そんなに飲んだの?」
リョウ「あぁ、俺はそうでもないけど、あすかがなぁ・・・って!い、委員長!?どうしてここに?」
あおい「トイレだよ。それより、アレ・・・・」
リョウ「ん?」
あおいが指を刺した所にカイらしき人物の後姿が見えた。
リョウ「カイ?そういや、今日のあいつ様子がいつもと違ったな・・・」
あおい「何かあったのかもね・・・」
リョウ「行ってみようぜ」

あおいとリョウはカイのいる所の近くまで行った。
リョウ「メガネ掛けてる、間違いなくカイだな」
あおい「静かに」
カイ「・・・やっと、言える日が来ましたね」
リョウ「(何をだ?)」
カイ「僕は・・・ずっと前から君が好きでした・・・」
あおい「・・・・!!」
リョウ「(な・・・何だと!?)」
あおい「・・・・」
リョウ「(相手は誰だ?・・・・ん?委員長!?)」
あおいの姿がその場にいなくなっていた・・・。